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余った外貨、眠らせていない? 「ヨドバシ、ドンキで使う」など日本国内で使う方法と注意点

パスポートと外貨
余った外貨の活用法(Ph/photoAC)
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海外旅行で使い切れなかったり、しまい込んでいたものが出てきたりすると、使い道に困ることも多い外貨。将来の海外旅行のために取っておくのもいいですが、使う目途がないのなら、今使うという方法もあります。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに余った外貨の活用方法を教えてもらいました。

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海外旅行帰りに余りがちな外貨

海外旅行のため日本円から交換した外貨は、ぴったり使い切れず、最後は余ってしまいがち。家の大掃除をして、昔の旅行で用意した外貨が見つかることもあるでしょう。ある程度の額が集まったら何かに使おう、と考える人もいるかもしれませんが、電子決済が中心の現代では紙幣や硬貨は不要になりつつあり、海外旅行の際に外貨へ交換すること自体がなくなる可能性があります。

そのため、出番の少ないメイン通貨以外の外貨が余っている場合や、しばらく海外旅行の予定がない場合などは、余った外貨は使い切るようにするのがおすすめです。余った外貨を無駄なく使うための代表的な方法としては、「外貨が使える日本のお店で使う」「日本円に両替する」「電子マネーに換金する」という方法があります。

【1】外貨が使える日本のお店で使う

余った外貨を使うための1つ目の方法は、「外貨が使える日本のお店で使う」ことです。外貨が使えるお店の代表は、ヨドバシカメラ(https://www.yodobashi.com/ec/support/beginner/payment/)とドン・キホーテ(https://www.donki.com/shared/pdf/news/dtb_news/1873/150217_h8zOU.pdf)。ヨドバシカメラで使える外貨は米ドルの紙幣のみである点には注意が必要ですが、基本的には全店舗で使用可能です。ヨドバシカメラで米ドル紙幣払いした場合は、おつりは日本円、ポイント還元率は基本10%です。

ドルと硬貨
ヨドバシカメラやドン・キホーテで使える外貨も(Ph/photoAC)
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一方、ドン・キホーテは米ドルのほか、中国元、台湾ドル、韓国ウォン、タイバーツ、香港ドル、ユーロと計7か国の外貨を使うことができます。ただし、ヨドバシカメラ同様、使えるのは紙幣のみであり、おつりは日本円。かつ中目黒本店や新宿東口本店、札幌店、名古屋栄店など全国20店舗のみが対象となっている点には注意が必要です。

ヨドバシカメラ、ドン・キホーテも、外貨と日本円を混ぜて支払うこともできますので、外貨紙幣を使い切りたいときの選択肢のひとつになりますね。

【2】日本円に両替する

余った外貨を使うための2つ目の方法は、「日本円に両替する」ことです。両替は一部の銀行の外貨両替窓口(https://www.bk.mufg.jp/tsukau/kaigai/senmon/index.html)や、大黒屋などの金券ショップ(https://gaika.e-daikoku.com/)で対応しています。今は円安ですので、外貨を円に両替するのは“お得”です。ただし、両替に手数料がかかったり、店舗ごとに異なる両替のレートに手数料分が上乗せされていたりするため、手数料を調べてから行くのがおすすめです。

また、大手銀行であれば外貨両替を取り扱っていそうなイメージがありますが、みずほ銀行など外貨の両替をすでに終了している銀行も増えていますので注意が必要です(https://www.mizuhobank.co.jp/market/cash.html)

【3】電子マネーに換金する

3つ目の方法は「電子マネーに換金する」ことです。電子マネーへの換金サービスとして有名なのが「ポケットチェンジ」(https://www.pocket-change.jp/ja/)。米ドルをはじめ、ユーロ、中国元、韓国ウォン、台湾ドル、シンガポールドル、香港ドル、タイバーツ、ベトナムドンと計10か国の外貨に対応しています。

「ポケットチェンジ」
外貨を電子マネーにできる「ポケットチェンジ」を活用
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ポケットチェンジの端末は空港や旅行代理店、商業施設などさまざまな場所に設置されており、現金への両替と比べて使い勝手がいいのが魅力。また、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォンは、紙幣だけではなく、硬貨にも対応している点もポイントです。

「ポケットチェンジ」のレシート
交換レートは現地でチェックを
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交換レートは、交換する時刻の為替レートをもとに計算されたり、キャンペーンなどによっても変わったりしますので、現地の端末で確認をしましょう。

使い切るのが難しい場合は寄付をするのもおすすめ

余った額が少額で使い切るのが難しい場合や、そもそも買い物や換金サービスで対応していない通貨である場合は、ユニセフの外国コイン募金(https://www.unicef.or.jp/cooperate/coop_coin.html)などで寄付をするのもおすすめです。外国コイン募金箱は国内の主要国際空港のほか、三井住友銀行やJTBグループ、毎日新聞社に設置されています。また、近くに募金箱がない場合は、郵便で外貨を送り寄付することも可能です。

お金が入った缶
半端に余った外貨は寄付して役立てることも(Ph/photoAC)
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家に眠ったままの外貨は、買い物や両替・換金に使える場合は使い、使えない場合は寄付をすることで、有効活用してみてはいかがでしょうか。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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