
日本人の寿命は延び続け、2050年には女性の平均寿命は90才を超えると予測されている。ますます長くなる人生だからこそ、元気に楽しく年を重ねたい。そこで、長寿を研究する専門家と年を重ねても人生を謳歌する長寿者に、日々の習慣を聞いた。【全3回の第3回。第1回を読む】
これまで挙げてきた「長生き習慣」を実践しているのが「さくら着物工房」の主宰者・鈴木富佐江さん(89才)だ。夫に先立たれてから60才の定年まで金融機関で働き、退職後の65才で脳梗塞を発症。右半身にまひが残り、自分で着物の帯を結べなくなったことから「造り帯」を考案。この帯が全国に広がり、70才にして株式会社さくら着物工房を設立した。
今年5月からはコロナ禍を経て一日体験講座を再開(着付け初心者一日講座/5月16・30日)。89才にして活力あふれる暮らしぶりには、「元気に長生き」のヒントが詰まっている。
「朝は毎日5時に起き、オンラインで日本の歴史や文化を学ぶ『NIHONDO』という講義を受けています。それが終わってからお風呂に入り、NHKの朝ドラを見ながら朝ご飯を食べるのがルーティン。
豆乳にマカダミアナッツと果物、はちみつ、そして岩塩を少し入れてミキサーにかけたスムージーは欠かしません」(鈴木さん・以下同)

食事は朝を含めて1日2回で、主食はお米。脳梗塞で倒れてからはバランスのいい食事を心がけ、肉も魚も野菜もしっかり食べる。
「高齢になると食事量が減ってしまうかたもいますが、それでは栄養が全身に行き届きません。
ですので私は栄養バランスはもちろんのこと、食事量もしっかりとるように気をつけています」
毎日、体を動かすことも意識しているという。
「なるべく用事をつくって外出し、筋肉をつけるように階段の上り下りを心がけています。
外を歩くと危ない雨の日などはデパートに行き、店内をうろうろしてウインドーショッピングを楽しみます。案外歩き回るのでいい運動になりますよ」
外に出かけることは、いつまでも歩ける体づくりとともに、生活の活力につながっている。
「出かけるときはメイクをし、身なりを整えます。そうすると気持ちもシャキッとする。それがいい意味で生活にメリハリを与えてリズムを整え、自分を律することにもつながります」
