2024年4月23日、天皇皇后両陛下が主催する「春の園遊会」が赤坂御苑で開催され、長女・愛子さまの初めてのご出席に注目が集まった。「春の園遊会」ではこれまでも春を意識した優しい色味のお召し物で出席されてきた皇后雅子さま。そして、ものを大切にされる雅子さまは“着回し”もお上手。今回の園遊会のファッションも実は着回しファッションだった。
今年着られたペールブルーのセットアップは約1年前のインドネシアご訪問時にもお召しに
今年の園遊会で雅子さまは、光沢感のあるペールブルーのセットアップに、同色のリボンがついた白い帽子を組み合わせたツートーンコーデだった。スーツはよく見ると、ボタニカル柄が施されていておしゃれなデザイン。帽子や靴に合わせるように、パールのイヤリングやネックレスを合わせられ、みずみずしく清らかな雰囲気だった。
今回の園遊会でお召しのセットアップは、2023年6月、約20年ぶりの両陛下そろっての海外ご訪問となったインドネシアにて、雅子さまがご着用だったセットアップと同じもの。雅子さまは、これまでも公務などで幾度となくお召し物の着回しをされている。今回も物を大切にされるお心を感じさせる装いだった。
靴や帽子も同じものをお召しのようだが、インドネシア訪問時は、インナーが白のレースのトップスだった。今回の園遊会では、レースという共通点はあるものの、地がスーツと同じペールブルーのトップスをお召しのようだった。いずれも春という季節にぴったりの清涼感のあるコーディネートだった。
2024年5月2日、天皇皇后両陛下と長女・愛子さまは、ご静養のため、栃木県塩谷郡高根沢町にある御料牧場に入られた。4月1日から日本赤十字社に嘱託職員として就職された愛子さまにとって、就職後、初めての長期休暇となった。ご一家は昨年4月にも、御料牧場に滞在されており、同牧場での春のご静養は2年連続となる。
御料牧場にご到着 栃木県の知事らと笑顔でご挨拶
午後4時20分ごろ、天皇ご一家が御料牧場に到着し、出迎えた栃木県の福田富一知事らと笑顔で挨拶を交わされた。天皇陛下は「新緑もきれいですね」と言葉をかけられ、皇后・雅子さまは、「緑が今鮮やかで、きれいな空気を吸って」と笑顔で話された。
ジョギングをされているという天皇陛下に対し、出迎えた人のひとりが「ぜひこのきれいな空気の中で、ジョギングを楽しんでいただければと思います」と提案すると、愛子さまと雅子さまが「サイクリングも気持ち良いですね」と返されたという。
昨年、宮内庁が公開した、ご静養中の写真の中に、自転車で同牧場内を移動されているご一家の姿もあった。サイクリングは愛子さまが誕生される前から楽しまれていて、天皇皇后両陛下(当時は皇太子ご夫妻)が1997年11月に同牧場で自転車に乗られている写真を当時、宮内庁が公開している。
愛子さまが「(ジョギングを)続けられることが素晴らしい。走ったこともあるんですがなかなか定期的に続けられない」と静養中のアクティブティの話で盛り上がっていた。
カジュアルスタイルに着替えられ、牧場内を散策
到着した際は雅子さまはカジュアルなライトグレーのジャケットに白のインナーを合わせられた。愛子さまは白のカットソーに鮮やかなペールブルーのワイドパンツ姿。細めの白のベルトがおしゃれ感をアップさせている。そして午後5時半ごろ、牧場内を散策された際は、雅子さまはジャケットからロングカーディガンに着替えられていた。白のブラウスに首元のスカーフがさわやかなアクセントになっている。色の合わせ方は天皇陛下ともリンクしている。
愛子さまは白のカーディガンにオフホワイトのワイドパンツというコーデ。インナーはチェックのカットソーで、ゆったりした印象のファッションに。ご一家のリラックスされた雰囲気がお召し物からも感じられる。
昨年よりひと月遅い牧場での静養で、天皇陛下が「やっぱり1か月違うとね」と話されると、雅子さまと愛子さまが「緑が違う」などと、景色の違いについて話された。
御料牧場では、皇室行事で活躍する馬が飼育されており、雅子さまが馬に向かって手を振られる場面もあった。馬を見つけられた雅子さまが「しっぽ振ってる。見える? 去年より1か月くらい遅いから(子馬が)ちょっと成長しているの」と話されると天皇陛下が「やっぱり、全然違うよね」と答えられた。
昨年4月のご静養では、生まれたての子牛のもとを尋ね、生まれる直前に空に虹がかかったことから、愛子さまが「レインボー」と名付けられたという。
スポーツと動物が好きな天皇ご一家。体を動かされたり、動物と触れ合うなどして数日間のご静養を楽しまれたことだろう。