
10月に値上げする飲食料品は3153品目(帝国データバンクの発表より)。9月も4965品目が値上がりしており、この2か月で年間の総値上げ品目の約4割を占める。値上げに負けないよう、節約に励んでいる人は多いが、成果が上がらないと嘆く人もいるのでは。もしかしたら、やり方が間違っているのかも!?マネーのプロが”正しい節約”を指南する。
使い切れず処分した食材をメモしよう
「節約を考えるなら、毎月こまかく家計簿をつける必要はありません」と話すのは、家事アドバイザーの矢野きくのさんだ。
「家計簿は、家計の収入に見合った支出を見極めるためにつけるもの。毎月の支出の目安がわかれば充分なので、大雑把でOK。きちんと記録するなら『フードロス簿』がおすすめです」(矢野さん・以下同)
フードロス簿とは、捨てた食材、捨てた理由(賞味期限切れ、腐らせた、作りすぎたなど)、購入金額を記録しておくノートだ。
「記録することで、自分がどのような食材をムダにしがちかが見えてきます。続けるうちに“毎回きゅうりを腐らせてしまうから、多少割高でも1本だけバラ売りで買おう”など、買い物への意識も変わってきます」
フードロスを減らせば自然と食費の節約にもなる。
【間違い】豆腐・納豆・もやしなど節約食材は買いだめ
「複数パックの豆腐や納豆、もやしは安くてお得だからと選びがち。しかし、いずれも日持ちしないため、使い切れないことが多い。必要な分だけを買いましょう」

【間違い】買い物はとにかく「安さ」を重視する
「安さを理由に買ったものはムダになりがち。価格よりも、それにより得られるメリットや満足度など『価値』を優先にすることが大事です。私も実際、100円のものでも、買う前に『本当に必要か』『買ったら生活がどうよくなるか』を熟考しています」
【間違い】家電のプラグは小まめに抜いて節電
「使っていない家電のプラグを小まめに抜いて節約できる金額は微々たるもの。手間に対しての効果が小さいので、待機電力を気にするなら、テレビをつけっぱなしにして生活するのをやめた方が効率的。自動でテレビが消えるようタイマーをセットするのも◎」
【間違い】お得のためにスーパーマーケットを何軒も回る
「安い食材を求めてスーパーマーケットをはしごするのは、ついで買いが起こりやすいのでやめた方がいいでしょう。牛乳を買いに行ったついでに納豆1パックを買う、などです。微々たる出費だと思うかもしれませんが、回数が重なればまとまった金額になります」
【間違い】大容量パックの方が安くてお得!
「大容量品の方がお得なようですが、使い切れないことがあるのでおすすめしません。特に調味料は、賞味期限までに使い切れないケースが多いです。開封した瞬間から味は劣化し、風味も飛ぶので、出番が少ない調味料は割高でもミニサイズを選びましょう」
【間違い】買い物はその日の気分で選んで買う
「買い物に行くときは、買うものか使う金額を決めておくと、ムダ遣いを減らせます。食材の場合、大まかでいいので、いまある食材をメインに作るメニューを決め、不足しているものだけ買います。買う予定がないものは、どんなに安くても買わないこと!」
【間違い】100円ショップこそ節約の強い味方
「重曹やクエン酸といった洗剤類の成分はメーカー品と変わらないので100円ショップで買うとお得。単身世帯なら調味料も安い。一方、アルミ箔やゴミ袋は、長さや枚数を計算すると、ドラッグストアの方がお得な場合があるので、店を使い分けることが大切」
【間違い】ネットスーパーより絶対に実店舗が得
「実店舗と異なり、ネットスーパーは必要なものだけをダイレクトに選べて、ほかの商品に目移りしにくいので、予算内での買い物がしやすい。飲料水や日用品など、定期的に買うものであれば、楽天やAmazonで定期割引を利用できるのでおすすめです」
【間違い】日用品などはセールで買って大量ストック
「ストックは1つで充分。ストックを使い始めたら、新しいストックを1つ買うサイクルにすると、在庫を管理しやすくなります。特に食材はストックすると消費期限が切れる可能性もあるので必要な分だけ買うこと」

◆教えてくれた人:家事アドバイザー・矢野きくのさん

家事の効率化、家庭の節約・省エネなどについてテレビ・講演・連載などで考え方を提案。著書『幸せな時間とお金を生み出す! シンプルライフの節約リスト』(講談社)など。
取材・文/鳥居優美
※女性セブン2026年11月12・19日号