大洲市(愛媛県)~わざわざ訪れたい!伝統・文化を感じる情緒ある城下町
愛媛県大洲市は、江戸時代の町割と家並みが忠実に残された「おはなはん通り」、明治大正時代のなまこ壁の土蔵など、さまざまな時代の街並みが残る情緒満点の城下町。日本の伝統文化に興味のある欧米の訪日旅行者には人気のあるスポットですが、団体ではなく個人客なので、落ち着いた雰囲気でのんびりとした時間が流れます。


市の中央に流れる「肱川」では、ひじかわ遊覧も実施され、 山々の緑が映りこむ中をのんびり進む様子は、かつての京都・嵐山のゆったりとした雰囲気を思い出します。夏は鵜飼いも楽しめるとか。


大洲に行ったらぜひ訪れてほしいのが、臥龍山荘(がりゅうさんそう)。歴代藩主の遊勝地だった場所に、明治の貿易商が財を投じて築いた建築は、京都のように厳しい決まりに縛られず、職人の遊び心や挑戦心が随所に感じられる見事な建築は見ごたえ充分です。


■大洲市公式観光サイト【VisitOzu】https://jp.visitozu.com/
大洲市のまち全体がホテル?!プライスレスな滞在も手が届く「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」
宿泊は大洲城の城下町をひとつのホテルと見立てたホテル「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」はいかが? 価値ある古い邸宅や家屋などの歴史ある建物を、元の状況を活かしつつ、快適に過ごせるように水回りなどを修復・再生。街中に点在する客室は、それぞれ個性があり一つとして同じ客室はありません。

上質な体験ができる宿ですが、公式ホームページでは限定の優待プランもあり、例えば素泊まりのルームチャージなら3万円ほどから(2025年3月現在)。



唯一無二の客室での滞在、中庭を望む蔵を改装したラウンジではアルコールも含めたドリンクがフリーで楽しめるなど、プライスレスなひとときが過ごせます。昨今の宿泊費高騰の中、上質な体験に対してこの価格は良心的!大洲城のすぐ近くには、古くからの名士邸宅を改装したレストラン LE UN(ルアン)もあり、こちらは外来の利用もできます。
■NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町 https://www.ozucastle.com/
いかがですか? 混雑や価格の高騰で日本人が国内旅行をしにくいと感じることもありますが、地方はまだまだのんびりと観光ができるところもあります。この機会にあまり知られていない、自分だけのお気に入りスポットを探してみるのも楽しいですよ。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを
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