
ねばねばの元・ペクチンやフコイダンなどの水溶性食物繊維には、腸活はもちろん、血糖値やコレステロール値の上昇を抑えるといった効果も。なんとなく疲れがとれない、食欲がない…そんな不調を感じやすいいまの季節は、簡単・一皿で満足・栄養満点のねばねば丼が最強メニュー! 料理研究家・栄養士の池田美希さんが教えてくれたねばねば丼は、レンチンで手間いらずのレシピだから、キッチンに立つのがおっくうな日にもぴったり。
ねばねば食材の健康効果を解説!
納豆、オクラ、めかぶなど、梅雨を乗り切るねばねば食材の栄養素などを紹介。
納豆
ねばねばの主成分・ポリグルタミン酸には、カルシウムの吸収率を上げるなどの効果が。食物繊維やたんぱく質も豊富に含まれる。
長いも
粘りの元の食物繊維・ペクチンやマンナンが胃粘膜を保護し、消化を助ける。カリウムには塩分を排出する作用が。
もずく
フコイダンやアルギン酸などの水溶性食物繊維が、腸内環境を整える。カルシウムも多く含む。
めかぶ
わかめの根元部分にあたるめかぶ。食物繊維量はもずくの約2倍で、コレステロール値の低下が期待できる。
なめこ
免疫力の活性化が期待できる不溶性食物繊維・β-グルカンや、代謝を助けるビタミン類も含んでいる。
オクラ
粘り成分・ペクチンは、加熱したり刻んだりすることで粘りがアップ。細胞の産生を助ける葉酸も豊富。
モロヘイヤ
6〜9月が旬。粘り成分は、ペクチンやマンナン。代謝を促すβ-カロテンやビタミン類も多く含むため、疲労回復も期待できる。
あしたば
「不老長寿の野菜」といわれる。抗酸化作用のある粘り成分・カルコンは、あしたば特有の希少なもの。
「もずくとトマトのふんわり卵丼」のレシピ
トマト×卵の王道コンビにもずくを加えた新鮮な味。

《作り方》(2人分)
【1】ミニトマト8個は半分に切る。もずく60gはさっと洗い、食べやすい長さに切る。
【2】耐熱ボウルに卵3個、オイスターソース・サラダ油各小さじ2、鶏がらスープの素(顆粒)小さじ1を入れて混ぜ、【1】を加えて混ぜる。
【3】ラップをかけて電子レンジ(600W)で2分加熱し、混ぜる。再度ラップをかけ、卵が半熟状になるまで1分30秒~2分加熱する。
【4】器にご飯適量を盛り、【3】をのせる。
「蒸しなすのとろろめかぶ丼」のレシピ
蒸しなすは細かく刻んで、ねばねば食材と絡みやすく。

《作り方》(2人分)
【1】なす2本はへたを除いて皮をむき、さっと水にさらす。濡れたままラップで包み、電子レンジ(600W)で2分加熱し、粗く刻む。長いも150gは皮をむいてポリ袋に入れ、麺棒などで粗くたたく。
【2】器にご飯適量を盛り、めかぶ(味つき)2パック(80g)、なす、長いも、かつおぶし適量を順にのせる。好みで辛子じょうゆ適量をかける。
「納豆つくね丼」のレシピ
ひきわり納豆を使えば肉だねがまとまりやすい。

《作り方》(2人分)
【1】ボウルに鶏ひき肉250g、ひきわり納豆1パック、片栗粉大さじ2、酒大さじ1、おろししょうが小さじ1、塩少量を入れ、粘り気が出るまでよく混ぜる。
【2】耐熱皿にみりん大さじ1と1/2、しょうゆ・酒各大さじ1、片栗粉小さじ1/4を入れて混ぜる。【1】を1/6量ずつスプーンですくって並べ、軽くつぶす。ラップをかけて電子レンジ(600W)で5分加熱し、たれを絡める。
【3】器にご飯適量を盛り、焼きのり全形1/2枚をちぎって散らす。【2】をのせて青じそ3枚をちぎってのせる。
「長いもオクラの豚キムチ丼」のレシピ
具だくさんのボリューム丼。大きめの長いもで食感も楽しい。

《作り方》(2人分)
【1】長いも150gは皮をむいて1cm角の棒状に切る。オクラ6本は洗ってガクを除き、塩少量をまぶして板ずりをし、斜め3~4等分に切る。豚バラ薄切り肉120gは4cm幅に切る。
【2】耐熱容器に豚肉、白菜キムチ80g、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1と1/2、酒大さじ1を入れてもみ込む。
【3】【2】に長いも、オクラをのせてラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分加熱し、混ぜる。
【4】器にご飯適量を盛り、【3】をのせる。
「モロヘイヤ梅だれの豚しゃぶ丼」のレシピ
モロヘイヤの粘りを堪能!さっぱり梅味と豚肉が相性抜群。
《作り方》(2人分)
【1】モロヘイヤ1袋(80g)は茎の硬い部分を除いて洗い、濡れたままラップで包む。電子レンジ(600W)で2分加熱し、冷水にさらして水気を絞り、細かく刻む。梅干し1個は種を除いてたたく。
【2】耐熱容器にもやし1/2袋、豚しゃぶしゃぶ用薄切り肉100gを入れ、塩ひとつまみ、酒大さじ1を振り、ラップをかけて電子レンジ(600W)で火が通るまで3分ほど加熱する。
【3】ボウルに梅干し、ナンプラー・酢各小さじ1、砂糖ひとつまみを入れて混ぜ、モロヘイヤを加えて混ぜる。
【4】器にご飯適量を盛り、【2】をのせ、【3】をかける。
「あしたばと蒸し鶏の甘酢和え丼」のレシピ
あしたばとしょうがで爽やかに。ささみの蒸し汁も活用して。

《作り方》(2人分)
【1】ささみ2本は筋を除き、斜めに細かく切り込みを入れる。しょうが1片はせん切りにする。
【2】耐熱容器にささみ、塩ひとつまみ、酒大さじ1を入れてラップをかけ、電子レンジ(600W)で2分加熱し、粗熱をとって手で細かく裂く。
【3】あしたば1袋(100g)は茎の硬い部分を除いて洗い、濡れたままラップで包み、電子レンジ(600W)で2分加熱する。冷水にさらして水気を絞り、3cm長さに切ったらしょうがと和える。
【4】ボウルにしょうゆ・酢・ごま油・【2】の蒸し汁各小さじ2、砂糖・白いりごま各小さじ1を入れて混ぜる。
【5】器にご飯適量を盛り、【3】、【2】を順にのせ、【4】をかける。
「なめこと厚揚げのゆずこしょうあんかけ丼」のレシピ
とろみにほっとする和風味。ゆずこしょうが味の決め手。

《作り方》(2人分)
【1】絹厚揚げ1枚(150g)はひと口大にちぎる。三つ葉1/4袋は1cm長さに切る。
【2】耐熱容器に水大さじ4、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1、片栗粉小さじ1、ゆずこしょう小さじ1/2を入れて混ぜ、なめこ1袋(100g)、絹厚揚げを加えて混ぜる。ラップをかけて電子レンジ(600W)で4分加熱し、混ぜる。
【3】器にご飯適量を盛り、【2】、三つ葉をのせる。
◆教えてくれたのは:料理研究家、栄養士・池田美希さん

おいしさとヘルシーさを両立したメニューを提案。シンプルで作りやすい、素材の味を生かしたレシピに定評がある。
撮影/川上朋子 スタイリング/河野亜紀 取材・文/平井薫子
※女性セブン2025年6月5・12日号