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【ゴキブリの“一部”が混入】すき家の異物混入事案で気になる“ゴキブリの部分”「他の部位の行方」が議論になる可能性も

すき家の商品にゴキブリが混入(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗及び商品ではありません)
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大手牛丼チェーン「すき家」は、3月29日、同28日に東京都の昭島駅南店で提供した商品にゴキブリの一部が混入していたことを明かした。この事態を受け、すき家は3月31日午前9時から4月4日午前9時までの間、ショッピングセンター内などの一部店舗を除く全店を一時的に閉店し、害虫の侵入を防ぐための対策を講じる予定だという。

すでに1月、鳥取県内の店舗で、味噌汁にネズミの死骸が混入するという問題も発生していただけに、すき家の衛生管理へ疑問の声が高まっている。しかし、今回のゴキブリについては一部で同情の声もあるようだ。実際、インターネット上などでは「飲食店にゴキブリが出るのはある程度仕方ない面もある」という反応もあれば、「ゴキブリが出るのと商品に混入とでは次元が違う」などの議論も巻き起こっている。

それがどこの部位で、どんな商品に入っていたか

何より、利用者が気にしているのは、今回報じられている“ゴキブリの一部”という表現だという。

「報道では“ゴキブリの一部”が、テイクアウトの商品に混入していたとされています。見た目でゴキブリと分かる状態だったのでしょう。そうなると、利用者にとっては、それがどこの部位で、どんな商品に入っていたか、ということも気になります。考えたくありませんが、牛丼の中にゴキブリの足が数本入っていたのなら他の客に提供した牛丼にも……など状況次第では、その商品だけの混入なのか、他の部位はどこにいったのか、などの議論に発展しかねません。

すき家は、ネズミ混入事案の際は、その混入経路を含め詳細に調査して世間に報告しています。今回のゴキブリ混入についても、それなりに細かな調査をし、世間に向けて誠意ある発表がなされることでしょう」(全国紙社会部記者)

ゴキブリの最盛期は7月

一方で、ネットで議論されているように、ゴキブリ対策は簡単ではない、という実情もある。特にこれから暖かくなるとゴキブリは活動を活発化させ、最盛期は7月頃だという。都内の飲食店経営者もこう話す。

「例えばビルにテナントとして入っている飲食店だと、自分の店の衛生管理を徹底しても、近隣の店舗がずさんだと、害虫侵入のリスクを下げるのは難しい。しかも、ゴキブリは換気扇などのわずかな隙間から入ることができるし、水一滴で3日も生きるほど生命力も強いといわれます。

ただし、これは店内のスペースの話で、料理に混入とは次元が違います。調理中や商品を提供する際に目視する、ということで防げる話だと思います」

ネット上では、利用者から厳しい反応が寄せられている一方で、「すき家が好きだから復活を待ちます」「早急に再開し、より強固な衛生管理を徹底してほしい」といった応援の声も見られる。

1月のネズミ混入味噌汁としてネット人投稿された画像(編集部で加工)
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注文したのは「たまかけ定食」だったという(編集部で加工)
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全店一時閉店を伝えた(公式ホームページより)
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