
【目次】
【北海道】「帆立のプリプリグラタン風スープ」のレシピ
食の王国・北海道からはミルキーな逸品を。コクのあるまろやかスープに半生帆立の甘みがマッチ!

《作り方》(2人分)
【1】帆立貝柱(刺身用)4個は横3等分に切り、玉ねぎ1/2個は薄切りにする。
【2】フライパンにオリーブオイル小さじ2、玉ねぎ、すりおろしにんにく小さじ1、塩ひとつまみを入れて中火にかけ、濃いあめ色になるまでよく炒める。
【3】【2】を火からおろし、バター10g、小麦粉小さじ1/2を加えてなじませ、牛乳1と1/2カップ、水1カップを加える。よく混ぜながら弱火にかけ、ひと煮立ちしたら、顆粒コンソメ小さじ1、塩・こしょう各少量で味を調える。
【4】器に【3】の玉ねぎと【1】の帆立を盛り、上から【3】のスープをかける。乾燥パセリ・粗びき黒こしょう各適量を振る。
Point
・玉ねぎの焦げはうまみの素。鍋底についてOK!

「玉ねぎはこれくらい褐色になるまでじっくり炒めましょう。フランス料理でも、鍋底についた焦げはうまみの素としてしっかり煮溶かして使うんですよ」(池田・以下同)
・熱々スープは食べる直前に

「生の帆立は熱々スープの余熱で火を通すイメージ。繊維を断ち切るように薄切りにしてあるから、口に入れるとプリプリとした食感が楽しめます」
【秋田県】「秋田ざんまいきりたんぽ風」のレシピ
いぶりがっこが良いアクセント!秋田を代表する郷土料理をスーパーにある食材で。

《作り方》(2〜3人分)
【1】鶏もも肉(あれば比内地鶏)1/2枚(150g)は3cm角に、しいたけ2個、にんじん2cm、いぶりがっこ30gは粗みじん切りにする。
【2】炊飯釜にといだ米1.5合、酒大さじ2、しょうゆ小さじ2、顆粒かつおだし小さじ1、塩ふたつまみを入れ、1.5合の目盛りまで水を加えて混ぜる。鶏もも肉、しいたけ、にんじんをのせて炊く。
【3】炊き上がった【2】は、粘り気が出てひとまとまりになるくらいまで、すりこぎなどですりつぶし、ゆで枝豆50g、いぶりがっこを加えて練り合わせる。
【4】手にごま油適量をつけ、割りばしに【3】を成形しながら巻きつける。残りも同様に作り、表面に焼き目がつくまでフライパンで焼く。
Point
・つぶした米は手で握るように成形する

「ご飯は熱いうちにつぶすことで粘り気が出てまとまります。巻きつけるとき、ごま油を手につけたりビニール手袋をはめると作業しやすいです」

【長野県】「わさびのツーンと冷製カルボナーラ」のレシピ
信州名産をふんだんに使った新感覚パスタ。辛さの後にはほんのり甘みも清涼感あふれる一皿。

《作り方》(1人分)
【1】野沢菜漬け20gは刻む。
【2】ボウルに卵黄1個、生クリーム大さじ2、マヨネーズ小さじ2、わさび小さじ1、顆粒鶏がらスープの素小さじ1/2、塩・こしょう各少量を入れてよく混ぜる。
【3】スパゲッティ90gは表記より2分長くゆでて氷水でしめる。水気をよく切り、【2】のボウルに入れて絡める。
【4】【3】を器に盛って【1】、卵黄1個をのせ、粉チーズ・粗びき黒こしょう各適量を振る。
Point
・アルデンテは冷水でしめて作る
「5分ゆでなら7分、表記より2分長くゆでてから冷水でしっかり冷ますことで麺が引き締まるんです。水気はしっかり切りましょう。ソースの味がぼやけなくなります」

【埼玉県】「ほくカリッ里いもマヨからあげ」のレシピ
全国1位の生産量を誇る里いもをメイン料理に。マヨのコクと香るねぎソースが後を引く!

《作り方》(2人分)
【1】里いも3個は皮つきのまま4等分に切って耐熱ボウルに入れ、水で濡らしたキッチンペーパーをかぶせ、ラップをして電子レンジ(600W)で8分ほど、竹串がスッと通るまで加熱して皮をむく。長ねぎの青い部分4cmは粗みじん切りにする。
【2】ボウルに里いも、しょうゆ・みりん各大さじ1、すりおろししょうが・すりおろしにんにく各小さじ1を入れてよく混ぜ、30分以上おく。
【3】【2】にマヨネーズ大さじ2を絡め、片栗粉・小麦粉各大さじ2を混ぜ合わせてまぶす。
【4】油を200℃に熱し、【3】を3分ほど、こんがり色づくまで揚げる。
【5】別のフライパンにごま油大さじ1を中火で熱し、【1】の長ねぎを炒め、香りが立ったら【4】を加えて絡める。器に、サラダ菜・パセリ・レモン各適量とともに盛る。
Point
・里いもはレンチンで下処理がラクに!
「里いもの下処理は電子レンジを活用。濡らしたキッチンペーパーをかけてラップをすれば乾きません。火が通った後ならこんなふうに皮がつるんとむけます」


【京都府】「ベーコンチーズだしふんわり卵豆腐」のレシピ
おひたしにした京野菜を仕上げに盛って上品に。だしと洋風具材が好相性“ネオ”京料理を召し上がれ。

《作り方》(1人分)
【1】スライスベーコン1枚はせん切りにする。
【2】水菜1株はサッと湯通しして水気を絞り、4cm長さに切って砂糖大さじ1、白だし小さじ2で和える。湯は捨てずにとっておく。
【3】ボウルに卵2個を割りほぐし、【2】の湯大さじ4、白だし・みりん各小さじ2を加えてよく混ぜる。
【4】【3】をざるなどでこしながら、耐熱容器に注ぐ。
【5】【4】に【1】、シュレッドチーズ大さじ1を入れて混ぜ、ふんわりラップをして電子レンジ(600W)で2分ほど加熱する。取り出して【2】の水菜、白ごま・かつおぶし各少量をのせる。

Point
・卵液に湯を加えると時短&“す”が入りにくい

「水菜をゆでたときのお湯は捨てずにとっておき、卵液作りに使います。レンチン時間が短くなり、“す”が入りづらいので食感がなめらかになります」
【高知県】「かつおのたたきでボーノ」のレシピ
ゴロゴロのかつおからは旨みもたっぷり。旬の初がつおをぜいたくにヘルシーかつ食べ応えも。

《作り方》(1人分)
【1】にんにく1片、玉ねぎ1/4個は薄切りに、青じそ3枚はせん切りにする。かつおのたたき5切れは大きめの角切りにする。
【2】大きめのフライパンにオリーブオイル大さじ2を弱火で熱し、にんにくを入れて香りが立ったら、玉ねぎを加えて中火にし、しんなりとするまで炒める。
【3】【2】にミニトマト4個、水1と1/4カップ弱(230ml)、顆粒コンソメ小さじ1、塩・こしょう各適量を加えて混ぜる。煮立ったらスパゲッティ90gを入れ、麺が浸るように混ぜて蓋をし、表記の時間通り煮る。
【4】【3】に、【1】のかつおを加えて強火にし、水分を飛ばす。オリーブオイル・塩各少量を加えて味を調えたら器に盛り、【1】の青じそをのせる。

Point
・味が絡むワンパンレシピはラクチンでおいしい!

「スープで麺を煮込む“ワンパンパスタ”は、イタリア料理のリゾッタータという調理法。水分を飛ばすよう強火で仕上げるのがポイントです」
【宮崎県】「鶏胸フワフワチキン南蛮」のレシピ
卵液をくぐらせた揚げ焼きチキンが柔らかジューシー。宮崎の調理法で食べるご当地グルメの王道。

《作り方》(2人分)
【1】鶏胸肉1枚(250g)は両面にフォークで穴をあけ、酒大さじ1、塩・こしょう各適量をもみ込む。ブロッコリー3房は3〜4cm角に切る。
【2】耐熱容器に割りほぐした卵1個、ブロッコリー、ホールコーン(缶詰)大さじ1、酢小さじ2を入れ、ふんわりラップをして2分加熱する。粗熱が取れたら、マヨネーズ・ケチャップ各大さじ1、塩・こしょう各適量を加えてよく混ぜる。
【3】【1】の鶏胸肉に小麦粉大さじ2をまぶし、溶き卵1個分にくぐらせる。
【4】サラダ油大さじ4を中火で熱し、【3】を裏表2分ずつ、パチパチと音がするまで揚げ焼きにし、皿に盛る。ポン酢大さじ1、砂糖小さじ1を混ぜ合わせてかけ、【2】をのせる。乾燥パセリ少量を振る。
Point
・柔らか食感を作るためフォークで下処理を

「硬くなりがちな鶏胸肉はフォークで刺し、繊維を断つことで柔らかい仕上がりに。表面積が増えるので下味もしみやすくなりますよ」

全国各地を巡り大好きな料理で人と繋がるのはやっぱり楽しい!
「『旅するエプロン』を担当するようになって3年目。日本全国を巡って3周目の今でも、まだまだ知らない食材や調理法があって、料理人時代より刺激を受けています。やっぱり料理って、技術だけあればいいわけじゃない。相手を知る力、人間力も重要だと思います。これからもたくさんの人と会って、話をして、料理して。心からおいしいって思ってもらいたいですね」



◆池田航
1995年生まれ。『グランメゾン東京』(TBS系)などに出演。フランス料理店などでの修業経験をもつ。現在は『ZIP!』(日本テレビ系)内『旅するエプロン 30秒のごちそう』を担当。
撮影/玉井幹郎 衣装スタイリング/加古昌毅 ヘアメイク/光倉カオル 調理補助・フードスタイリング/大林久利子 取材・文/辻本幸路
※女性セブン2025年6月5・12日号