料理・レシピ

《血圧を下げ動脈硬化を防ぐために》香味野菜やハーブ、スパイスで工夫!減塩スープレシピ6つ

「小松菜と厚揚げのごま担々スープ」
ミネラル豊富な食材で作る「小松菜と厚揚げのごま担々スープ」
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全身に張り巡らされた“人体最大の臓器”血管が不調に陥ると、十分な酸素や栄養が全身に回らず、突然死に繋がりかねない。栄養を効率よく摂れて減塩もできるスープで、長持ちする血管作りを始めよう!

血圧を下げ動脈硬化を防ぐ

塩分の摂り過ぎは高血圧を引き起こし、動脈硬化の原因に。減塩で対策しつつ、薄味でも満足できる工夫を紹介。

調理や味つけを工夫し、おいしさをキープ

「香味野菜やハーブ、スパイスで味にインパクトを出す、酸味や辛みを活用するなどの工夫で、減塩の物足りなさを補うことができます。またとろみは舌の上に長く留まり、満足感を高めやすいです。

余分なナトリウムを排出するミネラル豊富な食材や降圧作用のあるトマトジュースなども積極的に摂るとよいです」(管理栄養士・料理研究家の満留邦子さん)

「小松菜と厚揚げのごま担々スープ」のレシピ

ダブルのごまのコクとほどよい辛みがマッチ。

《作り方》(2人分)

【1】小松菜1/2束(100g)は3cm長さに、厚揚げ100gは横半分に切ってから1cm厚さに切る。

【2】鍋にサラダ油小さじ1を熱し、豚ひき肉100gを入れて炒め、色が変わったら、すりおろししょうが小さじ1、すりおろしにんにく・豆板醤各小さじ1/2を加えてさっと炒める。

【3】【1】、水1と1/2カップ、酒大さじ1を加えて蓋をし、弱めの中火で3分煮る。ねりごま大さじ2、しょうゆ大さじ1/2で味を調え、器に盛りすりごま小さじ2を振る。

《Point》

豆板醤と香味野菜で味を引き締め。カリウムやカルシウム豊富な小松菜、マグネシウムやカルシウムを含む厚揚げがナトリウムを排出。

「ゆず香るかぶと鮭のすまし汁」のレシピ

かぶとしいたけでミネラル。豊富な塩出しスープ。

「ゆず香るかぶと鮭のすまし汁」
「ゆず香るかぶと鮭のすまし汁」
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《作り方》(2人分)

【1】生鮭1切れ(100g)は6等分に切り、酒小さじ1、塩少量を振って5分おき、水気を拭く。

【2】かぶ1個(140g)の実は皮つきのまま6等分のくし形切りに、葉は1cm長さに切る。しいたけ2枚は十字に切る。

【3】鍋に水1と1/2カップ、顆粒和風だし(食塩不使用)小さじ1/2、かぶの実、しいたけを入れて蓋をし、中火にかける。煮立ったら弱火にして5分煮る。【1】を加えて蓋をし、さらに2~3分煮る。かぶの葉を加えてさっと煮たら、ゆずこしょう・しょうゆ各小さじ1/2で味を調える。

《Point》

ゆずこしょうの辛みと風味、しいたけから出るだしがきいていて減塩に効果的。丸ごとかぶとしいたけでミネラルがたっぷり摂れる。

「台湾風豆乳スープ」のレシピ

わずかな塩で味が決まる。ラー油とパクチーで風味増し。

「台湾風豆乳スープ」
「台湾風豆乳スープ」
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《作り方》(2人分)

【1】ザーサイ15gは粗みじん切り、小ねぎ2本は小口切りにする。

【2】器に、黒酢大さじ1、塩小さじ1/5、【1】、乾燥桜えび5gを等分に入れる。

【3】鍋に豆乳(無調整)13/4カップを入れ、鍋底から時折混ぜて、煮立つ直前まであたためる。

【4】【2】の器に【3】を等分に注ぐ。刻んだパクチー適量をのせ、好みでラー油適量をたらし、混ぜて食べる。

《Point》

桜えびの香ばしさ、ザーサイの旨みで味つけがほぼ完成。降圧作用のある黒酢が豆乳のコクを中和し飽きのこない味に。

「根菜の呉汁風」のレシピ

つぶした大豆がみその役割も果たし減塩にひと役買う。

「根菜の呉汁風」
「根菜の呉汁風」
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《作り方》(2人分)

【1】里いも2個は、1cm厚さの半月切りに、にんじん1/3本は5mm厚さの半月切りにする。油揚げ1/2枚は横半分に切ってから1cm幅に切る。

【2】ゆで大豆100gは水気を切ってポリ袋に入れ、袋の上からめん棒などでつぶす。

【3】鍋に水1と1/2カップ、顆粒和風だし(食塩不使用)小さじ1/2、【1】を入れ、蓋をして中火にかける。煮立ったら弱火にして10〜12分根菜に火が通るまで煮る。

【4】みそ大さじ1を溶き入れ、【2】を加えて、ひと煮立ちさせる。器に盛り、小口切りにした小ねぎ2本分をのせる。

《Point》

つぶした大豆でみその分量を控えめにでき、汁全体にとろみがつくため旨みを感じやすい。カリウムが豊富な根菜をたっぷり入れて腹持ちも◎。

「おろしじゃがいものチャウダー」のレシピ

じゃがいものとろみで旨みが持続し満足感アップ。

「おろしじゃがいものチャウダー」
「おろしじゃがいものチャウダー」
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《作り方》(2人分)

【1】ほうれん草1/2袋(100g)は、熱湯でさっとゆでて水気を絞り、2cm幅に切る。玉ねぎ1/4個は横に薄切りにする。じゃがいも1/2個は皮をむいてすりおろす。

【2】鍋にバター10gを溶かし、玉ねぎを加えてしんなりとするまで弱火で炒める。

【3】あさり缶(水煮)125g、牛乳1と1/2カップを加え、煮立ったらすりおろしたじゃがいもを入れて混ぜ、とろりとするまでさらに煮る。

【4】ほうれん草を加え、塩・こしょう各少量で味を調える。

《Point》

乳製品のコクで味の薄さを感じにくい。とろみにより味が舌に長く残り、旨みが持続。じゃがいものカリウムで塩分排出効果も。

「豚こまと大豆のチリスープ」のレシピ

トマトジュースのGABAが交感神経をゆるめ降圧に効果的。

「豚こまと大豆のチリスープ」
「豚こまと大豆のチリスープ」
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《作り方》(2人分)

【1】豚こま切れ肉100gは1~1.5cm幅に切る。玉ねぎ1/4個は1cm角に切り、にんにく1片はみじん切りにする。

【2】鍋にオリーブオイル小さじ1を熱し、豚肉、塩少量を加えて炒め、肉の色が変わったら、玉ねぎ、にんにくを加えて玉ねぎがしんなりとするまで炒める。

【3】チリパウダー小さじ2、トマトジュース(無塩)1と3/4カップ、大豆(水煮)100gを加え、蓋をして弱火で5分煮る。トマトケチャップ大さじ1で味を調えて器に盛り、種をとって細切りにしたピーマン1/2個分、砕いたゴーダチーズ20gをのせる。

《Point》

塩分の含有量が少ないトマトケチャップで味つけし、減塩を実現。降圧作用のあるゴーダチーズでコクをトッピング。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・料理研究家 満留邦子さん

青いエプロンをした女性
管理栄養士・料理研究家の満留邦子さん
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身近な材料で作りやすく、栄養バランスのとれた家庭料理が人気。『料理が楽しくなる圧力鍋レシピ』(成美堂出版)など著書も多数。

撮影/玉井幹郎 スタイリング/木村柚加利、三谷亜利咲 撮影協力/UTUWA

※女性セブン2025年10月9日号

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