選挙は草の根運動が大事?
いやいや、選挙はそれじゃダメだって。ちゃんと草の根運動をしないとと思い立って、最近は顔見知りの若い人に「都知事選、誰に入れるか決めてる?」と声をかけだしたの。やってみてわかったんだけど人の反応ってわかんないね。「決めてません。誰かおすすめの人、いますか?」と逆に聞かれたんだよね。で、私が石丸さんの話をすると「わかりましたぁ。家族にも伝えまーす」とニッコリ。そんなもん?
それで思い出したのが2年前に93歳で亡くなった母親よ。ずっと投票していた町長がいたの。何の接点もなさそうなのになんで? 不思議に思って聞いたら大昔、選挙の時に「頼むな」と本人から声をかけられたんだって。「それまで誰にも頼まれたことがなかったから嬉しかったんだよ」と言うのよ。
オールアンチの人は「理解できない」
無党派というとまったく政治に興味がない人と思われているけど、興味もなにも、その手がかりさえない人もいるんだよね。一方、私がわからないのが、オールアンチの人。政治とは誰かに噛みつくことと思っているのか、「石丸? ダメダメ、論外! 小池? ありえないよ。蓮舫? 投票する人の気がしれない」と、まぁ、口を極めてバッサバッサと切り捨てるんだわ。ふだんは物静かな人だからその豹変ぶりに驚いて後退りしたわよ。
でね、その時、ちょっとわかったんだわ。石丸さんの異質さは我欲を感じさせないことで、ついでに言えば男盛りなのに色気がない。できるビジネスマン半分、高僧半分の近未来人間みたいなんだよね。実は泣き虫というのでずいぶん救われるけど、未来の国から我らのためにやってきた?という感じ。
アンチ伸二はこのあたりが落ち着かないのかもね。
とかなんとか、いつもの夏ではない、波風がたった夏も明日の夜には決着がつく。その時、私はどんな気持ちなのかしら。それを思うとああ、もう、いてもたってもいられない。てか、選挙はこうでなくっちゃね。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。
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