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《彼のおかげで今がある》双子コンビ・ダイタク語る「恩人の名前」と松本人志不在には「持ってねぇな」の複雑心境【M-1直前特集 最後の1杯】

「お肉美味しい!」と声を揃えてもぐもぐ食べているダイタク(撮影/田中智久)
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ついに“宴”もフィナーレ。〆の冷麺を待つ間、2人は大恩人への感謝の想いを覗かせた。そして、今大会で話題になっているのが松本人志が不在の審査員についても包み隠すことなく気持ちを明かした。

山田ナビスコさんのお陰で今があるって本当に思っています

──M-1では出場コンビにキャッチコピーがつけられますが、自分たちのキャッチコピーの予想は?

大:「山田ナビスコの最高傑作」が一番良いなと思いましたね。世間は誰も知らないですけど、東京吉本の人間はかなり笑うと思います(笑)

──決勝進出が決まった後、構成作家の山田ナビスコさんから何かお言葉はありましたか?

大:よかったな~おめでとう!って、照れくさそうに僕らに言ってくれましたね。山田さんがいなかったら間違いなく僕らは居ないんで。

拓:これだけは間違いないですね。

大:いまの形のダイタクがあるのは100%山田さんがいてこそなんです。

拓:山田さんは東京NSCができる前の銀座七丁目劇場という、極楽とんぼさんとかロンブーさんココリコさんが出ていた劇場の頃から芸人さんを見ている作家さんです。

大:東京吉本の黎明期ですよ。もう30年くらい作家さんをされていて、一度もテレビとか華やかな舞台にはいかないで、「俺はもう吉本の若手を見る」と決めてから、いまでも吉本の1年目の若手を見ています。芸人のネタを見た回数は100%世界で一番だと思いますよ。

拓:半端じゃないです。山田さんのお陰で今があるって本当に思っています。

大:僕らだけ唯一1年目からずーっと今でも単独の作家をやってもらっています。もしかしたら山田さんといなかったらM-1いくのに15年もかからなかったんじゃないですかね(笑)

拓:もっと早めに行ったんじゃないか!?

大:山田さんが育ててきた先輩にも、僕らは育ててもらったんです。それこそ、ロシアンモンキーです。

拓:東京6期生。

大:ロシアンモンキーがいなかったら、今の東京吉本の流れは無いぐらいの圧倒的存在でした。僕らはそんな先輩方を見ながら育ててもらったんです。

恩人たちへの想いを熱く話す大(撮影/田中智久)
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山田ナビスコさんへの感謝の気持ちを話す拓(撮影/田中智久)
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いつかお会いしたときに「ダイタクおもしろかったよ」って評価してくれればそれだけでいい

──新審査員が発表されたときの感想を教えてください。

拓:最高です。現役の方達が集まり、きっとこっち側の気持ちもわかってくれる審査員の方たちだって。

大:そもそも誰かに審査されたいって思ったことが無いので誰に審査されてもいいです。自分らで自分らの評価は持っているので。

──正直、松本さんの居ないM-1って寂しくないですか?

大:俺たちが行くとき居ねぇのか~って。寂しいというか、俺たちってそんな感じなんだなって。そこは持ってねぇなって感じですかね。

拓:僕らが初めて準決勝にいった2015のときも松本さん居ないんですよ。なんかもうめぐり合わせですよね。

大:僕、松本さんに審査されたいって一回も思ったことないですよ。松本さんテレビで絶対に観られるじゃないですか。いつかお会いしたときに「ダイタクおもしろかったよ」って評価してくれればそれだけでいいです。

 

2時間以上に渡るロングインタビューに快く対応してくれたダイタク。

決勝戦まで残すところ数時間。ダイタクにとってのM-1グランプリが大団円を迎えてほしい──!

 

【本日の酒量】
生ビール1杯、瓶ビール(中瓶)1本、マッコリボトル2本

 

【プロフィール】
ダイタク
1984年12月28日生まれ。熊本県出身。
2009年に結成した双子コンビで、東京吉本に欠かせない兄貴的存在。
12月22日18時30分から生放送の『M-1グランプリ2024』(テレビ朝日系)に、初の決勝進出を決めた。

 

取材・文/まつもと