
日本で昔から愛される梅干しは、疲労回復や整腸作用など、健康食品としての効果も絶大! 料理の味つけにも最適で、形状を変えれば調味料代わりに万能に使える。
料理に使うなら肉厚な梅干し
梅干しは塩分や形も様々。どのように選ぶとよいか、料理家・吉田愛さんに尋ねた。
「最近の市販品は塩分控えめが多く、私は塩分8%の赤じそ梅干しをよく使います。料理に使う際は肉厚なものがおすすめ。家で漬けるときは、保存が利くよう塩分15〜18%が一般的なので、自家製梅干しを使う際は塩やしょうゆの量を少なめにして調整を」(吉田さん)
レシピでは、塩分8%、1個約15g(正味約10g)の梅干しを使用した作り方を紹介する。
酸っぱい3つの効果
・食欲増進
酸味には食欲を刺激する効果が。食欲不振に陥ると筋力が衰え、熱中症にもなりやすい。
・疲労回復
酢に含まれる酢酸、レモンや梅干しに含まれるクエン酸には、疲労回復効果がある。
・消化吸収UP!
酸っぱいものには胃酸の分泌を促進し、消化吸収を助ける働きが。胃もたれなども改善。
ちぎる
食感や色味が残るよう大きめにちぎって使うと、酸味が際立ち、メリハリのある味に。炒め物や蒸し物に最適!
「鶏もも肉となすの梅みそ炒め」のレシピ
こっくり甘めのみそ味が梅の酸味で後味さわやか。
《作り方》(2人分)
【1】なす2本はピーラーで縦に3箇所皮をむき、ひと口大の乱切りにする。
【2】鶏もも肉大1枚(300g)は余分な脂と筋を除き、ひと口大に切る。
【3】梅干し1個は種を除いて小さくちぎり、みそ・酒各大さじ1と1/2、砂糖小さじ2と混ぜ合わせる。
【4】フライパンにサラダ油大さじ1/2を中火で熱し、【2】の皮目を下にして並べ、こんがりと焼き色がつくまで焼く。
【5】なすを加えてさっと炒め合わせ、ふたをして時々混ぜながら2分半ほど蒸し焼きにする。しし唐辛子8本を加えて30秒ほど蒸したらふたを取り、【3】を加えて全体に絡める。
「豆腐と豚肉の重ね梅蒸し」のレシピ
淡白な味を引き締める真っ赤な梅干しが酸っぱいアクセントに。

《作り方》(2人分)
【1】木綿豆腐1丁(300g)は8等分に切り、厚手のペーパータオルにはさんで5分おく。
【2】豚バラ薄切り肉100gは5cm長さに切る。
【3】もやし100gはひげ根を取る。
【4】耐熱皿に【3】を広げ、【1】を重ねて並べる。【1】の間に【2】をはさみ、塩少量を振る。種を除いた梅干し1個をちぎってのせ、酒大さじ1/2を回しかける。
【5】せいろに【4】を入れ、豚肉に火が通るまで8分ほど蒸す。
【6】青じそ3〜4枚をちぎって散らし、白いりごま・ポン酢しょうゆ各適量をかける。
たたく
梅干しをたたいてペースト状にすると使い勝手抜群。肉に下味をつけたり、ドレッシングにしたり幅広く使える。

「鶏胸肉の梅おかか唐揚げ」のレシピ
冷めても変わらないおいしさ。梅の酸味でさっぱり食べ飽きない。

《作り方》(2人分)
【1】梅干し2個は種を除き、包丁でたたく。
【2】さやいんげん3〜4本は半分に切る。
【3】鶏胸肉大1枚(300g)は皮を取り除き、ひと口大のそぎ切りにする。
【4】ポリ袋に【3】を入れ、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1/2、ごま油・すりおろしにんにく各小さじ1、【1】を加え、よくもんで10分ほどおく。かつおぶし1袋(5g)を加えてさっと混ぜ、片栗粉適量をまぶす。
【5】フライパンにサラダ油を2cm深さほど注ぎ、180℃に熱し、【4】を入れて途中で上下を返しながらきつね色になるまで4分ほど揚げて取り出す。
【6】【2】を入れて30秒ほど揚げ、塩少量を振る。
【7】器に【5】と【6】を盛り合わせる。
「ゴーヤーの梅香味和え」のレシピ
苦み&酸味がクセになる大人の箸休め。

《作り方》(2人分)
【1】ゴーヤー1/2本はスプーンで種とワタを取り、2〜3mm幅の薄切りにする。ボウルに入れて塩小さじ1/4を振ってもみ、10分おく。たっぷりの湯で15秒ほどゆでて冷水に取り、水気をよく絞る。
【2】みょうが1本は縦半分に切ってから縦薄切りにする。しょうが1/2片はせん切りにする。梅干し1個は種を除き、包丁でたたく。
【3】ボウルに【1】、【2】、オリーブオイル小さじ1を入れて和え、しょうゆ少量で味を調える。