年を重ねるとともに次から次へと起こる老化現象。しわやたるみに加え、加齢で大きくなる鼻は老け顔の原因だ。鼻の肥大化は食事や運動習慣で防ぐこともできるが、「セルフ矯正」で予防することもできるという。そこで具体的なやり方を紹介する。
骨を刺激する「セルフ矯正」で高さを出し、小鼻を縮める
日本人女性の平均的な小鼻の幅は18~34才で33.1mmだが、60~84才になると35.9mmに広がるという(※産業技術総合研究所 AIST人体寸法データベース1991-92より)。「この避けられない“肥大化現象”への対抗策として矯正は有効な手段です」
と言うのは、隆鼻矯正専門店『Raplit』代表取締役の天野由紀子さん。
掲載の写真は、手技による矯正を10回行った前後を比べたものだ。
「骨格や鼻の軟骨の構造を鑑みて開発した隆鼻矯正は、鼻を構成する骨に対して、外側から適度な刺激を入れて骨を硬くしつつ、高さを出す施術です。鼻全体と目と目の間の鼻根部の高さを出し、鼻筋を整えることにより、鼻が高く見えるようになります」(天野さん・以下同)
この矯正により小鼻が縮小し、鼻の“曲がり”を目立たなくする効果も期待できるという。
「骨や軟骨は刺激によって厚みを増す特性があります。それを生かし、高さや鼻筋、先端の形状を少しずつ整えていきます。
劇的な変化というより、以前の鼻に戻すという感覚ですが、もともとの鼻よりも高さが出る場合も多くあるんですよ」
1日1回を習慣づけるようにしたい
鼻の形や高さは人それぞれだが――。
「高い鼻は鼻の骨が硬く、低い鼻や肉厚で丸みがある鼻は、骨がやわらかいケースがほとんどです。そのため、形状や硬さに応じて施術を行います」
自分で行う際は、“骨のたわみを感じる程度の強すぎない力”をジワ~ッと入れていくのがポイントだ。
「力が入りすぎると形が歪んでしまいます。左右同じ圧を心がけながら、1つの工程を20~40秒かけて、ゆっくりと行えば、効果が見込めます」
実践するタイミングはいつでも構わないが、1日1回を習慣づけるようにしたい。ただ、手にクリームをつけたときなどはすべりやすくなるので行わない方がよい。
「1か月続けると、鼻の高さやスッキリ感が自覚できます。1mmでも高さが出ると全体のフォルムが整います。些細な変化でも、ずいぶん印象が変わりますよ」
セルフ矯正で肌に赤みや痛みが出たら力を入れすぎているサイン。ほどよい圧を心がけよう。
セルフ矯正で“効かせる”骨
「年をとったら鼻が大きくなる」劇的改善メソッド
「年をとったら鼻が大きくなる」劇的改善メソッドを紹介する。
《ステップ1》根元の高さを出す ※鼻骨・前頭骨の一部を刺激
鼻骨を指で感じながら、鼻の根元部分を両手の親指で押して刺激する。
【1】右の眉頭の下のくぼんでいる部分に右手の親指の腹をあてる。
【2】親指が安定するように、残りの指4本を顔の左側面にあてる。鼻筋に親指を沿わせるようにしながら、鼻の頭に向かって20秒間かけて、ジワ~ッと気持ちのよい強さで押す。
【3】反対側も同じように左手で行う。
《ステップ2》鼻筋を通し、高さを出す ※上顎骨の一部、鼻骨、鼻中隔軟骨、外側鼻軟骨を刺激
上顎骨から鼻骨にかけて刺激を加える。鼻の高さが出ると同時に硬くなり、鼻筋が作られる。
【1】鼻の右側の付け根から小鼻にかけて、左手の親指以外の4本の指先が沿うようにあてる。
【2】親指をこめかみに置いて安定させ、そのまま4本の指を親指方向に押して20秒キープ。
【3】反対側も同様に。
《ステップ3》小鼻の丸みを解消する ※大鼻翼軟骨を刺激
軟骨を挟みながら斜め前に押し出し、鼻筋を通すと同時に鼻先を細くする。鼻の先端を細めながら少し前に出すのがコツ。
ひじを肩の高さに上げ、両手を組み、左右の親指で小鼻を挟む。そのままの状態で鼻を斜め45度上に押し出すようなイメージで親指を上げて40秒キープ。慣れてきたら、軟骨部分を細くするように親指で左右から押す。
《ステップ4》小鼻を引き締める ※鼻中隔軟骨、大鼻翼軟骨を刺激
鼻中隔軟骨を刺激して高さを出す。小鼻の脇は「迎香」のツボがあり、むくみにも効果的。
【1】人差し指で小鼻の脇のくぼんだ部分を強めに押さえ、鼻先を前方に向かって押し出し、20秒キープ。
【2】人差し指と中指で【1】と同じようにくぼんだ部分を押さえ、30度程度、斜め上に押し出して20秒キープ。