料理・レシピ

「毎日のおかず」、せっかくなら太りにくいものを!チキンカツとメンチカツ、ベーコンエッグとオムレツならどっち?

【豆腐VS厚揚げ】肥満抑制成分の大豆サポニンが鍵

豆腐(1丁)は168kcalなのに対し、厚揚げ(1枚)は286cal。油で揚げてある厚揚げはカロリーも高いので豆腐の方が太りにくいはずだが、太りにくいのは厚揚げ。脂肪よりも太りにくい健康成分の量が決め手に!

「豆腐1丁(300g)脂肪量は9.6gに比べて、厚揚げ1枚(200g)の脂肪量は21.4g。厚揚げの分量は豆腐よりも100gも少ないのに、脂肪もカロリーも豆腐より断然多い。それなのに厚揚げの方が太りにくいのは、脂肪の代謝を促し肥満を予防する大豆サポニンが豊富に含まれているためです」

厚揚げ
正解は厚揚げ。大豆サポニンの含有量が多い(Ph/イメージマート)
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一方、豆腐は88.5%もの水分が含まれ、その分大豆サポニンの含有量が少ない。つまり、豆腐だけを食べ続ける“豆腐ダイエット”は、体重が落ちやすいものの栄養失調に陥りやすく健康度が下がる傾向にあり、リバウンドもしやすい。また、やつれや老け見えになりやすいので美容的なダメージも。

「厚揚げの脂肪もお湯をかけて油抜きすれば気にならない程度です。また、同量のステーキ肉に比べてたんぱく質はほぼ同量なのに対し、カロリーや脂肪は約半分。厚揚げは、食事のカロリーを体温として発散させ、代謝の活性化に必要な筋肉の材料となるたんぱく質が十分とれる優秀なダイエット食材と言えます」

肉や卵などの動物性たんぱく質は、同時に脂肪やコレステロールも摂取することになるので量を抑える必要があるが、植物性たんぱく質の油揚げなら余分な脂肪やコレステロールを気にせずたんぱく質を確保できる。

【かぼちゃのポタージュVS豚汁】噛み応えのある野菜で過食防止

見た目にも違うのは具材の量。かぼちゃと牛乳のポタージュに比べて豚汁には野菜や肉がたっぷり入っている。かぼちゃのポタージュは229kcalなのに対し、豚汁は169kcal。カロリーも低く、栄養バランスも整っている豚汁の方が太りにくそうだ。結果は、太りにくいのは豚汁。

「豚汁は豚肉、ごぼう、大根、にんじん、しいたけなど、具だくさんで太りにくい栄養素が豊富に含まれています。特に、ごぼうに多い食物繊維はコレステロールの上昇を抑えるので、豚肉の脂身(コレステロールの塊)を食べてもごぼうで帳消しに。また、歯応えのある野菜が多いのもポイント。噛む回数が増えれば早めに満腹になり食欲がわきづらくなるので、食べすぎ防止にもなります」

ごぼうだけでなく大根やにんじんにも食物繊維が含まれているので、長く胃にとどまり次の食事までの食欲もわきづらくなる。

豚汁
野菜もたくさん摂れ歯応えもしっかりある豚汁はダイエットの強い味方(Ph/イメージマート)
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「一方、ポタージュには牛乳がしっかり入っているので、十分なたんぱく質とカルシウムが摂れます。かぼちゃには食物繊維だけでなく、若さを保つビタミンACEの含有率も高く栄養価にも優れた食材です。ただ、ポタージュにするとかぼちゃ自体の量が少ないので、野菜が少なく、食事全体に占める脂肪量の割合が増えてしまいます」

かぼちゃのポタージュは、健康効果を得にくい粉末タイプより、手作り、缶詰、レトルトがおすすめ。

「暖かくなると冷たいスープが好まれますが、暖かい料理には自律神経をリラックスさせる効果があるのでムダな食欲がわきづらい。また、胃腸が温まって内臓機能が活性化すれば、消化や便通もスムーズになりやせ効果も期待できます」

毎日のおかずで、たんぱく質、ビタミン、食物繊維などをバランスよくしっかり食べ続けることが、太りにくい体作りへの近道と言えそうだ。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん

管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士・菊池真由子さん
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1966年大阪府生まれ。管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。著書に、ベストセラーになった『食べても食べても太らない法』(以上、三笠書房《知的生きかた文庫》)がある。https://www.diet-class.com/

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