
指先ひとつでなんでもできるスマホだが、実際には使いこなせていない人も多いだろう。
銀行アプリは高金利で手数料優遇も注目
スマホを“家の電話代わり”にしているだけではもったいないと指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんだ。
「ネットショッピングやキャッシュレス決済、フリマ、オークション、ポイ活、アルバイトや副業、銀行口座の管理、投資までスマホでつかめるマネーチャンスは無限大です。買い物や支払いといった日常していることはスマホを使った方がずっと楽でお得になることが多いんです」(風呂内さん・以下同)
長らく超低金利時代が続いてきた中、ネット銀行はメガバンクに比べ高金利が最大のメリットといわれてきた。しかし、金利上昇の局面を迎え、そこまでの優位性はなくなったと風呂内さんが指摘する。

「想像以上のスピードでメガバンクが金利を上げています。ネット銀行も追従してさらに上げていくかもしれませんが、現時点では差がかなり小さいです。
ただし、金利の面以外でもネット銀行には活用すべき点があります。たとえば、ほかの金融機関から自分の金融機関に対して、毎月3万円などを定期的に普通預金に移行する『定額自動入金サービス』の手数料無料は住信SBIネット銀行やイオン銀行などネット銀行に多い。また、ソニー銀行は外貨預金に強く、円高に振れた際にドルやユーロを買っておくだけで海外旅行先のお買い物がお得になる可能性もあります」
ネット銀行に口座を開設しなくとも、自分がすでに口座を持っている銀行のアプリを入れるだけでも、振込手数料を削減できるなど節約につながる。
「ネット銀行やアプリが一般化して、いまや通帳やキャッシュカードすら発行しない銀行もありますが、通帳やカードが手元にある方が安心するというかたもいると思います。対面の窓口を持っている銀行に口座を持ちながら、アプリをうまく使うのがおすすめです」
格安キャリアは「とりあえず試してみる」
スマホを活用するうえで気にかけたいのが「通信費」だろう。ポイ活やスキマバイトで稼いでも、月々のスマホ料金がかさんでしまっては元も子もない。
「子供が独立した、パートや習い事を始めた、外出する機会が増えた、親の介護が始まった、など生活スタイルに変化が出たら、スマホ料金を見直すチャンスです。その際は、自分にとって何が優先事項かをよく考えましょう。ネットやサブスクを多用するからデータ容量がたくさん欲しいのか、通話料がかさむのか、自分に合った適正なプランを選ぶことがなにより大切。
加えて、たとえばいつスマホを使うのかもよく考えて。車移動で移動中は触らず、家や勤め先で使う場合、そこにWi-Fiなどのネット環境があれば、データ容量はそんなに必要ないかもしれません」

プランの見直しと同時に検討したいのが、キャリアの乗り換えだ。キャリアとはドコモやソフトバンクなどの通信会社を指すが、近年ではIIJmioなどに代表される格安キャリアに乗り換える選択肢がある。
「第4のキャリアとも呼ばれる楽天モバイルには月額3000円くらいで、データ容量使い放題というプランがあり、これに加入すると自宅でもテザリング(スマホとパソコンをつないで、スマホのネット環境をパソコンでも利用すること)してしまえば、自宅にWi-Fiを設置する必要がなくなって、月に5000円も節約できたというかたもいます」
大きな買い物をするときがいいタイミング
ただし、大手に比べ通信速度が落ちたり、電波がつながりにくいことなども指摘される。
「格安キャリア・プランはある程度、自力で問題解決する必要があるという注意点があります。窓口がなかったり少ないケースが多いため、自力でネット検索などをしながら対応していく心づもりが必要です」

風呂内さんは、「大手のサブが狙い目」と続ける。
「問題解決に関する考え方は同様ですが、ドコモにはahamo、auにはpovo、ソフトバンクならLINEMOと、大手キャリアにはサブブランドがあります。格安でありながら“大手と同じ基地局を使用するので通信スピードも安定している”のが売りなので選びやすいかもしれません。通信環境についてはやや怪しいところもありますが、大手と連携している安心感もありますし、PayPayやdポイントなどの恩恵も受けられます。

仕事で使う回線や自宅の固定回線はともかくとして、プライベートで使うスマホの格安キャリアは、気になったらとりあえず試してみるのも手。家電量販店などに行くと、キャリアの乗り換えで数万円分のポイントがもらえるキャンペーンを頻繁に行っているので、洗濯機や冷蔵庫など大きな買い物をするタイミングで乗り換えてみるとかなりお得になります」
年を重ねるほどスマホ操作には苦手意識が増えるかもしれない。だが、賢く使えば人生後半戦の強い味方になるだろう。
※女性セブン2025年4月10日号