《これが正解》年を重ねたからこその「サウナの正しい入り方」
高温サウナは心臓や血管に負荷をかけすぎて危険という指摘も。でも、それは入り方が間違っているからかもしれない。健康効果を高める入り方を学ぼう。「がまんは禁物」「休憩はたっぷり」「温冷の繰り返しで効果アップ」がカギ。
【入り方 其の一】体を洗って「湯通し」する
「髪の毛や体を洗ってから、お風呂に1分ほど入って湯通ししましょう。体を温め、水圧をかけることによって血管が元気になり血行が促進されやすくなります。いきなりサウナの高温にさらすより徐々に温めた方がいいですよ」
【入り方 其の二】タオルは必須、無理は厳禁!
「サウナに入るときは、タオルで顔を覆うこと。サウナハットだけではすぐにのぼせてしまうので、顔全体をできれば濡れタオルで覆う。皮膚とタオルの間に蒸気が生まれて肌が蒸されて、美肌効果が高まります。呼吸に集中すると無心になれるので、3秒吸って5秒ゆっくり吐くことを意識してみて」

「日本人はなににおいても無理をしがちですが、サウナでは無理もがまんも御法度です。長く入る必要はありません。加齢とともに体温を調節する働きが弱くなるにもかかわらず、熱さに鈍感になってしまって知らず知らずのうちに無理をしてしまい健康を害する恐れもあります。
限界まで入らず、少し短めを意識してサウナ室に入りましょう。高血圧や心臓疾患、神経系の疾患など持病がある人は事前に医師に必ず相談してください」(加藤さん、以下同)
※其の一〜四までを3〜4セットが理想的
【入り方 其の三】水風呂の目安は20~30秒
「サウナで体が温まった後に水風呂で冷やす、この温冷交代浴で血行がより促進されサウナの健康効果を得られます。心臓から出た血液が再び戻ってくるまでには20~30秒といわれるので、体が冷えすぎないようそのくらいを目安にしましょう。ただし、これも無理は禁物。苦手で水シャワーや休憩で体を休めるだけでもOKです」
「一気に水風呂に入るのは心臓に負荷がかかりすぎるので、まずは冷たいシャワーやおけですくった水を足からかけましょう。慣れるまでは、足先だけつかるだけでも充分です」 (笹野さん)

【入り方 其の四】外気や室温でたっぷり休憩
「外気浴は体が落ち着くまでたっぷり時間をとってください。外に出なくても、室内の休憩スペースで休むのもOKです。水分はしっかりとってください」(加藤さん)
「水風呂に入らないかたは、この休憩時に冷たい濡れタオルを頭と目の上にのせて冷やしてください。視覚情報をシャットアウトすることで、脳が無心になりデトックス効果も得られます。体が冷えすぎない程度が理想です」(笹野さん)


《注目4選》体も心もととのえる!おすすめ極上スパ&サウナ
サウナブーム到来で本格サウナが続々できている中、安心できるのは身近にあるスーパー銭湯のサウナ。お風呂もサウナも楽しめるので、全国に展開するスーパー銭湯で、まずはサウナデビューしてみよう。
【1】「日本初」のスーパー銭湯「竜泉寺の湯」

全国で8店舗を展開する「竜泉寺の湯」は、1989年に日本で初めてスーパー銭湯として名古屋に開業。人工炭酸泉の健康効果に期待し、施設に高濃度炭酸泉を導入するなど、スーパー銭湯をけん引してきた。パウダールームには高級ドライヤーや化粧水・乳液といったアメニティーも揃い、サウナ飯も充実。名古屋のほかに、八王子や横浜など首都圏のほか仙台を含め全国で8店舗を展開している。
美肌効果を感じながら気持ちのいい汗をかく

女性専用のミストサウナには泥パックと塩が常備され、たっぷり汗をかきながら美肌効果を得られる。アロマが香るリラックス空間で癒されて。
異なる温度の水風呂が

16℃前後の水風呂のほかに、10℃未満の「超冷水風呂」があり、“冷冷交代浴”が体験できる。
緑に囲まれて外気浴

都内最大級の外気浴スペースは緑に囲まれた露天スタイル。
ホタルが飛び交う露天風呂!?

14種類のバラエティー豊富なお風呂の中には、天然温泉を青いLED照明で照らしホタルのような演出をした幻想的なお風呂も。
30分に1回の「バズーカ」が

オートロウリュが楽しめるサウナも。30分に1回、ロウリュのタイミングで上部から熱風が送られ、熱気を満喫。
■「竜泉寺の湯 八王子みなみ野店」
住所:東京都八王子市片倉町3505
【2】「心の疲れ」もほぐす極上の湯「極楽湯」

店舗数は全国No.1の「極楽湯」は、日本の銭湯文化を守り、日常生活に溶けこんだ“普段の延長線上”を目指す銭湯。多様な種類の温泉、露天風呂、サウナ、リラクセーションなどを揃え、体はもちろん心の疲れもとって極上の癒しを得られる。東北から九州まで国内54店舗を構える。
低めの温度設定で息苦しさなし

女性用のサウナはミストサウナで水蒸気たっぷり。息苦しさもなく、温度も低めの設定なので安心して利用できる。
女性専用エリアで安心してリラックス

女性専用のフロアにはリクライニングチェアや横になってくつろげるスペースも。パウダールームも広くて快適。

地下1000mから湧き出る天然温泉

お風呂は露天を含め4種類。地下1000mから湧き出る天然温泉は黒褐色で体を芯から温める。
光と音の幻想的な演出も

ミストサウナは1時間に2回(15分と45分)、音と光に包まれ霧が充満する幻想的な空間に。まるで雲海の中にいるよう。
■「極楽湯 RAKU SPA Station府中」
住所:東京都府中市宮西町1-5-1フラココ第8ビル6F
【3】24時間営業、年中無休でいつでも温泉&サウナに「万葉倶楽部」

全国展開でホテル施設もある「万葉倶楽部」は、高濃度ナノ炭酸泉を導入し、高い美肌効果や疲労回復効果を実感。炭酸の気泡で肌の汚れや角質もすっきり落としてくれる。グループは北海道など全国に展開。ホテルや商業施設など形式を変えて温泉、サウナを堪能できる。
夜景を一望する贅沢空間

夜にはみなとみらいの夜景が目の前に。絶景ビューを楽しみながら足湯につかって。
自動ロウリュで熱波!

サウナには1時間に1回、自動で熱波が発生する自動ロウリュシステムが。本格ロウリュで心地よい蒸気に包まれよう。
■「万葉倶楽部 横浜みなとみらい」
住所:神奈川県横浜市中区新港2-7-1
【4】サウナ女子もうなる「本格サウナ」が都心のど真ん中に誕生「TOTOPA」

「TOTOPA」は、2024年春、東京・国立競技場のすぐ横という都心の中心に開業。整備されて新設された都立明治公園の中に位置し、都会でありながら緑や自然を感じられる環境だ。
女性と男性のフロアは階が分かれており、女性フロアには薬草スチームに包まれる蒸し湯(スチームサウナ)と、木の香りが癒し効果を高める高温の乾式サウナが。パウダールームも広く、アメニティーも充実。心と体を整える「呼吸ルーム」も設置され、2024年には“いま行くべき全国のサウナ施設”として毎年11月に表彰される「SAUNACHELIN」で1位に輝いた。
薬草スチームの蒸気で心地いい汗を

蒸し湯は、館内着であるリラックスウエアで入る。薄暗い空間で床に敷かれた薬草・セキショウの上に横になれば、じっくりと体が蒸されて汗が出てきて体がポカポカ温まりデトックス効果は抜群。
香木が豊かに香る

サウナ内に香木・クスノキが置いてあり、ドアを開けて中に入るといい香りに体が包まれる。温度設定は90℃前後と高め。ひしゃくに水を汲んで香木にかければセルフロウリュも楽しめて、汗が一気に噴き出す。
お茶やお香の香りとともにリラックス

サウナやお風呂の前後にストレッチなどのプログラムも受けられる。よりサウナの効果が高まるようしっかりほぐし、サウナ後は体を休めて呼吸をととのえよう。
こだわりのアメニティーやデトックスウオーターも

ロッカーが設置されているパウダールームは広々としていて、化粧水や乳液、美容液、クリームはタレントで俳優のMEGUMIが選定したこだわりのアメニティーが並ぶ。ラウンジにはデトックスウオーターなどドリンクも充実。

■「TOTOPA 都立明治公園店」
住所:東京都新宿区霞ヶ丘町5-7
◆日本サウナ学会代表理事・医師・加藤容崇さん
慶應義塾大学医学部腫瘍センターがんゲノム医療ユニット特任助教。サウナの正しい知識を広め、著書に『医者が教える究極にととのうサウナ大全 超絶リラックスとパフォーマンスアップに効く科学的な方法』など。
◆モデル・実業家・笹野美紀恵さん
天然水を使った“奇跡の水風呂”へのファンが多く、“サウナの聖地”と名高いサウナしきじ(静岡県静岡市)の娘で総合ウェルネス温浴プロデュースを行う。著書に『キレイをかなえる「しきじの娘」の速攻サウナ美容』。
取材/小山内麗香
※女性セブン2025年9月11日号