健康・医療

《肥満・腰痛・認知症の予防に》1日2分でOK!家でいすに座ってできる「すごい足踏み」を医師が伝授!屋外ウオーキングと同じ運動効果が得られるやり方とは?

椅子に座って運動する老人
テレビを見ながら「ウオーキングと同じ効果」が得られる運動法とは?(写真/Photo AC)
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食べすぎ、飲みすぎ、ゴロゴロしすぎて正月太りがなかなか戻らない人に朗報。ぬくぬく暖かい家の中で寝間着のまま、テレビを見ながら「ウオーキングと同じ効果」が得られて、スリムな体と健康長寿が手に入る、夢のような運動法を見つけました!

歩くことは非常に効果的なトレーニング

疲れやすくなったり、太りやすくなったり、転びやすくなったり、物忘れが増えたり…年を取るほど、体や脳が衰えていくのは自然なこと。これらを予防するのにもっとも手軽で効果的な運動が「歩く」ことだ。日本初の足の総合病院を開いた形成外科医で『すごい足踏み』著者の菊池守さんが説明する。

すごい足踏み
『すごい足踏み』
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「歩くことは、自分の体重と重力を利用した非常に効果的なトレーニングです。ふくらはぎの筋肉を使うことでポンプのように血液が押し上げられて全身の血行が促進するほか、有酸素運動としての効果で心肺機能が向上、また骨に刺激を与えられるので骨密度を上げ、骨粗しょう症の予防にもなります。

また、筋力の低下を防ぐことで腰痛や尿もれの改善、寝たきりリスクの回避などに役立つほか、うつ病やがん、動脈硬化、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病や認知症の予防にも効果が期待できます」

そうはいっても、健康を維持するための理想的な歩数は「1日8000歩」。ただでさえ若い頃より疲れやすく、ひざや腰に痛みを抱えた体では、毎日続けるのは難しい。それに、真夏や真冬は外に出ることすら嫌になる日も少なくない。特に新年を迎えてからの厳しい冷え込みで、いまの時期はちょっとした外出もためらうようになっている人も多いはずだ。

そこでぜひ取り組んでほしいのが、菊池さんが開発した「すごい足踏み」運動。家から一歩も出ずに、屋外でのウオーキングと同じ運動効果を得ることができる。

座ったままでOK!その場でウォーキング

準備するものは、いつも使っているいすだけ。ひざや股関節が90度になるよう浅く腰かけて背筋を伸ばし、腹筋に軽く力を入れたら、後は“歩く”だけだ。上のイラストにあるように、5種類のステップを練習してみよう。

「この5つのステップにより、歩くときに使うのと同じ筋肉を、同じ強度で鍛えることができます。

太ももの前側やおしりなど、下半身の大きな筋肉を鍛えて血行の改善が期待できるほか、つまずき防止につながるすねの前側の筋肉や、お腹やせに役立つお腹の筋肉も鍛えられる。

さらにこの方法では、太ももの内側など、普通の歩行ではあまり使わない筋肉まで鍛えることができます。もともとひざや腰に痛みがある人は、軽くストレッチなど準備運動をしてから行ってください」(菊池さん・以下同)

ポイントは、背もたれに寄りかかったり前かがみになったりせず、背筋を伸ばして体をまっすぐに保つこと。できるだけひざは高く上げ、つま先は遠くまで伸ばすことを心がけるといい。

足を下ろすときは軽く足音がするくらいの強さが理想的だが、集合住宅などで足音が気になる場合は、やわらかいスリッパなどをはいて行うといいだろう。

リズムに乗れば脳トレにもなる

「5つのステップを左右の足で交互に行ったり、順番に繰り返したりする運動を行うことで、1ステップ=屋外での1歩に相当する運動効果が得られます。

また、つま先、かかと、足の裏全体など、床につける部位が違うので、実際に歩くときと同じようにリズミカルに行うことで、脳トレ効果も期待できます」

まずは1分ほど続けてみて、慣れてきたら1日最低2分を2週間ほど続けてみてほしい。

「好きな音楽を聴きながら行えば、リズムに乗って楽しく続けられるはず。4拍子の曲なら何でも合わせられます。ただし、普段の歩くスピードがゆっくりなら、無理せず自分のペースで行いましょう。もし、足踏みの最中に痛みが出たら、中止してください。

また、テレビ番組のCMの合間や、スマホで動画を見るときに行うのも、習慣化しやすいでしょう。ただし、温かい湯船の中で行うのは心臓に負担がかかるので避けてください」

菊池さんによれば、「すごい足踏み」は座ったままで全身を鍛え、血液をめぐらせる「ポンプ運動」のようなもの。寒くて外に出られない日も、忙しくて体を動かす時間が取れないときでも、無理なく、楽しく、1歩ずつ続けることが、健康長寿へのいちばんの近道なのだ。

座ったままできる「足踏みウオーキング」

【A】「タン」同時に手を叩く、足指のつけ根

「タン」同時に手を叩く、足指のつけ根
「タン」同時に手を叩く、足指のつけ根(イラスト/勝山英幸)
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片足を前に振り出し、足指のつけ根で床を叩く。足を前に出すときは、ひざをしっかり伸ばす。ひざ痛や足のむくみの改善、転倒防止に。

【B】「ドン」腕は自然に振る、足裏全体

「ドン」腕は自然に振る、足裏全体
「ドン」腕は自然に振る、足裏全体(イラスト/勝山英幸)
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足をできるだけ高く上げ、足裏全体で床を踏みしめる。足の振り出し強化や転倒防止に。

【C】「トン」腕は自然に振る、かかと

「トン」腕は自然に振る、かかと
「トン」腕は自然に振る、かかと(イラスト/勝山英幸)
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足を上げてかかとで床を叩く。骨に衝撃を与えるイメージで。骨粗しょう症予防やつまずき防止に。

【D】「パタン」腕は自然に振る、つま先

「パタン」腕は自然に振る、つま先
「パタン」腕は自然に振る、つま先 ※かかとはつけたまま(イラスト/勝山英幸)
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かかとを床につけたまま、つま先を勢いよく床に下ろす。足のむくみの改善、つまずき予防のほか、ふくらはぎを強化し、全身の血行促進に。

【E】「パカ」いすの座面をつかむ、伸ばしたまま左右に開く

「パカ」いすの座面をつかむ、伸ばしたまま左右に開く
「パカ」いすの座面をつかむ、伸ばしたまま左右に開く(イラスト/勝山英幸)
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両足を伸ばしたまま左右に大きく広げる。ひざは伸ばしたままで、勢いを使わないのがポイント。O脚や尿もれの予防・改善に。

組み合わせて「すごい足踏み運動」

・いすの座面をつかんで両足を前に伸ばし、「パカ」→閉じる→「パカ」→閉じる…

・「トン(左足)」「トン(右足)」「ドン(左足)」「ドン(右足)」…

・「タン(左足)」「タン(左足)」「ドン(左足)」…

・「トン(左足)」「トン(右足)」「パタン(左足)」「パタン(右足)」…

※女性セブン2026年1月29日号