
薄着の季節が到来。ダイエットを始めないと、と思うものの、長続きしない人におすすめなのが、料理や掃除といった家事をしながらできるエクササイズ。毎日やらざるを得ない家事がそのままエクササイズになれば一石二鳥。必ず続けられること間違いなし!!
家事をしながら下半身を鍛えられる
「日常的に運動していない人は、年齢を重ねると下半身の筋肉から衰えます。健康寿命を延ばすには足腰の筋力が重要。立って行うことが多い家事に、下半身のトレーニングを組み込めば、とても効率的です」
と話すのは、機能改善トレーナーの河村玲子さん(以下同)だ。
トレーニングの回数や時間はあえて決めず、「ついで」くらいの気持ちで挑戦した方が長続きするという。
「まずは2週間続けてみてください。腰痛や肩こり、足のむくみなどが解消しやすくなります」
筋肉は何才からでも鍛えられる。健康意識を変えるための入門編として挑戦を。
【洗濯】かかとを上げ下げしながら干す
【1】背筋を伸ばして立つ。このとき、腰を前に突き出すのではなく、頭頂部と足で上下に引っ張り合う感覚を意識し、反り腰にならないようにする。
【2】お腹に力を入れてゆっくりとつま先で立ち、かかとを上げ下げする。ふくらはぎの筋力強化、むくみの解消に効果的。

【洗濯】片足立ちで干す
【1】背筋を伸ばして立つ。このとき、腰を前に突き出すのではなく、頭頂部と足で上下に引っ張り合う感覚を意識し、反り腰にならないようにする。
【2】片足はしっかりと床を踏みしめ、反対の足はひざを曲げながらゆっくり上げる。このとき、尿意をがまんするイメージで骨盤底筋に力を入れるとよい。最初は5秒キープし、少しずつ時間を増やす。反対の足も同様に。体幹の強化に。

【これもおススメ】
洗濯物を干す作業は上腕二頭筋に負荷がかかる。利き手と逆の手で作業すればより効果的。
【買い物】エスカレーターでもも・ひざ裏伸ばし
【1】手すりをつかみ、片足をエスカレーターの一段上に置く。かかとをしっかり乗せ、つま先はやや上げる。
【2】背筋を伸ばして、上げている方の足の座骨(骨盤の下部にある左右一対の骨)をやや突き出すイメージで姿勢をキープ。ももやひざの裏を気持ちいいと感じる程度に伸ばす。反対の足も同様に行う。

【買い物】階段で尻トレ
【1】エレベーターよりもなるべく階段を使う。
【2】上るときに、股関節を軸に体を前傾させ、お尻をやや突き出す姿勢に。そのまま階段を上る。ひざに負担をかけず、お尻の筋トレになる。

【これもおススメ】
自転車や車ではなく、なるべく徒歩で買い物へ。足裏への刺激になり骨密度もアップ。
【料理】正しい姿勢で食器洗い
【1】正しい姿勢を保つには、重力に逆らって直立姿勢を保つために働く背面の筋肉「抗重力筋」を意識することが大切。足の裏の真ん中に体重をのせ、くるぶし、ひざ、腰骨、肩が一直線になるようにして姿勢を保つ。
【2】その姿勢のままひざを自然にゆるめ、股関節を軸に、体を前傾させる。ひざが出たり、腰が丸まったりしないように注意しながら食器洗いをする。

【料理】レンジ調理中にワイドスクワット
【1】電子レンジ調理などの待ち時間に行う。肩幅の1.5〜2倍ほど足を開いて立ち、つま先を斜め45度外側に向ける。
【2】足の裏の中心に体重をのせ、背筋を伸ばしたまま4秒かけてお尻を下ろす。体を元に戻し、これを繰り返す。しゃがむ深さはできる範囲でOK。ひざがつま先より前に出ないようにする。足幅を広げて行うワイドスクワットは、内ももやお尻の筋肉を重点的に鍛えられる。

【ゴミ出し】ゴミ出し側屈
【1】ゴミの重さを利用して、体側を伸ばすエクササイズ。ゴミ(荷物)を持った方の体を真横に倒し、反対側の脇腹を縦に伸ばす。
【2】その姿勢のまま数秒キープし、ゆっくり体を起こす。ゴミを持ち替え、反対側も同様に行う。脇腹をしっかり伸ばすことで、姿勢改善に役立つ。

【庭の手入れ】ツイスト水まき
【1】ホースで庭に水まきをする際、左足を前に出し、左側に体をひねる。前に出した足と反対側の腕(ここでは右腕)を背中から押し出すこと。
【2】反対側も同様に、右足を前に出したら左腕を伸ばして右側に体をひねる。一度ひねったら元の姿勢に戻してリズミカルに数回繰り返す。

【これもおススメ】
ゴミ袋の代わりに買い物袋を片手に持って行うのもおすすめ。
30秒でできる家事のスキマ時間にできる筋トレ2選
テレビを見ながらできる筋トレを、河村さんが伝授。1エクササイズ30秒でOK。
「壁立てふせ」
壁から腕1本分ほど離れて立ち、足を肩幅に開く。つま先は前に向ける。
脇の高さで、肩幅よりも少し広めに壁に手をつき、かかとが浮かないようにひじを曲げ、上半身を壁に近づけたら、元の姿勢に戻る。

「逆腕立ち」
仰向けになり、腕を背中側についてお尻を浮かせ、かかとで体を支える。手の指先は足側に向ける。
ひじが90度になるまでお尻を下げたら、元の姿勢に戻る。

1年半続けて10kg以上やせた60代女性も!3ステップの「美そうじ」で家も体も整う
毎日の掃除、どうせやるなら部屋だけでなく体もきれいにしたい。そこで、「はらう」「はく」「拭く」動作でやせられる方法を紹介。
掃除をしながら代謝や脂肪燃焼効果がアップ
「お腹、腕、太ももなど、気になる部分を意識して動かせば、掃除も充分エクササイズになります」
とは、美そうじコンサルタントの清田真未さん(以下同)だ。清田さんは、効率のいい掃除のやり方を軸に、エクササイズの要素を取り入れた「美そうじ」を、スポーツ健康医科学の研究者と共同で考案。指導にあたっている。
「この『美そうじ』を毎日続けることで代謝や脂肪燃焼効果がアップし、太りにくい体になります。お金も時間もかけずに、毎日掃除をするだけで体が整うのです。私の生徒さんには、『1か月でウエストが1・5cm減った』『3か月で3kgやせた』というかたや、中には『1年半で10kg以上やせた』という60代のかたも。特にウエストや二の腕が細くなりやすいようです」
「はらう」「はく」「拭く」を毎朝5分
「美そうじ」はやり方が簡単で覚えやすいのも特徴だ。
基本は「はらう」「はく」「拭く」の3ステップ。
「深く呼吸しながら、筋肉を意識して体全体を使うことがポイントです」
ほこりは夜間に床に落ちてたまるため、美そうじの時間は朝一番がおすすめ。左記10個のルールを参考に、1日5分の新習慣を始めてみよう。
美そうじのルール10
大切なのは「毎日続ける」こと。以下10個のルールを守って楽しく続けよう。目標を達成したら自分をほめることを忘れずに。
【1】現状を把握して、よく使う場所から掃除する
【2】お金をかけない
【3】時間をかけない
【4】掃除タイムを決める
【5】動きをルーティン化する
【6】完璧を求めない
【7】目標・ごほうびを決める
【8】自分をほめる
【9】体の変化を記録する
【10】毎日行う
【STEP1】はらう
ほこりは上から落ちてくるため、掃除は「上から下に」が基本。そのためまずは「はらう」掃除から。
エアコンの上、照明器具、カーテンレールの上、テレビ台などをはらう。利き手、逆の手と交互に使いながら上腕をしっかり動かす。

【STEP2】はく
「STEP1」で床に落ちたほこりをはく(吸う)。フロアワイパーや掃除機を持ち、手先だけ動かすのではなく、前後に体重移動させながら足や腕の筋肉を意識して行う。フローリングの目地にそって掃除をするのがおすすめ。

【STEP3】拭く
・ぞうきんを絞る
仕上げは「拭き掃除」。まずはぞうきんを濡らして絞る。このとき、ぞうきんを縦に持ち、両手をくっつけた状態で絞ると、二の腕まで力が入り、水気もしっかり切れる。
竹刀を握るイメージで、ひじを伸ばして手のひらを返しながら、ぞうきんの上から下へ、2回に分けて固く絞ること。
ぞうきんを横に持ち、両手を少し離した状態で絞ると、二の腕に力が入りにくい。

・机をコの字に拭く
【1】ふきんは手のひらサイズに折り、「コ」の字を書くように拭くと拭き残しがなく、また上腕の内側と外側をまんべんなく刺激できる。
【2】仕上げに机の縁をつかむようにして、4辺をぐるりと拭きあげる。手先だけでなく、二の腕に力が入っていることを意識しながら作業するのがポイント。

拭き掃除の応用編
【窓拭き】二の腕のたるみを解消する
窓拭きは上から。ガラスを軽く押すイメージで、腕全体に力を入れ、ぞうきんをゆっくり動かす。

右方向に拭くときはぞうきんを右手に持ち、左方向に拭くときは左手に持ち替える。ひざを軽く曲げて、拭く方向に体重を移動させる。二の腕の内側(上腕二頭筋)と外側(上腕三頭筋)を刺激。

【床拭き】太ももとお尻の筋肉を同時に刺激
しっかりと腰を落としてしゃがんで床を拭く。腕は肩から大きく動かす。右方向に拭くときは右手、左方向に拭くときは左手を使い「コの字」に拭く。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)とお尻の筋肉(大殿筋)を効果的に使える。
【負荷がアップ!ストレッチ効果も】
上記より負荷をかけたいなら、ひざを床につけず、片手を背中に回して「コ」の字に拭く。足幅はできるだけ広げ、体重を左右に移動させながら拭きあげる。

ヒップラインの筋肉を刺激し、足首や股関節のストレッチにも効果的。
◆教えてくれたのは…機能改善トレーナー・管理栄養士・河村玲子さん
コンディショニングスタジオRAF主宰。「体づくりを体の内外両面からサポートする」をモットーに、ボディーメイクの指導を行う。監修に『1日5分で美若体型 若返り筋トレやってます!!』(エムディエヌコーポレーション)。
◆教えてくれたのは:美そうじコンサルタント・清田真未さん
日本美そうじ健康協会代表理事。真栄コーポレーション代表取締役。10年で1500件以上の家庭の片付け・掃除を手がける。著書に『1日5分で家じゅうどこでもダイエット やせる掃除!』(かんき出版)など。
取材・文/植木淳子
※女性セブン2026年7月23日号