健康・医療

《朝晩1分「寝指ほぐし」》むくみ、ふくらはぎの張り、ひざ痛、腰痛…「足の小指」をケアして改善を目指す簡単メソッド

足を触っている
足指に不調改善のカギが(写真/Photo AC)
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足の指を見てほしい。あなたの指は「寝指」になっていないだろうか──。「寝指」とは、足の小指の爪が横を向き、小指が寝た状態のこと。放っておけばO脚やむくみ、痛みを招くことに。スペシャリストが指南する寝指改善ケアで、足のアンチエイジングを始めよう。

寝指は美容や健康のリスクを引き起こす

「骨格上、足の小指の爪は真上を向いているのが正常。わずかでも横を向いていれば『寝指』であり、ケアをおすすめします」とアドバイスするのは、多くの寝指を改善してきたフットケアリストの山内まやさんだ。

「小指の爪が小さい、薬指側の指の腹が三角形になっている、小指周辺に厚い角質やタコ、ウオノメがあるといった場合も同様です。寝指は“足が不調を訴えているサイン”なのです」(山内さん・以下同)

足を上から見たイラスト
まっすぐ立ち、真上から足の指をスマホで撮影してみよう(イラスト/ふじいまさこ)
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寝指が、なぜ足の不調のサインなのか。

「足は体の土台となる部分なので、小指が寝てしまうだけで骨格が崩れて足が正しく動かせなくなり、最終的には体全体に痛みやゆがみが出てしまいます。寝指は不調の入り口です」

O脚、ふくらはぎや太ももの張りなどのトラブルも引き起こすという。

「寝指になると足の外側に体重がかかるため、O脚になるケースがとても多い。また、外側荷重になると足指や足裏が機能しにくくなり、代わってふくらはぎや太ももの一部ががんばって働くため、その部分だけが張ったり凝ったりするほか、ひざ痛や腰痛、外反母趾や内反小趾、巻き爪を招き、血流やリンパの流れが滞って疲れやむくみ、冷えのもとになることもあります」

更年期世代は寝指になりやすい

寝指になる原因に「足裏のアーチの崩れ」がある。足裏には母趾球(足の親指のつけ根あたりの膨らんだ部分)、小趾球(小指のつけ根あたりの膨らんだ部分)、かかとの3点を結ぶ3つのアーチがあり、このアーチで体をバランスよく支えている。しかし、運動不足や加齢で筋力が低下するとアーチが崩れてしまうのだ。

「足裏がアーチ構造になっているのはバランスをとるだけでなく、クッション性を持たせて衝撃から足を守るため。しかし、50〜60代の女性客の足裏を触ると、皆さん、カチカチに硬くなっている。更年期以降、女性ホルモンの減少で筋肉や血管の柔軟性が低下するため、クッション性が落ちて足裏が硬くなり、一気に足トラブルが増えていく印象があります」

足裏のアーチのうち、母趾球とかかとを結ぶ「内側縦アーチ」がつぶれることで引き起こされるのが扁平足だ。一方、小趾球とかかとを結ぶ「外側縦アーチ」のつぶれと密接なのが「寝指」なのだ。

「外側縦アーチには体の安定性を保つという重要な役割があります。それを維持するためにも、寝指を放置してはいけません。

寝指を根本から改善するには、毎日の習慣にすることが大事です。まずは、短時間で簡単にできる『基本の3ステップ』を1日2回行ってください。続けることで『股関節の痛みやひざの違和感が消えた』という声もあり、『身長が伸びた』というかたもいます」

「基本の3ステップ」とともに、足首やお尻ほぐしを加えた「プラスαの4ステップ」を行えば、下半身全体をほぐす効果も。

1日2回で足も痛みもスッキリ「寝指ほぐし7ステップ」

毎日行ってほしいのは「基本の3ステップ」。起床時・夜の入浴時など、1日2回を習慣にすれば、早ければ1か月後にはうれしい変化が!「プラスαの4ステップ」は、小指だけでなく、固まった足首や股関節にもアプローチ。寝指がひどい人は足全体をほぐすと効果が得やすいので、ぜひお試しを。

片足1分 基本の3ステップ

【ステップ1】足裏ほぐし(左右各20秒)

3つのアーチ(内側縦アーチ、横アーチ、外側縦アーチ)の周辺を中心に、足裏全体を両手の親指の腹を使ってやさしく丁寧にもみほぐす。

足裏をもんでいる
左右各30秒ずつ、足裏をもみほぐす
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「初めに凝り固まった足裏の筋肉や筋膜をほぐすと、次のステップの効果が上がります。ツボ押しのように力を入れず、軽く刺激するだけでOKです」(山内さん・以下同)

【ステップ2】小指の股割りほぐし(左右各10秒)

親指と人差し指、薬指と小指の“股”の間に手の親指を入れ、親指の腹を使いながら、足の親指と小指を前後に大きく動かす。

小指の股割りほぐし
指の間を開いてほぐす
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「足指を動かしやすくするケアです。指の股だけでなく、足の甲から押し出すようなイメージで大きく動かします。余裕があれば、ほかの指の股も同様に行いましょう」

ほぐした後は、足がポカポカになるのもうれしい。

【ステップ3】小趾球の開きほぐし(左右各30秒)

手の親指を足の小指に引っかけ、手の人差し指の側面を使って足の小指のつけ根から指の側面をさすり上げる。

小趾球の開きほぐし
小指を開いて小趾球をほぐす
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「小指を動かす筋肉をほぐして寝指を解消し、外側縦アーチを活性化させます。側面だけでなく、裏側も行うと効果がアップします。1回行うだけで、曲がった小指がまっすぐ伸びることもありますよ!」

プラスαの4ステップ

【ステップ4】母趾球ほぐし(左右各20秒)

手の親指を、反対の足の親指に引っかけ、手の人差し指の側面を使って母趾球から親指のつけ根(側面、裏面とも)に向かってさすり上げる。

母趾球ほぐし
親指の付け根をほぐす
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【ステップ5】足の甲ほぐし(左右各2回)

足の指と指の間に両手の親指を重ねて乗せ、足指のつけ根から甲に向け心地よい程度の圧をかけながらさすっていく。親指と人差し指の間から始めて、指の間をすべて行う。各2回程度行う。

足の甲ほぐし
足の甲を心地よい圧でさする
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【ステップ6】足首ほぐし(左右各20秒)

仰向けに寝て、細長く折ったタオルを手に持ち、片足の足裏に引っかける。タオルを両手で引っ張りながら足を真上に伸ばし、かかとを押し上げ、アキレス腱を伸ばす(10秒)。次に、タオルを使わずに足指を丸めながら天井に向け、すねを伸ばす(10秒)。

足首ほぐし
タオルを使って足首を伸ばす
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【ステップ7】お尻ほぐし(左右各20秒)

椅子に浅く腰かけ、片方の足首を反対の足のひざに乗せる。背筋を伸ばしたまま股関節からゆっくりと倒す。お尻の横側が伸びていることを感じながら20秒キープ。

お尻ほぐし
お尻の横側を伸ばす
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【応用編】症状別ほぐしケア

外反母趾など足のトラブルを抱えている人は、【ステップ1】〜【7】にスペシャルケアを組み合わせて。体勢が取りづらいものは無理をせず、できるものだけ行おう。

外反母趾のケア

「外反母趾になる人は親指と小指が使えず、横アーチがつぶれていることが多いので、足首、土踏まず、母趾球をほぐしましょう」(山内さん・以下同)

【ステップ6】足首ほぐし(左右各20秒)

足首ほぐし
タオルを使って足首を伸ばす

【スペシャルケア1】土踏まず絞り(左右各5往復)

土踏まず部分とかかとを両手で持ち、ぞうきんを絞る要領で土踏まずを外側、かかとを内側方向にねじる。

土踏まず絞り
土踏まずをねじる
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【ステップ4】母趾球ほぐし(左右各20秒)

母趾球ほぐし
親指の付け根をほぐす

巻き爪・浮き指のケア

「サイズの合わない靴やサンダルなどを履くと指が反り、浮き指の原因に。浮き指になると足指が地面を踏みしめられなくなり巻き爪が起こるため、足裏と足指をほぐすケアが必要です」

【ステップ1】足裏ほぐし(左右各30秒)

土踏まず絞り
土踏まずを絞る
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【ステップ2】小指の股割りほぐし(左右各10秒)

小指の股割りほぐし
指の間を開いてほぐす

【ステップ5】足の甲ほぐし(左右各2回)

足の甲ほぐし
足の甲を心地よい圧でさする

【ステップ6】足首ほぐし(左右各20秒)

足首ほぐし
タオルを使って足首を伸ばす

扁平足のケア

「運動不足や加齢による筋力低下、体重の増加、長時間立ちっぱなしなどで起こる扁平足は、土踏まず部分の内側縦アーチがつぶれているのが特徴。内側縦アーチのキモである親指にアプローチしましょう」

【スペシャルケア1】土踏まず絞り(左右各5往復)

土踏まず絞り
土踏まずをねじる
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【ステップ4】母趾球ほぐし(左右各20秒)

母趾球ほぐし
親指の付け根をほぐす

【スペシャルケア2】親指筋トレ(左右各5回)

足裏3点(母趾球、小趾球、かかと)に重心を乗せた状態で立ち(椅子に座ってもOK)、足指をすべて浮かせた状態で、親指だけを床にタッチ→上げる、を5回繰り返す。親指の腹をしっかり床につけること。

親指筋トレ
親指を開いたり閉じたりして指の腹を床につける
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「いい小指」を維持する日々の工夫

せっかくケアを頑張っても、生活習慣がそのままではまた寝指に戻ってしまう。

「戻さないためには、正しい体重のかけ方で立つ習慣をつけること。やり方は、足を軽く開き、つま先とひざを正面に向け、母趾球、小趾球、かかとの3点バランスで力まずに立ちます。少し難しいですが、母趾球3割、小趾球2割、かかと5割が正しい重心。家事や仕事の合間など、気づいたタイミングで練習してみましょう」

靴はつま先に丸みのあるデザインを選び、靴下は5本指ソックスにするなど、小指を締めつけないことが重要だ。

「帰宅後に寝指ほぐしを忘れないことです。ケアをしても、一日中靴や靴下で指を覆ったら台無し、ではありません。寝指ほぐしの習慣をつけていれば、圧迫された足指も、形状記憶のように動かせる状態に戻ります。靴を脱いだら必ず足をリセットしてください」

「たかが小指」を大切にするだけで、足はほっそり&不調知らずになるのだ。

◆教えてくれたのは:フットケアリスト・山内まやさん

ネイルサロン「Doigt de Fee」を運営するほか、解剖学にもとづいた大人の足育サロン「オンラインフットケアサロン」でセルフケア方法を発信中。近著に『寝指1分ほぐし 足の悩みは全部、指で解決できる』(KADOKAWA)。Instagram「@nail_doigtdefee_maya」

イラスト/ふじいまさこ 取材・文/佐藤有栄

※女性セブン2026年9月10日号