健康・医療

歯科医ら9人の名医が明かした【絶対やらない歯のNG習慣】「スマホを見ながらの“ながら磨き”はしない」「ダラダラ食べはしない」「硬すぎる歯ブラシは使わない」

「一生食べられる歯」のために!名医9人が絶対やらない【『歯』のNG習慣】

名医9人に聞いた、歯のプロだけが知っている『歯』のNG習慣は以下の通り。

大谷直さん(東陽町歯科医院院長)

大谷直さん(東陽町歯科医院院長)
大谷直さん(東陽町歯科医院院長)
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「歯磨き剤に含まれるフッ素を洗い流してしまわないよう、歯磨き後はあまりうがいをしすぎないように気をつけています。歯にフッ素がしっかりコーティングされ、ツルツルした状態を維持できます。自身はもちろん、患者への定期検診の働きかけを怠らない。治療にとどまらず、こまめなチェックで変化を見つけて虫歯や歯周病を未然に防ぎます」

角田達治さん(アルカディア歯科・矯正歯科院長)

角田達治さん(アルカディア歯科・矯正歯科院長)
角田達治さん(アルカディア歯科・矯正歯科院長)
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「糖質を摂取するたびに唾液が酸性化して歯からカルシウムやリン酸が溶出し、虫歯のリスクが高まる。ゆえに、できるだけ唾液が酸性化しないよう間食は控えています。一見歯によさそうなデンタルガムも、効能のある薬剤は口の中で薄まり、殺菌作用はほとんど見込めません。水圧で口腔内の歯垢を除去するウォーターピックも不確実なので、歯ブラシや歯間ブラシ、フロスで確実な歯垢除去を毎日欠かさないことが大切です」

佐久間隆章さん(佐久間デンタルクリニック院長)

佐久間隆章さん(佐久間デンタルクリニック院長)
佐久間隆章さん(佐久間デンタルクリニック院長)
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「食事はもちろん、好きなお酒も必ず時間を決めて飲み、『ダラダラ食べ、ダラダラ飲み』は絶対にしません。食べ終わった直後から菌が増殖し始めるため、歯磨きもできるだけ食後3分以内に行うように意識しています。歯磨き剤は研磨剤を多く含むものを使うと歯の表面が削られ、かえって着色汚れがつきやすくなるため、避けています」

武内博朗さん(武内歯科医院理事長)

武内博朗さん(武内歯科医院理事長)
武内博朗さん(武内歯科医院理事長)
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「昔は食事中の飲み物は禁止されていました。お茶やジュースで食べ物を流し込むと咀嚼回数が減り、唾液の分泌能力が激減します。さらに“丸のみ”は消化不良を起こし、腸管が汚れてしまいます。一方、洗口液をいきなり使うと粘膜の善玉菌ばかりを減らしてしまうので、口内の菌の皮膜であるバイオフィルムをこすり取ってから使いましょう」

照山裕子さん(歯学博士・東京医科歯科大学非常勤講師)

照山裕子さん(歯学博士・東京医科歯科大学非常勤講師)
照山裕子さん(歯学博士・東京医科歯科大学非常勤講師)
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「歯磨き・舌磨きともに力を入れすぎるのはNG。シャカシャカ音が出ないくらいの力で歯を磨き、舌は歯ブラシではなく舌専用ブラシか不織布ガーゼで優しくこすります。忙しくて毎食後に歯磨きができなくても、ぶくぶくうがいは絶対に忘れません。腸内環境の改善が期待できるとされる乳酸菌サプリメントは根元虫歯のリスクを上げる可能性を鑑み、摂り方に注意しています」

名村大輔さん(ナムラ御殿山ガーデン歯科院長)

名村大輔さん(ナムラ御殿山ガーデン歯科院長)
名村大輔さん(ナムラ御殿山ガーデン歯科院長)
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「睡眠中は唾液がほとんど出ず、一日のうちでもっとも虫歯菌や歯周病菌が増えやすいため、寝る前は必ず忘れずに歯を磨きます。治療時は、歯の神経を取ったり、審美目的で歯を削ることは避けた方がいい。神経を取ると痛みを感じなくなり虫歯の進行に気づけなくなるだけでなく、水分が失われて歯がもろくなり、そうして縦に割れると抜歯しなければならなくなります。自分の歯が20本以下になると急激に歯が失われるので注意しましょう」

西田亙さん(にしだわたる糖尿病内科院長)

西田亙さん(にしだわたる糖尿病内科院長)
西田亙さん(にしだわたる糖尿病内科院長)
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「硬すぎる歯ブラシは歯肉を傷つけるので使いません。“磨けた感”ばかりが重視されている発泡剤使用のものなど、市販の歯磨き剤は避け、歯科医師や歯科衛生士に選んでもらった自分に合ったものを医療機関で購入しています。歯並びがよければ歯への負担なく噛めるようになり、虫歯や歯周病のリスクも減らせるため、成人に対しても歯列矯正はためらわない。虫歯予防、糖尿病予防のため、間食や夜食を取ったり、甘いもので食事を済ませることは絶対にしません」

長谷川嘉哉さん(脳神経内科医、認知症専門医)

長谷川嘉哉さん(脳神経内科医、認知症専門医)
長谷川嘉哉さん(脳神経内科医、認知症専門医)
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「口内細菌を増やさないよう、口呼吸をしないことと、口の中で舌が上あごにぴったりくっつき、舌先が上の前歯の裏側に触れることを常に意識しています。磨き残し予防と脳トレもかねて、片手だけでの歯磨きはせず、片手で磨き終えたら歯ブラシを持ち替えてもう一度磨くようにしています」

福井只美さん(アイ矯正歯科クリニック副院長)

「磨き残しがないよう、テレビやスマホを見ながらの『ながら磨き』はしません。必ず鏡の前で、自分の歯を見ながら磨く。歯肉が傷つくので、太すぎるフロスは使いません」

※女性セブン2024年10月17日号

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