社会

《どこまで減刑されるか》“最上あい”さん殺害「借金踏み倒しで犯人も苦しんでいた」「被害者にも落ち度ある」ネットで論争中!判決はどうなるのか【専門家の分析】

事件直後の現場。花が手向けられていた
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白昼堂々の惨殺事件から約2週間。その後の被害者に関する報道によって、事件の“見方”が変わってきたようだが、果たしてそれが量刑にどれほど影響するのだろうか──。

「ギャー!助けてー!」

東京・高田馬場で動画をライブ配信中の女性が惨殺される事件が起きたのは、3月11日のこと。被害者は“最上あい”の名でライバー(配信者)として活動していた佐藤愛里さん(22)だった。

現行犯逮捕された高野健一容疑者(42)は事件当日の朝、栃木県の自宅から電車で上京し、最上さんのライブ配信を見ながら居場所の見当をつけ、高田馬場に向かった。午前9時50分頃、高野容疑者は路上を1人で歩いていた最上さんに近づき、持参したサバイバルナイフで1分間以上にわたり刺し続けて殺害。周囲には最上さんの「ギャー!助けてー!」という悲鳴が響いたという。現場は血の海となり、最上さんの遺体には頭や首、腹などに30か所以上の刺し傷があった。

この凄惨な事件の背景には何があったのか──事件発生から日が経つにつれ、各メディアの取材・報道により、最上さんと高野容疑者のいびつな関係性や、最上さんの私生活が明らかになっていった。

「ふわっち」で2人は出会った
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山形のキャバクラで初対面

「高野容疑者は今から3年以上前に動画配信サービスで最上あいさんの存在を知り、彼女のファンになった。やがて連絡を取り合う間柄になり、2022年8月に最上さんが当時勤務していた山形市内のキャバクラまで出向き、初対面を果たしています。その日以降、高野容疑者は彼女から頻繁に依頼されてお金を貸すようになったのです」(全国紙社会部記者)

最上さんは「財布を忘れた」「生活費が足りない」「体調が悪くて働けない」など様々な口実をつけて、高野容疑者に複数回にわたって数万~数十万単位の借金を申し込んだ。高野容疑者はその都度、佐藤さんの銀行口座に送金していたが、貯金はあっという間に底をつき、最終的には消費者金融から借り入れてまで彼女からの要求に応えていたという。

初対面からわずか2か月ほどで、最上さんが高野容疑者から重ねた借金の総額は250万円を超えた。

「最上さんは当初、高野容疑者に借金を返済する意思を見せていて、2023年1月に3万円だけ返しています。しかしその直後から最上さんと連絡がつかなくなったため、高野容疑者は民事裁判を起こした。同年12月、裁判所は最上さんに約250万円の支払いを命じる判決を下しました。しかし彼女はその後も判決を無視し続けて、高野容疑者に借金を返済することはありませんでした。

高野容疑者自身、彼女にお金を貸すために借金しただけでなく爪に火をともすような生活ぶりだったようで、かなり苦しんでいたようですが、結果、踏み倒されたわけです。このあたりから彼女に対し、憎しみを抱き始めていたことがうかがえます」(前出・全国紙社会部記者)

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