
「皆さんに届くよう、心を込めて歌いたいと思います」。白いレースのドレスに身を包んだ綾瀬はるか(40才)がステージに立つと、会場が一斉に色めき立った。緊張した面持ちでマイクを握り、綾瀬が1曲目に披露したのは松田聖子(63才)の『瞳はダイアモンド』。続けて『赤いスイートピー』を情感たっぷりに歌い上げると、客席から割れんばかりの拍手が沸き起こった。
9月20日、作詞家の松本隆氏の活動55周年を記念したコンサート「風街ぽえてぃっく2025」の第二夜公演が都内で行われ、歌手のクミコや氷川きよし+KIINA.ら、松本氏にゆかりのある歌手14名が出演。綾瀬は大トリで松本氏が手がけた聖子のヒット曲を披露した。
「前日に行われた第一夜公演では斉藤由貴さんや橋本環奈さん、水谷豊さんらが歌を披露し、音楽フェスのような豪華な出演陣が話題を呼びました。綾瀬さんは当日、福島県で行われた会津まつりの“会津藩公行列”に参加していたのですが、終了後、休む間もなくコンサートに出演するために大急ぎで東京に戻ったそうです。
彼女にとって観客の前での生歌は初めて。本番前はかなり緊張した面持ちでしたが、無事に歌い終えるとホッとしたような笑みを浮かべていました」(芸能関係者)

綾瀬が無理を押してでも、このコンサートに駆けつけたのには理由があるという。
「小さい頃から歌手にあこがれていた綾瀬さんが、念願かなってシングル『ピリオド』で歌手デビューを果たしたのは2006年。その後、女優業が忙しくなったこともあり、歌を披露する機会がほとんどなくなっていましたが、デビュー前から好きだったという『赤いスイートピー』をカバーしたことがきっかけで、2010年に歌手活動を再開しているんです。そのときリリースされたのが、松本さんが作詞を、松任谷由実さんが作曲を手がけた『マーガレット』でした」(前出・芸能関係者)
聖子の代表曲である『赤い〜』の続編としても知られる『マーガレット』は、綾瀬のピュアな歌声にほれた松本氏が前作と同じく黄金コンビのユーミンとタッグを組んで制作された。
「松本さんの書く詞の世界が好きで、聖子さんとユーミンの大ファンだという綾瀬さんは感激し、いまでも作品を大切にしているそうです。デビュー当初、アイドルとして活動していた綾瀬さんにとって、伝説的アイドル歌手の聖子さんはあこがれの存在。2015年に『NHK紅白歌合戦』で司会を務めた際、紅組の勝利を喜んで聖子さんに抱きついたこともありました」(芸能リポーター)
その後、『マーガレット』を最後に綾瀬は新曲を出していないものの、本職はだしの歌唱力は大御所たちのお墨付き。再び、透明感のある歌声を聞かせてほしい。
※女性セブン2025年10月16・23日号