
日本を代表するスター・郷ひろみ。10月18日に70才を迎えるが、コンサートは年間約50回行うなど、そのエネルギッシュさは、デビューから50年以上経ったいまも変わらない。「女性セブン」は、現在開催中のコンサートツアーの8月27日・千葉公演に密着。そこにはステージの裏でもストイックでオープンな郷の姿がそこにはいた。
《コンサートに密着》リハの合間に筋トレも!? 本番はファンサも欠かさない!
8月27日・千葉公演の郷に密着! 終始、全力で挑む郷の姿を時系列で届ける。
【13:00】ジムに行ってから楽屋入り!

この日は午前中に1時間、トレーニングをしてから会場入り。
【14:50】客席が空のリハでも全力なのが「GO流」

「I♡Hiromi」と刻印された公式グッズのペンライトを振りながら、歌のリハーサル。伸びやかな歌声がホールに響き渡る。本番では郷の手の動きに合わせて客席で色とりどりのペンライトが揺れていた。
【15:10】リハーサルの合間にも筋トレ!

こちらもリハーサルでの一幕。激しいダンスナンバーのリハーサルを何曲か終えたあと、舞台袖にはけた郷。休憩かと思いきや、まさかのスクワット開始! 底なしの体力に驚き。
【16:50】表情も一気に本番モード

「本番です」の声を聞き、それまでの穏やかな様子が一転、イヤーモニターをセットし、ぐっと引き締まった表情に。水分補給はマイボトルで。

【16:55】出番直前まで振り付け確認

舞台袖で、衣装の最終確認を終え、振り付けをチェックする郷。両手を合わせてハート型をつくる場面も! 1分1秒を無駄にすることなく、万全の体制で本番に臨む。
【17:00】『最強無敵のDong Dong Dong!』

コンサートのテーマ「復刻と進化」に合わせ、まずは新曲からスタート!
『ベストテンコーナー』

振り付けが特徴的な楽曲をランキング形式で発表。20代の頃の曲も当時の振り付けで激しくダンス!
『GO!でおじゃる』

アニメ『おじゃる丸』のエンディング曲。アニメ本編に出演して話題を呼んだ郷のイラストも、映像で登場。
“アチチ”で会場がひとつに!『GOLDFINGER’99』

怒濤のヒット曲が連続で登場! ファンたちも一緒に振り付けを踊り、会場中がひとつになった。
『お嫁サンバ』

歌いながらファンと目を合わせたり手を振ったり。スーパーアイドルは「ファンサ」も欠かさない。
『できるだけ、』

笑顔で客席を見渡した郷は、「長い長い道のりに、立ち寄ってくれてありがとう」と感謝した。
【19:10】一人ひとりに感謝を

終演後、バンドのメンバーやスタッフ一人ひとりとハイタッチ。ステージ裏でも気さくで、誠実な一面を覗かせた。

《インタビュー》70才になるいまだからこその、過去の自分を振り返るような演出も
コンサーツアー中の郷に今の思いを直撃。ここからはインタビューを届ける。
――70才目前にして、年間約50回ものコンサートを走りきる、活力の源は何ですか?
会場に来てくれる皆さんの熱い想いですね。その想いに応えるために、僕を支えているのは、やっぱり体力だと思います。でも、“郷ひろみで居続けるためにトレーニングをしている”、というわけではなくて。単に体を動かすのが好きなんです。
デビューして2~3年経った頃、ある人から『歌うか踊るかどっちかにしなよ』って言われたんです。でも、どちらも好きだったので、片方を選ぶ代わりに歌にもダンスにも磨きをかけようと、1986年にアメリカに渡ってトレーニングを重ねました。あのとき、諦めなかったことが、結果としていまにつながっています。
――リハーサルの合間も、少しでも空き時間があるとスクワットをしていらっしゃる姿が印象的でした。
筋トレやボイトレは習慣なので、ライブがあってもなくても変わらずやっています。週に3日、ジムにも通っていて、今日も1時間ジムで鍛えてから会場入りしました。
――ここまでのツアーの手応えはいかがでしょうか?
僕としては毎年、コンサートの手応えは充分なんですが、今年のショーは特に面白いと評判です。コンサート用に、曲のアレンジを4人のかたにやっていただいたこともあり、ファンの皆さんへの感謝が詰まった、特別感のあるものになっていると思います。まだツアー中なので詳しくは言えないのですが、デビュー曲の『男の子女の子』では、70才になるいまだからこその、過去の自分を振り返るような、ある演出を用意していますよ。
――10年後、80代になる未来は想像できますか?
人間、引き際ってすごく大事だと思うんです。でも、まだいまは、引くときじゃない。16才でデビューしたときは、70才の自分を想像できなかった。そんな先まで続けているなんて思いもしなかったんです。それと同じでいまはまだ80代を想像できないけど、前を向いてやっていくだけです。
――郷さんは、迷ったり、後悔したりするようなことはないのでしょうか。
ここまで長くやっていると、後ろ向きになることって何もないんです。ソロで活動する中で、日々いろんな選択をする場面がありますが、いつも郷ひろみとしてふさわしい方を、100%の全力で選んで、進んでいくしかない。もちろん失敗することもあるけど、決められないまま、だらだら時間が過ぎるよりいいんじゃないかな。いつも、そんな選択の積み重ねです。
――ツアー完走後の活動予定を教えてください。
このツアーのあと、10月18・19日には2日間で35曲ずつ、計70曲を歌うコンサートが控えています。僕はもちろんスタッフにとっても、新しい挑戦ですね。ほかにも、70才になる10月18日には、ファンの皆さんに向けたサプライズを用意していますよ!
――読者の皆さんにメッセージをお願いします!
時間は永遠じゃないけれど、記憶は永遠。例えば、コンサートなどでファンの皆さんとお会いできる時間は限られていますが、その瞬間を精一杯やり切れば、お互いに記憶は永遠に残りますよね。これからもそういう気持ちで日々、やっていけたらと思います。
貴重な写真とともに振り返る《デビューからこれまで》
【1972年】16才のときのデビュー曲『男の子女の子』で、第14回日本レコード大賞・新人賞を受賞。

【1984年】この年、『2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-』をリリース。その2年後、活動を休止して渡米した。

【2000年】NHK紅白歌合戦にて。これまで紅白には37回出演している。

【2010年】節目の日を大事にする郷。この年のツアーでは、最終日が郷の55才の誕生日だった。

撮影/田中智久、平野哲郎 構成・文/井上明日香
※女性セブン2025年10月16・23日号