
沈黙し続けること4か月、ついに中居正広(52才)が動いた。自身を“性暴力者”と認定した報告書の矛盾を突き、その公平性に疑問を投げかけた。本誌『女性セブン』だけが書けるフジテレビと中居の攻防戦の全内幕、
《中居氏は2025年3月9日、守秘義務にとらわれず、約6時間にわたり誠実に第三者委員会のヒアリングに応じましたが、本調査報告書には当該発言要旨がほとんど反映されていません》
5月12日、中居が、フジテレビへの反撃を開始した。本誌が4月24日発売号で報じていたように、ついに新たな弁護団を結成し、フジテレビなどが設置した第三者委員会による調査報告書への疑問や問題点を追及する姿勢を示したのだ。
「中居さんの弁護団から突然、新聞社やテレビ局が加盟する記者クラブあてに第三者委員会に送達した資料開示と釈明を求める文書が送られてきたのです。弁護団による記者会見などはなく、まさに降って湧いた話で、記者クラブは上を下への大騒ぎとなりました」(全国紙社会部記者)
文書の中で、中居の弁護団は報告書の問題点を列挙。特に、WHO(世界保健機関)の定義を持ち出しながら、中居を“性暴力者”と認定したことに強い拒否感を示した。
「弁護団は、第三者委員会は『日本語の有する“性暴力”という言葉の凶暴な響きやイメージに留意せず、漠然と使用した』と指摘しました。さらに、中居さんから詳細な聞き取りを行い、関連資料も精査してきた結果、一般的に想起される“暴力的または強制的な性的行為”の実態は確認されなかったと、あの日、密室で起きた出来事の内容に踏み込んだのです」(前出・全国紙社会部記者)
当初、中居はフジテレビの元女性アナウンサーとのトラブルを認めつつ、“合意の上だった”と周囲に話していたという。
「『週刊文春』でも『中居さんは無理やりじゃなかったという認識。100%、同意だったと反論している』というフジテレビ幹部の証言が紹介されています」(芸能関係者)

中居にこうした認識があったからこそ、一度は《示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》という声明を発表し、活動継続に意欲を見せていたのだろう。しかし、3月31日に公表された第三者委員会の報告書が彼の社会的評価を決定づける。
「200人以上から聞き取りを実施し、394ページに及んだ報告書のインパクトは絶大でした。中居さんとフジの幹部社員とのやりとりも詳細に記載し、中居さんが女性を自宅へと誘う過程や、その後、この幹部社員が中居さんの代理人のように機能した様子までも克明に書き込みました。
そして、中居さんの行為は『性暴力であり、人権侵害』だと断定したのです。さらに女性は示談契約における守秘義務の解除に応じたが、中居さんが拒否したことで、マンション内での出来事などは聞き取りの対象にできなかったという趣旨を記載しました」(テレビ局関係者)
しかし、今回、中居側は別の見方を示す。
「弁護団は文書で、《中居氏は、当初守秘義務解除を提案していましたが、第三者委員会から「2人の密室で何が行われたかが直接の調査対象ではない」との回答があった》と主張。中居さんが6時間にわたり回答した内容が反映されていないうえに、その根拠も示されていないとしたのです」(別の全国紙社会部記者)
かねて、報告書には明らかにされていない部分があるという指摘はあった。中居と親交のある社会学者の古市憲寿氏(40才)は出演した番組でこう述べている。
「(報告書に)中居さんが誘ったメールは載っている。でも女性側が返事をしたのか、しなかったのかを含めて女性側の返事が載っていない」
さらに古市氏は「中居さんも守秘義務を解除すべきだ」と主張していた。しかし、中居側によれば、その申し出は第三者委員会によって“必要ない”とされたというのだ。
相棒となった女軍師の手腕
第三者委員会との対決姿勢を鮮明にする中居弁護団。そこに名を連ねるのは、法曹界でも有名な凄腕女性弁護士だ。
「約40年のキャリアを誇る長沢美智子弁護士です。10年以上前、親子での対立が話題となった大塚家具のお家騒動で、娘の久美子さんの懐刀になったことで知られています。株主からの委任状争奪合戦でみせたその手腕は当時、“女軍師”の異名を取りました」(法曹関係者)
今後、中居の反転攻勢はどんな展開をみせるのか。
「中居さんの弁護団が第三者委員会に示した回答期限は5月26日。この期限は6月に招集されるフジテレビの親会社の株主総会を意識して、設定しているとみて間違いないでしょう。フジテレビが組織として生まれ変わる前提となっている報告書の中身に疑義が生じれば、株主たちへの影響も大きいはずで、やはり女軍師の異名はだてじゃない。今後は中居さんの方から、あの日密室で何があったのかを明らかにする可能性もあるのではないか」(前出・テレビ局関係者)
※女性セブン2025年5月29日号