料理・レシピ

大根の健康パワー 乾燥することで栄養価アップ、鉄分は49倍に

「切り干し大根」とは、秋から冬にかけて収穫した大根を細く切って天日で干したもの。主産地は宮崎県で、西日本では「千切り大根」とも呼ばれる。日本古来の保存食で、弥生時代には食べられていたと推測されるほど、歴史は古い。

栄養豊富な切り干し大根は女性の味方
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乾物は天日乾燥することでうまみがギュッと凝縮され栄養価も大きく上昇するが、中でも大根はカリウム14倍、カルシウム23倍、食物繊維16倍、そして鉄分はなんと49倍と、上昇率が驚異的だ。貧血に悩んでいる人は、生の大根サラダよりも、切り干し大根を積極的に摂る方がよいかも。

家庭料理研究家の松田美智子さんは、切り干し大根についてこう話す。

「カルシウム、食物繊維、鉄分が豊富な切り干し大根はまさに女性の味方。旬の冬季は水分たっぷりの大根おろし、そして旬が過ぎたら、“あえての”切り干し大根が賢い選択かと思います。じゃぶじゃぶ洗って、しっかり乾物臭を抜いてから調理してください」

切り干し大根の準備

切り干し大根は、なるべくきれいな薄黄白色でしっかり乾燥したものを選ぶ。青みがかったものは青首大根で作ったもので、やわらかく甘みがある。

まず、たっぷりの水に放して袋表示の時間通りに戻す。だいたい4倍ぐらいに膨れるので、多く戻しすぎないように注意。洗濯するように手でもみ洗いをしたあと、流水の下で臭みが完全になくなるまですすぎ、しっかり絞る。

『切り干し大根の煮もの』の作り方

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【1】 【準備】を参照して下処理した切り干し大根30gは半分に切り、1か所包丁を入れてよくほぐす。油揚げ1枚はゆでて油抜きをし、水気を絞って薄切りにする。

【2】土鍋にだし2カップを中火で熱し、油揚げ、しょうがのせん切り大さじ1、酒大さじ3を加え、切り干し大根を加え煮立てる。三温糖大さじ1.5を加えて蓋をし、さらに10分煮る。蓋を取り、薄口しょうゆ大さじ1.5を加えて5分煮る。

『切り干し大根のマリネサラダ』の作り方

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【1】切り干し大根30gは【準備】を参照して下処理し、1か所包丁を入れてほぐしておく。セロリ1本は筋を引き、4cm長さの短冊切りにする。トマト1個は皮と芯を除いてざく切りにする。ピーマン1個は縦半分に切って芯とワタ、種を除いて薄切りにする。

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【2】フライパンににんにくのみじん切り小さじ1、オリーブ油大さじ3を合わせて中火で炒め、フレンチマスタード(粒入り)小さじ1、切り干し大根、白ワインビネガー大さじ1を順に加えてさらに炒め、塩小さじ1/2、白こしょう少量で味を調える。

【3】ボウルに移し、粗熱がとれたらセロリ、トマト、ピーマンを加えて和える。冷蔵庫で冷やしていただく。

撮影/鍋島徳恭

※女性セブン2018年4月26日号

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