
暑くて食欲がないときでもつるっと食べられて一皿で野菜もたんぱく質も摂れる冷やし中華は、夏の食卓に欠かせないメニュー。注目を集める冷やし中華専門店・HiyaChuの再現レシピを店主の三浦直子さんから教えてもらった。
専門店ならではの個性的な具とたれの組み合わせ「HiyaChu」
世界初の冷やし中華専門店からは、期間限定メニューとして人気の高かった『レモンわさびひやちゅう』と新メニューの2品を教えてもらった。
「レモンは生レモンを搾って使うのがポイント。具はお好みでいいのですが、柑橘系のたれにはシーフードが合います。たれはかけず麺に絡めておくと、ひと口目からおいしく食べられます」(三浦さん・以下同)
冷やし中華の極意は麺のしめ方にあり!
今回の企画で取材した全店が「冷やし中華をおいしくするポイント」として挙げたのが麺のしめ方。でんぷんが残っていると味がぼやけるので、ゆでた麺は流水でぬめりがなくなるまで洗い、氷水でキンキンに冷やしてコシを出す。たれが薄まらないように、水気をしっかり切ることも大切。
【1】よく洗ってぬめりを取る

ゆで上がった麺は流水でよくもみ洗いし、余分なでんぷんのぬめりを落とす。
【2】氷水に入れてしっかりしめる

麺を洗ったら冷水や氷水に浸けて一気に冷やすことで、麺が引きしまる。
【3】麺はざるに押しつけて絞る

麺は手でざるに押しつけ、麺の中の水気まで押し出すと水っぽくなりにくい。
「レモンわさびひやちゅう」のレシピ
レモンわさびソースは、アメリカ・NYにポップアップストアを出店したときも大人気だったそう。
《作り方》(2人分)
【1】国産レモン1個は半分に切って、薄切りを2枚作る。ボウルに残りのレモンを搾り、わさび10g、白だし25ml(1/8カップ)、薄口しょうゆ大さじ2/3、黒こしょう適量を加えて混ぜる。わさびが溶けたらオリーブオイル25g(大さじ2弱)を加えてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
【2】紫玉ねぎ適量は薄切りにする。ブロッコリースプラウト適量は根元を切り落とす。わかめ適量は水で戻して食べやすく切る。
【3】鍋に湯を沸かし中華麺2玉(300g)は表示よりも1分長くゆで、流水で洗いぬめりを取り、氷水に浸けて冷やし水気を切る。
【4】【1】をよく混ぜてから【3】と絡める。
【5】器に【4】を盛り、ゆでえび4尾、帆立貝柱(刺身用)4個、【2】、【1】のレモンの輪切りをのせる。
新作メニューを再現できる「かつおとかぶのバルサミコひやちゅう」のレシピ
『かつおとかぶのバルサミコひやちゅう』は今後お店で登場予定の新作。紫玉ねぎは普通の玉ねぎでも代用可。たれは冷蔵庫で1週間保存できる。

《作り方》(2人分)
【1】紫玉ねぎ・ブラックオリーブ各15g、ケイパー6gはみじん切りにする。
【2】ボウルに【1】を入れ、めんつゆ(3倍希釈)大さじ4、バルサミコ酢大さじ2を加えて混ぜる。オリーブオイル50g(大さじ4弱)を加えてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
【3】葉付きのかぶ1個は、葉は3〜4cmの長さに切り、身は薄切りにしてからせん切りにする。新しょうが30gはせん切りにする。すべてボウルに入れ、塩2つまみを振ってしんなりさせ、冷蔵庫で冷やす。
【4】鍋に湯を沸かし中華麺2玉(300g)は表示よりも1分長くゆで、流水で洗いぬめりを取り、氷水に浸けて冷やし水気を切る。
【5】【1】をよく混ぜてから【4】と絡める。
【6】【5】を器に盛り、かつおの刺身8〜10切れと【3】を盛って、根元を切ったブロッコリースプラウト適量をのせ、あればミントの葉2本分を散らす。
※たれは作りやすい分量。かける際は好みで量を調整を。
Point

「レモンは刺したフォークを上下に動かして搾ると、白い部分(ワタ)の苦みが入りません」

材料が混ざりにくくなるので、たれのオイルは最後に加える。

たれは麺に絡ませてから盛ると、味が均等に楽しめる。
◆HiyaChu 店主・三浦直子さん

ニューヨークのポップアップ出店で人気を博し、2019年に東京でオープン。冷やし中華の概念を覆す、クリエイティブなメニューにファンが多い。

住所:東京都杉並区西荻南3-8-10 中根ビル2F
撮影/玉井幹郎 取材・文/青山貴子
※女性セブン2025年7月17日号