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67歳オバ記者、愛車の“原付きバイク”で東京から地元・茨城へ 4時間半で“走破”後、義妹から衝撃のひと言「顔、変わっているよ」

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GW、茨城にある弟の家まで原チャで帰省したというオバ記者
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ライター歴45年を迎えたオバ記者こと野原広子(67歳)。ゴールデンウィーク(GW)に、東京から実家の茨城までの約90kmを原付きバイクで走ることを決めた。果たして、無事ゴールすることができたのかーー。

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60歳で“原付き免許”を取得

GWに入る前から、いやもっと前から考えていたことがあるの。それは原チャで茨城まで約90kmを走ること。それを言うと、11歳年下の弟は「ふ〜ん、いいべ」と肯定はするものの、その口ぶりは明らかに呆れている。ま、やめておけということよね。

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オバ記者の愛車(原付きバイク)
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なんたって車の免許を持たない私が原チャの免許をとったのは60歳の時。「はい。紫色のスクーター、左に寄って停まってくださ〜い」と警察に後ろからマイクで声をかけられて罰金を払うハメになること3回、いや、4回か。これに懲りてもう2度と違反はしないと心に決めた私は、人っ子ひとりいない夜の横断歩道だってキッチリ信号を守っている。

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すこし前は母ちゃんの介護でツーリングどころじゃなかった
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そんなこんなですっかり原チャが暮らしに欠かせないものになって、ロングツーリングも夢じゃないか? と思いかけたところにコロナ禍。その間に母親のシモの世話つき介護でそれどころじゃない。で、母親を見送った5か月後には自分の体に異変。6時間に及ぶ子宮と卵巣の全摘手術をして境界悪性腫瘍という病名をいただいた。早い話、”がん未満”ということなんだけどね。

GW直前に「私、行けるかも」

開腹手術って、65歳まで一度も体にメスを入れたこともなかった私は、それがどういうことかわかっていなかったの。ビックリするくらい体力がなくなったのよ。ちょっと無理をすると3日後、4日後に動けなくなる。ん? これって、手術だけのせいか? 65歳を過ぎるとガクンと落ちるというから、そのせいもあるのかもな。

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6時間もの手術を終えた時のオバ記者
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今年の3月なんか風邪が抜けきれず月の半分は一日中ベッドの上でゴロゴロしていたもの。こんな時っていいことは考えないよね。ロングツーリングしたいと夢見たことも思い出さなかった。

それが何、GW直前になったら、「私、行けるかも」という芽が体の奥からふいてきたのよ。で、スマホで天気予報を見たら晴天。バイク乗りには最悪の風もない。これは行くしかないでしょ。てか、今日行かなかったらもう一生、茨城まで走ることはないだろうなぁ、とかなんとかね。けっこうな決心をして東京で原チャにまたがったのが午前11時。

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晴天の日、意を決して出発!
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バイク乗りって革のジャンプスーツとか、いかめしい格好をしているけど自分で乗ってみるとよくわかる。風を切るとそれだけ体力が奪われるんだよね。走り出すと思ったより寒いし。で、私は風除けと体温調節にスプリングコートを着たの。車からもよく見えるように緑色にしたのは安全対策。

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