生活全般のNG習慣
50才を過ぎて血行不良に陥ると、髪にまで栄養が行き届かず、薄毛も進んで前髪スカスカがさらに目立つようになる。すぐにでも正しい生活習慣を身につけ、健康な髪を取り戻す生活にチェンジしよう。
【NG】スマホを片手にゴロゴロしている
→【改善】毎日、家でストレッチを行う
スマホの見すぎは眼精疲労の原因になり、運動不足は血行不良を起こす。
「毎日10分程度歩いたり、肩まわりをほぐすストレッチを行うなど血行不良を改善し、頭皮に栄養を届けましょう」(浜中さん・以下同)
【NG】毎日シャワーだけで済ませる
→【改善】週末だけでも湯船につかる
血行促進のためにもシャワーだけでなく、湯船につかるのがベスト。
「40℃以下のぬるめのお湯に10分程度つかるといいですね。毎日が難しい場合は、せめて週末だけでも湯船につかる習慣をつけましょう」
【NG】寝るのはいつも深夜1~2時
→【改善】日付が変わる前に就寝する
睡眠不足は血行不良を起こし、頭皮に栄養が行き届かず、髪にも悪影響を与えることに。
「髪を生やすためには、成長ホルモンが分泌される22時までに就寝を。22時が難しい場合でも、日付が変わる前に就寝しましょう」
【NG】日焼け防止に晴雨兼用の傘を使う
→【改善】日焼け対策にはWでUVカットを
紫外線は、頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因になる。これからのシーズンには注意が必要だ。
「日差しが強い季節に日傘をさす人が多いですが、UVカット加工がされていないと紫外線カット効果が弱くなります。晴雨兼用タイプは加工も弱く、2年ほどで効果が薄くなるものが多いので、長く使っている人は買い替えるか、髪用のUVカットスプレーを使って紫外線を防いで。
帽子は汗で蒸れやすく、雑菌の温床になるため頭皮によい環境とはいえません。被りっぱなしは避けて」(余慶さん)
UVカットスプレーは分け目や毛先にもしっかりつけること。

【NG】昼食は菓子パンやカップ麺で済ませる
→【改善】たんぱく質を中心にバランスよく食べる
脂質や糖質多めの食事は、皮脂の過剰分泌を招き、発毛の妨げや抜け毛の原因に。
「髪の主成分はたんぱく質。一日の中で、肉や魚、大豆製品などをバランスよく食べましょう。ミネラルやビタミン、亜鉛も髪のために必要な成分なので、野菜や海藻類で補いましょう」(浜中さん)
髪のためにも大豆製品、野菜、肉、魚、乳製品、貝類、レバー、海藻類などをバランスよく食べよう。

どうしても“薄毛”が気になるなら専門医に相談
医療機関を受診し、早めに治療をすれば薄毛の悪化を防ぐことができる。
「髪の毛専門のクリニックで適切な治療を受けましょう。女性専用のクリニックでは更年期などで薄毛を招いているケースにも対応しています。治療では、塗り薬などの外用薬や内服薬の処方、点滴や注射による薬物投与、ホルモン治療などを行います。
私のクリニックで治療を受けたかたで、外用薬と内服薬の治療を半年間行った約8割に効果がありました。薄毛治療は保険適用外で、1か月の治療費は1万5000~3万円程度です。なかには高額な治療やローンを行う病院もあるので、受診前にホームページなどで事前に確認を」(浜中さん)
◆教えてくれたのは:毛髪診断士・余慶尚美さん
漢方美容などを取り入れた美髪メソッドを基にテレビや雑誌などで美容家としても活躍。著書に『髪トレ』(主婦の友社)がある。
◆教えてくれたのは:医師・浜中聡子さん
クレアージュ総院長。薄毛、白髪、抜け毛など女性の髪に関する治療を行う。著書に『50代からの髪がみるみるよみがえる! 美髪ケア大全』(主婦の友社)ほか。
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2025年4月24日号