青果店が作る豚汁は、季節の野菜をふんだんに盛り込んで旨み出し
大鍋の八分目まで具材でいっぱい。「汁物というよりほとんど煮込みですね」と「とん汁 丸二・店主」中沢譲さん。先代が青果店を始めて70年。その強みを生かし季節に合わせて多彩な野菜を入れるのが丸二の豚汁だ。
「最初に玉ねぎを蒸すのがポイント。あとはごぼう、大根、れんこんと、季節の野菜をたっぷり。豚汁は家庭料理ですから、具は自由に楽しめばいいと思いますよ」

大きめ野菜がごろっと入った、まさに「食べる豚汁」

【1】《Point》この日の野菜はさつまいも、ごぼう、白菜、にんじんなど10種以上。大きめに切り食べごたえを出す。

【2】豚バラ肉も約10cm幅と大きめに。「小さいと脂が溶けて小さくなってしまうから」と中沢さん。

【3】切った豚バラ肉は熱湯でゆでて余分な脂を落とし、ざるに上げて水洗いし、臭みを取る。

【4】玉ねぎをごま油で炒め、ふたをして約30分蒸す。「まず玉ねぎの甘みを引き出しておきます」(中沢さん)

【5】野菜、豚肉、だしを入れて煮る。さつまいもは崩れやすいので最後に。

【6】野菜が煮えたら白みそと、隠し味にオイスターソース少量を入れる。

《材料》(作りやすい分量)
玉ねぎ…1個 れんこん…70g しいたけ…2個 ごぼう、大根、にんじん、長ねぎ…各1/2本 こんにゃく…100g さつまいも…1本 白菜…60g 豚バラ肉…200g ごま油…適量 だし汁…適量 白みそ…適量 オイスターソース…少量
《作り方》
【1】玉ねぎは太めのくし形切りに、れんこん、しいたけ、ごぼうは乱切りにする。大根は厚めのいちょう切りに、こんにゃくはスプーンでひと口大に切ってそれぞれ下ゆでしておく。
【2】豚バラ肉は10cm幅に切り、熱湯で色が白くなるまで下ゆでしたら流水でよく洗う。
【3】鍋にごま油適量を熱し、【1】の玉ねぎをしっとりするまで炒め、弱火で約30分蒸し焼きにする。
【4】【3】に【2】の豚バラ肉を脂ごと入れ、ごま油少量を足し、【1】の残りの具材を入れる。水(分量外)を具材が浸るまで入れ、強火にかけて沸騰したら中火で約30分、野菜が柔らかくなるまで煮る。
【5】さつまいもは乱切りに、にんじんはいちょう切りに、白菜はざく切りにする。【4】に入れ、具材が浸るまでだし汁を足し、再び中火で約10分、野菜が柔らかくなるまで煮たら小口切りにした長ねぎを入れる。白みそを入れ、隠し味のオイスターソースを入れて、温まったら火を止める。
◆教えてくれたのは:とん汁 丸二・店主 中沢譲さん

武蔵小山の商店街にある人気店。営業は昼のみで、11時半~14時半。日・月定休。
東京都品川区荏原3-3-22 STYビル 1F
写真/田中宏幸、市瀬真以
※女性セブン2025年12月18日号