乾燥シーズンのピーク。今年こそはしっかり潤いをキープしたい!
そこで「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナーの市橋有里(いちはし・あり)さんが、おいしく食べられる究極の “潤い美肌レシピ”を伝授。
三十路に突入し、近ごろは日常のスキンケアではお肌の水分量がどうも確保できていない(気がする)ライターFが、徹底レポートします。
* * *
さばそぼろ丼で乾燥を撃退!
――さばのそぼろ丼ですか! しかも缶詰でいいんですね。このメニューは現役の頃から食べていたのですか?
有里:はい。現役の頃からさばそぼろは大好きでよく食べていて。当時は生さばの身をスプーンでほぐしていましたが、今は時短も考慮してさば缶を使うようになりました。
――時短メニューはありがたいです。しかも、さば缶は最近注目されていますよね。
有里:“おいしい”は当たり前ですが、料理は手軽に作れるということも大事なポイント。さば缶は、安価で栄養価も高くアレンジしやすいので、ぜひ活用してくださいね。
《材料》(4人分)
さば缶…1缶 しいたけ…3個 にんじん‥‥1/4本(70g) 玉ねぎ…1/4個(70g) しょうが…すりおろし小さじ1 めんつゆ…大さじ3〜5 ごま油…大さじ3 万能ねぎ…適量 玄米…1パック 温泉卵…2個
《作り方》
【1】玉ねぎ、にんじん、しいたけは1cm角に切る。
【2】フライパンにごま油を入れて熱し、【1】を入れて炒める。さっと油が回ったら汁気を切ったさば缶、しょうがを入れ、こんがり色がつくまで炒める。
【3】刻んだ万能ねぎ、めんつゆを好みの量入れて味付け、器に玄米、【2】、温泉卵を盛り付ける。
体の内側から保湿力を高められるさばのポテンシャル
――さばが乾燥対策に効果的だとは知りませんでした。さばの“潤いポイント”を教えてください。
有里:さばは、オメガ3脂肪酸をたっぷり含んでいるんです。この栄養素はいわゆる良質な脂質で、体内で作ることができない不飽和脂肪酸なので、食べ物から摂取しなくてはいけません。青魚に多く含まれるので、お肉に偏っている人は不足しがち。要注意です。
――反省します…。魚料理ってどうも面倒な感じがしてあまりしないのですが…。そうか、そこでさば缶が活躍するんですね!
有里:そうなんです! 缶詰なら焼いたり、煮たりしないので、グリルの掃除もなくて楽チンですよね。また、オメガ3系の脂肪酸は、熱に弱く酸化しやすいんです。酸化してしまった場合、体内で活性酸素になるので、缶詰は使い切りで調理しましょう。
潤いたければ、たんぱく質が大事!
――他にもこのさばそぼろ丼、どんな潤いポイントがあるんですか?
有里:この一品で、豊富なたんぱく質が摂れるところもポイントです。たんぱく質は人間には欠かせません! 私たちは、肌や髪や爪や内臓までもがたんぱく質からできているので、しっかり食事から摂取することが必要不可欠なんです。
――内臓までもそうなんですね!
有里:そうですよ。新しいたんぱく質を補給しないと、体は体内の古いたんぱく質を使いまわすようになるんです。新鮮なたんぱく質から作られる肌と、古いたんぱく質から作られた肌、どちらのほうがいいですか?(笑い)
――間違いなく前者です!
有里:ですよね。そういうことからたんぱく質不足は、乾燥はもちろん、肌もくすんでくるし、潤い美人からはどんどん遠ざかっていくというわけです。
――それは嫌です!
有里:あとは今回、玉ねぎ、しょうが、ごま油など、代謝を上げてくれる食材も使っています。寒さが続くこの時期は代謝も下がりがち。代謝が下がると肌のターンオーバーも遅くなるので、肌にはよくありません。また夏は千切りにした大葉を添えれば、さっぱりした味わいになりおすすめですよ。
――なんとこのさばそぼろ丼で、乾燥対策だけではなく代謝アップも期待できるとは!
有里:せっかく食べるのだから、一石二鳥は当たり前です。 さばそぼろは作り置きしてストックしておけるので、ぜひ日頃のレシピに追加してくださいね。
――時短で潤い美人が目指せて、しかも代謝アップまで…。有里さん、今回も素敵なレシピをありがとうございます!
有里:こちらこそ。冬の乾燥対策に“アリ”だと思います。
* * *
スキンケアだけではなく、食べ物からのインナーアプローチも徹底して、乾燥に負けない潤い美人を目指しましょう!
レシピ考案:市橋有里
いちはし・あり。1977年11月22日、徳島県生まれ。アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。2000年、シドニーオリンピック日本代表。「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをしたり、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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