
薄着になる春に向けて、冬に溜め込んだ脂肪が気になる…。かといって、過度な食事制限や、ハードな運動をしても老化が進むだけ。やるべきは今すぐ「やせスイッチ」をON! やせるメソッドに詳しい医師たちに、ハードな運動をしなくても、ラクにやせて結果が出る食べ方・睡眠・エクササイズを教えてもらいました。体や心に疲れが溜まり、なんだか調子がよくない、イライラする…という人にこそ試してほしいのが「寝るだけダイエット」。ぐっすり眠れていない人は、実は太りやすかった!
ぐっすり眠るだけで300キロカロリーを消費
30年で3万人を肥満から救った内科医の佐藤桂子さんによると、肥満で悩む患者さんほど、「朝起きた時に疲れが取れていない」「しっかり眠っても昼間に眠くなる」と話すという。

「私たちは、毎晩ぐっすり眠るだけで300キロカロリーを消費しています。これはご飯なら茶碗1.5杯分、ランニングなら約1時間分に匹敵。逆によい睡眠がとれていない人は、寝ている間に傷ついた細胞を修復してリセットする“成長ホルモン”が十分に分泌されないため、一晩に約200キロカロリーの脂肪を蓄積することに。つまり、ぐっすり眠るだけでスッキリやせられます」(佐藤さん・以下同)
ぐっすり眠らないと1か月で約1kg太る
ぐっすり眠れていない人は一晩に約200キロカロリーの脂肪を蓄積することに。1か月続けば6000キロカロリーも蓄えてしまう。体重1kgあたり約7200キロカロリーの脂肪に換算できるので、きちんと眠れていないと1か月に約1kgずつ太っていく計算に!

3・3・7睡眠法で脂肪を燃焼!
佐藤さんが推奨する「3・3・7睡眠法」は、脂肪燃焼と疲労回復に効果的。ポイントは以下の3つ。 成長ホルモンは眠り始めの3時間にまとめて分泌され、その後はほぼ分泌されないので、寝始めの3時間は中断せずにまとめて眠ること。 成長ホルモンは、夜10時から夜中の3時までがもっとも分泌されやすいため、夜眠るのが遅い人でも夜中3時には寝ていることを心がけて。 睡眠時間は長ければよい訳でなく、最近は一般的に1日7時間が適正とされている。
【3】寝始めの「3時間」はまとめて眠る。
【3】夜中の「3時」には眠っている。
【7】1日の睡眠時間は「7時間」が適正。
成長ホルモンがやせスイッチをON!
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、体内に蓄積された脂肪を分解し、エネルギーに変える役割が。睡眠時間が短かったり、眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌は約70%も減ってしまう。他にも、傷ついた細胞を修復する働きがあるため、よく眠ると疲れが取れ、肌のうるおいもアップ。
二度寝する時も一度光を浴びる
睡眠不足の人は二度寝をしてもOKだが、その際は2つのルールを守って。 眠くても一度起きて、太陽の光を浴びてから再度眠ること。光を浴びることで体内時計がリセットされ、1日が始まる。 二度寝しても昼前には必ず起きること。昼前までに起きればリズムが崩れず、夜には眠くなる。

よく眠るための5つのポイント
就寝前に1杯の水を飲む

寝る前にコップ1杯の水を飲むことを習慣に。就寝中は体内の水分量が減り、脱水が進んで血液の粘度が高くなる。ドロドロの血液は血管を詰まらせる原因になるため、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる可能性も。トイレが心配な人はコップ半量でも◎。少量でも飲んでから寝ると身体への負担が変わってくる。
寝具の中の温度は32〜34℃が最適
寝具の中の温度や湿度を整えると、寝心地がよく、ぐっすりと快眠できる。熟睡できる寝具の中の温度は32~34℃、湿度は40~60%が目安。
布団よりベッドで快眠

寝室内の埃や花粉などの粒子は、時間経過と共に下の方に溜まりやすい。布団よりもベッドの方が床より高い位置にあるため、汚れた空気を吸わずに済む。クリーンな空気を吸った方が熟睡できる。
ドローインで深く眠る

「ドローイン」と呼ばれる呼吸法は“内臓のストレッチ”とも呼ばれ、副交感神経を優位にしてくれる。両足を肩幅に広げて立ち、両手はおへそより下に置く。横隔膜を下げることを意識しながら鼻から息を大きく吸い込み、横隔膜を上げながら、口からゆっくり息を吐き出す。息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にお腹が凹めばOK!
お酒は眠る3時間前までに
お酒は眠りの導入にはなるが、就寝中に覚醒しやすくなるため、睡眠の質を下げやすい。寝ている間に肝臓をしっかり休ませるためにも、晩酌のアルコールは寝る3時間前までと肝に銘じて。
佐藤さん直伝! やせトリビア
加齢と共に母親の体型に似る
年齢を重ね、基礎代謝が落ちてくると持って生まれた体型に近づきやすい。「その際、母親の体型に似てきます。母親が太めだと、同様にぽっちゃり体型に」。
60才を過ぎたら「BMI23」が健康的
肥満度の指標となるBMIは、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出。「60才を過ぎたらBMI23が健康的。おばさん体型でもそれがいちばん長生きできます!」。
毎日2Lの水を「チビだら飲み」
「太りにくい体作りのために毎日2Lの水を常温で飲むのがおすすめ。胃で一度に吸収できるのは200~250ml。チビチビだらだら飲むと効率よく飲めます」
腸内環境が変わるとやせやすくなる
「やせたマウスの便を太ったマウスの腸に移植したらやせたという実験結果があります。腸内環境を変えるとやせやすくなる可能性が。今後注目の実験です」
◆内科医・佐藤桂子さん
さとうヘルスクリニック院長。30年で3万人、減量総重量3トンの肥満治療の実績がある。著書に『食べて寝るだけ!「カラダ最適化」ダイエット』(徳間書店)など。
取材・文/岸 綾香
※女性セブン2026年3月12日号