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《10月からルール変更》ふるさと納税、どう変わる?節約アドバイザーがすすめる「家計にやさしい」お得な返礼品も紹介

ふるさと納税の領収書
2024年10月のふるさと納税の改定をおさらい
写真7枚

節約の強い味方である「ふるさと納税」のルールが再び変更される。10月からの主な変更内容は、ふるさと納税のポータルサイト等に「返礼品を強調した宣伝広告の禁止」、「産地の規制の強化」するもの。2025年10月から適用される「ポイントサイトでのポイント付与禁止」も注目を集めている。節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、変更のポイントと、ふるさと納税をお得に活用するコツについて詳しく教えてもらおう。

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2024年6月に発表された変更点のポイントは大きく3つ

ふるさと納税のルール変更は今年6月に発表されました。2023年10月からルールが一部変更されていましたが、今回はそれを厳格化したものとなります。

お得さの強調は禁止

変更点の1つ目は、ポータルサイト等に対して返礼品を強調した宣伝的な広告を禁止するというものです。具体的には「メガ盛り」、「お得」、「おまけ付き」といった、返礼品のお得さを強調した文言での宣伝広告がすでに禁止されていますが、今回、対象となる募集媒体にテレビやインターネットが追加されました。

ふるさと納税はそもそも、応援したい自治体に寄付をして、そのお礼として返礼品をもらうことができる、という仕組みで生まれた制度です。返礼品を目当てに寄付をすることを呼びかけるのはそうした成り立ちと異なるため、返礼品重視となっている方向性を修正するための変更です。

電卓とハートの形をした小物
本来は自治体への寄付を目的としたもの
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地場産品基準の改定

返礼品の産地に関する規制は昨年から厳しくなっていたものの、まだ表示偽装などが行われていたため、返礼品の産地に関する規制も改めて厳格化されます。

元々、返礼品は地場産品とすること、という規定がありましたが、その自治体で生じた付加価値や関連性をより重視することが求められ、例えば宿泊施設や飲食券の利用券なども、同一県内で使えるものに限定されます。総務省が公開した資料を元に、例を紹介します。

(認められると考えられる例)
・区域内で同区域の首長の一日体験を行うもの
・当該地方団体が区域内で主催する花火大会の観覧
・当該地方団体直営の美術館、博物館等への入場(券)
・区域内で提供されるお墓の清掃サービス、雪下ろしサービス、見守りサービス

(認められないと考えられる例)
・区域内にある全国的に展開している飲食店における飲食
・区域内にある全国的に展開している美容施設での施術
・区域内を訪れず利用することができる宅配クリーニング

花火大会
返礼品は自治体で生じた付加価値や関連性があることが必須
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2025年10月からはポイントサイトでのポイント付与が禁止に

利用者への影響が最も大きく、今回の改正のなかでも一番話題となっているのが、2025年10月から適用される「ポイントサイトでのポイント付与禁止」というものです。

例えば、楽天ふるさと納税で寄付をした場合、これまでは寄付金額に応じて楽天ポイントも付与されていましたが、この付与がなくなります(楽天グループはこの変更に反対を表明)。ただし、クレジットカード等キャッシュレス決済の利用金額に応じてもらえるポイントの付与はこれまで通りです。

ふるさと納税返礼品のお得な選び方

規制の強化により、原価率が下がっていることが多いふるさと納税ですが、まだまだお得に活用できるため、変更点をしっかりと押さえたうえで、自分に合った使い方をしていきましょう。返礼品としてお得なものがすぐに変わることはないでしょう。

「お米の定期便」ねらい目は北海道産

その1つは、「お米の定期便」です。最近は不作や災害などもあって米不足で店頭から精米が消えたことは記憶に新しいですが、これからは新米が出回ってくるため、価格も落ち着いてくるでしょう。お米は家計を支える大切な食糧ですので、ふるさと納税の定期便を選んでおくと安心です。

稲穂
お米の中でも北海道産がねらい目
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ねらい目は北海道のお米です。元々、北海道は稲作には不向きといわれていましたが、地球温暖化の影響もあり、おいしいお米が採れるようになってきました。ただ、送料が高いため、他の自治体のお米と比べると、寄付金額が高かったり、量が少なかったりする可能性があります。

量を重視するのであれば、茨城県産などがおすすめです。夫婦2人であれば質のよいもの、食べ盛りの子供がいる場合は量が多いもの、など生活に合わせて選ぶといいでしょう。

傷みにくい根菜類もおすすめ

最近値上がりしている野菜類もおすすめです。特に、にんじん、玉ねぎ、じゃがいもなどは価格の高騰が目立っており、カレーを作るのにも1人分1000円かかってしまうという声も聞きます。傷みにくい根菜類であれば、ふるさと納税の返礼品としておすすめです。

段ボール箱に入ったじゃがいも
葉物野菜ではなく根菜類を選ぶ
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一方、キャベツなどの葉物類は傷みやすいため、注意が必要です。野菜の場合は、クール便で送ってもらう必要がなく、傷みにくい土がついた根菜などを選ぶようにするといいでしょう。

値上がりしている豚肉類もおすすめ

比較的安く手に入っていた豚肉も、最近は高くなってきているため、量の多い豚肉の返礼品を選ぶのもいいでしょう。ただし、肉類といっても、ハンバーグやソーセージなどの加工された肉製品の場合は注意が必要です。

冷凍豚肉
肉の返礼品を選ぶ場合の注意点
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ふるさと納税の返礼品ランキングでもハンバーグなどは人気ですが、ふるさと納税の場合は肉類の加工地が重要になるため、お肉自体がその自治体で生産されたものではなく、輸入肉の可能性があります。国産が希望であれば返礼品の情報を注意深く見る必要があるでしょう。

その地方のおいしいお肉が欲しいのであれば、切り落としなど、原材料そのままのものを選ぶほうがお得といえるでしょう。

こめ油や日用品などもおすすめ

オリーブオイルが値上がりしているため、加熱OKでオリーブオイルの代用品となるこめ油もおすすめです。また、災害も増えているため、トイレットペーパーやティッシュペーパーなど、備蓄品にもなる日用品を選ぶのもいいでしょう。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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