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「食べ放題」で“原価の高いもの”を見抜く方法 焼肉では豚肉や鶏肉より野菜、上ロース、上カルビ、上ハラミは高い傾向に

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焼肉食べ放題で何を食べれば得するのか、いま狙うべきメニューは?(写真/PIXTA)
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定額で好きなだけ食べられると人気の「食べ放題」。食材費高騰が続く昨今、“お得に食事ができる”と利用者が増加している。しかし実は、食べるもの次第では損をすることもあるという。そこで、何を食べれば得するのか、いま狙うべきメニューを伝授する。

【目次】

原価の高いものを見抜く目を持とう

日本フードサービス協会の調査によると、昨年の外食業界全体の売り上げは前年比108・4%で、3年連続で前年を上回った。

「決まった料金で好きなだけ食べられる『食べ放題』は、お得感もあり安定した人気を保っています」

とは、節約アドバイザーの丸山晴美さんだ(「」内、以下同)。店側としても、食べ放題は通常よりも客単価が高くなるので、売り上げを確保しやすいというメリットがあるという。

「食べ放題は、たくさん食べる人ほどお得になります。とはいえ、読者の中には、量はそんなに食べられないという人も多いでしょう。そんな小食の人が元を取るには、ずばり原価の高いものを選んで食べることです。食べ放題のメニューは、原価の高いものと低いものをうまい具合に組み合わせて利益が出るよう工夫されているので、原価の高いものを知っておき、優先的に食べるのがおすすめです」

コスパで比較!あなたはどれを 食べるべきか食べ放題で選ぶならどっち?

食べ放題でおなじみのものをコスパで比較する。

【1】いちばん安いコースVSいちばん高いコース

いちばん安いコース
いちばん安いコース(イラスト/こさかいずみ)
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いちばん高いコース
いちばん高いコース(イラスト/こさかいずみ)
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「コスパで選ぶならいちばん安いコースが◎。ただしメニュー数が少ないなど、満足度の評価は異なる」(丸山さん・以下同)

【2】黒烏龍茶VSメロンソーダ

黒ウーロン茶
黒烏龍茶(イラスト/こさかいずみ)
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メロンソーダ
メロンソーダ(イラスト/こさかいずみ)
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「メロンソーダなど濃縮したジュースやシロップを炭酸で薄めた飲み物は原価が低い。お茶系の方が原価が高いのでお得」

【3】生ビールVSワイン

生ビール
生ビール(イラスト/こさかいずみ)
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ワイン
ワイン(イラスト/こさかいずみ)
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「飲み放題の中で原価が高いのは、生ビール、瓶ビール、日本酒。ワインは安価なものも多いので、元を取るならビールを」

【4】ケーキVSアイスクリーム

ケーキ
ケーキ(イラスト/こさかいずみ)
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アイスクリーム
アイスクリーム(イラスト/こさかいずみ)
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「フルーツがなくクリームのみのケーキは特に原価が低い。アイスも『ハーゲンダッツ』などメーカーが明確なものなら◎」

「焼き肉&しゃぶしゃぶ」では豚肉や鶏肉より野菜を食べるのが正解

あらゆる食材が高騰しているいま、“食べ放題でのお得度”も状況によって変わる。それを踏まえて、何を食べるべきか──。原価と食材費高騰のニュースは日頃から要チェックすべきだ。ここからは元が取れる食べ方・選び方を解説する。

食べ放題の中でも、老若男女を問わず人気が高いのが「肉系」だ。なかでも、焼き肉の『牛角』『焼肉きんぐ』、しゃぶしゃぶの『しゃぶ葉』は、全国展開しており、需要が高い。

「40代以上の女性の場合、食べ放題で肉だけ食べていては胃もたれを起こし、量は食べられません。私は『牛角』に行くことが多いのですが、サンチュに巻いて食べるようにしています」(丸山さん・以下同)

ライスやスープは原価が低い割にお腹にたまるので、野菜をたっぷり頼んだ方が元を取りやすいという。

「肉の原価は店によって開きがありますが、上ロース、上カルビ、上ハラミなどは原価が高い傾向に。一方、豚トロ以外の豚肉、鶏肉、ホルモンは安いです」

野菜は価格変動の影響を受けやすく、原価が高い。

「野菜盛りの中でもきのこ類は原価が高いです。いまなら、キャベツや白菜、トマトなども高い。野菜の原価は天候に左右されやすく、市場で値上がりしているものほど食べるとお得と覚えておくといいでしょう」

【原価の高いもの】

上ロース、上カルビ、上ハラミ、豚トロ、野菜、きのこ類

【原価の低いもの】

鶏肉、豚肉、タン、コブクロやミノなどのホルモン、ライス、スープ

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