
玄米を白米に精米する際に出る「米ぬか」。農業用の有機肥料のほか、スキンケアのアイテムとしても用いられるようになっているが、実はとてつもない健康効果を持つ「スーパーフード」なのだ。パワーの秘密と、効果を最大限引き出すための食べ方、選び方を徹底取材。
米ぬかは古くからぬか漬けのぬか床などに活用されてきたが、直接「食べる」イメージを持っている人は少ないだろう。米ぬかを「腸活食材」だと話すのは脳科学者の西剛志さんだ。
「米ぬかには白米の40倍もの食物繊維が含まれており、これが善玉の腸内細菌のえさになり、腸内環境をよくしてくれます。実際に1日に30gの米ぬかを28日間摂取した7名の予備的な研究では、腸内のビフィズス菌が増えたことがわかりました」(西さん)
イシハラクリニック副院長の石原新菜さんは「腸内環境が整うことで、お通じをスッキリさせる効果にもつながる」と続ける。
「食べ始めて2、3日で便秘が解消する人もいるほどデトックス効果は抜群です。また短鎖脂肪酸を産生する、いわゆる“ヤセ菌”が増えるので、太りにくくなる効果も期待できます」
短鎖脂肪酸のひとつであるプロビオン酸には、脂質やコレステロール代謝を助ける働きがあり、同じく酪酸には「腸のバリア機能を高める効果があり、腸の炎症なども抑えられる」(西さん・以下同)のだ。
血液サラサラ、肌はプルプル
米ぬかパワーが及ぶのは、腸内にとどまらない。
「米ぬかに含まれるガンマオリザノールという成分には強い抗酸化作用があり、LDLコレステロール値を8〜12%減少させるという研究がある。コレステロール値が下がれば血液がサラサラになるので、全身の健康につながります。また、コラーゲンの発現を高めて皮膚の水分量や肌の弾力が10%以上増加するという研究もあり、肌がぷるぷるになる、さらには美白効果も期待できるかもしれません」
ストレス緩和に作用するアミノ酸の一種、GABAが多く含まれていることにも注目したい。
「GABAは脳の興奮を鎮めてリラックス効果をもたらし、自律神経を整えてくれます。血圧を下げたり睡眠の質を高める働きもあるほか、ホルモンバランスを整えてくれるなど女性にうれしい効果がたくさんあります」(石原さん)
とはいえ、米ぬかをどう食べるかにはコツがいる。買う際の注意点について、石原さんはこう話す。
「まず肥料用として販売されているものでなく、食用の米ぬかを選ぶことが大前提です。食べやすいパウダー状になったものだと1パック1000円ほどで売られていますが、米店に行けば精米時に出た米ぬかが1kgあたり50円程度で買えるのでお得です」
購入した米ぬかは、鮮度が大事だ。
「脂質が多いので酸化が進みやすい。できるだけ新鮮なうちに食べ切ることが大切です。ただし酸化は加熱処理によって止まるので、フライパンで煎れば日持ちします。香ばしくなってよりおいしく食べられます」(西さん)