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《林家ぺーさんもサプライズで!》68歳オバ記者が小中学校の講演会に登壇 結婚詐欺被害に遭った話をした理由

オバ記者久々の講演活動!
オバ記者久々の講演活動!
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ライター業や議員会館でのアルバイトの仕事の他に、講演活動を行っているライターのオバ記者こと野原広子氏(68歳)。このほど、依頼を受けたのは公立の小中学校の校長・教頭の前での講演。いったいなぜ? そして何をテーマに話したのか? オバ記者が綴る。

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小中学校の女性校長&教頭の前で講演

「なるほど、こういうことなのね!」としばし会場を見渡した私。

会場とは茨城県筑西市の生涯学習センターの500人収容の大ホールでなんと先日、ここに登壇して1時間半、話したのよ。演題は『50代 女性管理職の新たな一歩の踏み出し方』で主催は『茨城県西 女性校長、教頭会』。

地域の公立小学校と公立中学校の女性の校長と教頭の集まりで、当初は100人参加の予定。直前に別の会議が入ったそうで60人くらいの来客になったけれど、それでも目の前のオシャレな女性たちが校長や教頭だということがなかなか納得がいかないんだわ。

オシャレな教頭・校長を前に『50代女性の新たな一歩』を語る
オシャレな教頭・校長を前に「50代女性の新たな一歩」を語る
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その前に私の周囲は、私が公立の小中学校の校長先生、教頭先生の前で話をするってことが納得いかないという声が多数。「オバが校長先生に教えることなんかあるの?」と、何度も首を横にひねられたわよ。

なぜオバ記者に「講演」のオファーが

それにしても、そもそもなんでこんなことになったのか。ことの経緯を説明すると、私はライターのかたわら7年前から議員会館にあるT代議士の事務所でアルバイトをしている。その業務のひとつが小学6年生の国会議事堂の案内で、この時に引率の校長や教頭と接点ができるわけ。

ひと口に国会案内といっても、状況は日によって違っていて、午前中だけで8000人なんてすさまじい日もあれば、案内する学校のほかにもう一校だけ、なんて日もある。案内人としてはその中で何ができるか知恵を巡らせるのが腕の見せどころなの。

オバ記者
議員会館でのアルバイトもしているオバ記者
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なんてことも7年もやっていると、「今年も来ました」なんて顔見知りの先生もできる。私の案内トーク力も自然にアップ、したかどうかはわからないけれど、いつのまにか人前で話すことに抵抗がなくなっていたんだね。

そんなこんなが積み重なって、「講演をお願いします」ということになったんだけど、幹事の K校長は意外なことをおっしゃるの。「私たち教員は大学を出てすぐに教員になるので、学校以外のことを知らないんです。ですから経験豊富な野原先生からガツンと!」と。

結婚詐欺の話をしようと思った動機

そのひと言で覚悟が決まった。成功談はほとんどないけど、失敗の数なら人に負けていない。うかつな女性がつまずきそうなことなら、たいがいは経験済みだ。たとえば結婚詐欺。しかも2回半。”半”はさすがに学習して未遂で終わったけど、まぁ、どんな時に人は詐欺に遭うのか、私は身をもってわかっているし、詐欺被害者の話もいっぱい聞いている。

なにせ今、ネットの中に入り込んで遠隔操作させるように仕向ける詐欺とか、警察を名乗って個人情報を送らせてお金をとる詐欺が横行しているからね。「教員は人の話を信じやすい」と K校長もおっしゃるのでその話をしようと決めたわけ。

自身の失敗談を交えながら、詐欺の危険性を熱く語る
自身の失敗談を交えながら、熱いトークを1時間半!
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それで一昨年に私の生まれ故郷、桜川市の講演会をした時から同行してくれている小学館のOさんと細かいツメをしていたまさにその時よ。サプライズ! なんとなんと40代始めに3年間、マネジャーをさせてもらった林家ペーさんから25年ぶりに連絡をもらい、「講演会? 出るわよ」とふたつ返事よ。

林家ぺーさんがサプライズ登場

講演会のシメにピンク色の人が出てきたら、どんなに会場がわくかしら、と思ったら結果は想像以上の大拍手、大爆笑。あらためて芸人さんってすごいなと思った私。

が、その芸人、林家ペーさんが講演会のあとで何度も言っていたのが、「いまの校長、教頭先生ってこんな感じなの?」だ。

林家ぺーさんが現れると、会場は笑顔と拍手に包まれた
会場に林家ぺーさんが現れると、笑顔と拍手に包まれた
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「いやー、長く芸人してきたけどカルチャーショックっていうかね。きれいな人ばかりで宝塚にでも来たのかと錯覚したわよ。ほんとにさっき会場にいた人が校長先生なの? はぁ〜」と最後は言葉にならないんだわ。

調べたら、女性管理職の割合は2024年4月現在、校長で22.2%、副校長および教頭で27.2%、全体で24.9%で過去最高となったそうな。

聞くところによると、女性管理職を増やしていずれは男女半々にしようと、国が大号令をかけているんだって。その風を真っ先に受けたのが教職員などの公務員で、県庁はもっと女性管理職が増えているそう。

まぁね、その方針には文句のつけようがないけれど、急にお鉢が回ってきた女性校長、教頭は疲弊しないかしら。同時に管理職になることを疑わなかったのに外された男性教員の心境やいかに、などなどいろいろ考えさせられた講演会でした。

◆ライター・オバ記者(野原広子)

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1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

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