普段、意外と使っていないお尻の筋肉。ヒップアップのためにエクササイズをしたいけれど、いきなり激しい筋トレはちょっと…という人は、ヨガから始めてみては? ゆっくりとした動作で自分のペースでできるから、運動習慣がない人でも気軽に始めることができるはず。
【目次】
・1回1分のヒップアップ向けヨガ「橋のポーズ」のやり方
・「腸腰筋」を鍛えてヒップアップを狙うヨガ「三日月のポーズ」のやり方
・ヨガポーズ「スパイラルバランス」風の「桃尻ヒップアップ」のやり方
1回1分のヒップアップ向けヨガ「橋のポーズ」のやり方
ヨガインストラクターとして活躍中のチアキさんが教える、美痩せとリラックスに役立つ「夜活ヨガ」から、ヒップアップに◎なヨガに注目。
「手軽にヒップアップをしたいのなら、お尻の筋肉「大臀筋(だいでんきん)」や「中臀筋(ちゅうでんきん)」を使う「橋のポーズ」がオススメ。習慣的に行うと、キュッと締まって、上向きのヒップに。大臀筋を鍛えると腰痛の防止にもつながりますし、ヒップアップによって脚長効果も期待できるんです!」(チアキさん)
【1】仰向けに寝転ぶ。手のひらは床の方向。胸と肩を開くように意識する。
【2】両膝を立てたら、かかとをお尻のほうへと引き寄せる。両脚は骨盤の幅に保ち、両腕は体側。膝が外側や内側に傾かないように、膝のお皿を真上向きに整える。お尻をすくい上げるように、腰部から順に上体を引き上げるのがコツ
【3】息を吐きながら、両腕で床を押して、お尻と上半身を床から引き上げる。このとき、骨盤を後傾させるように、お尻の尾骨を恥骨のほうへと押し上げるようにする。内ももは骨盤幅に保つ。かかとは自分側へ、膝は前方へと引き合っているように。首の位置は、喉を締め付けていないか、注意。
【4】お尻を引き上げたら、両腕を背中の下に入れて、指同士を組む。
【5】肩と二の腕で体の重みを持ち上げ、肩甲骨を自分の中心に引き寄せながら、上半身をもうひとつ、天井方向へと引き上げる。両足で床をしっかりと踏み、恥骨を膝の方向へと押し出すと骨盤が安定する。
【6】そのままの姿勢で、ゆっくりと3回、呼吸を繰り返す。
【7】息を吐きながら、両手を体側に戻して、背中の高い位置からゆっくりと、上体を床に下ろす。
【8】両膝を抱える「ガス抜きのポーズ」で、背中をストレッチして、リラックス。
「腸腰筋」を鍛えてヒップアップを狙うヨガ「三日月のポーズ」のやり方
“腰のコルセット”ともいわれる下腹部のインナーマッスル「腸腰筋(ちょうようきん)」を鍛えると、ぽっこり下腹や猫背の改善だけでなく、ヒップアップにもつながるそう。ヨガインストラクターのチアキさんが教える、「腸腰筋」をしっかり使うヨガ「三日月のポーズ」にトライを。
【1】両膝はつけた状態、両腕は肩の真下におき、四つん這いになる
【2】息を吸いながら、右脚を両手の間に置く。このとき、かかとの上に膝があり、骨盤が正面に向いているように整える
【3】両手の間につま先が位置するように、右膝を立てる
【4】左脚を真後ろに1歩、大きくずらす。膝を床につけ、足指を立てる
【5】両手を腰に添えながら、吸う息で上半身を引き上げる。このとき恥骨からまっすぐ伸びた先に右脚(前脚)の親指を置くようにして、体を安定させる。骨盤は正面向き
【6】息を吸いながら、両腕を頭上へ。骨盤の向きを正面に整えながら、下腹部を奥に引き上げるようにして、バランスをとる。肋骨あたりから腕を引き上げ、背骨を長く保つように
【7】お尻を小さく中心にまとめながら、前脚のほうへ骨盤ごとお尻をスライドさせる
【8】かかとの上に膝がのるように、前足を踏み込む。背骨を伸ばしつつ、胸を広げて後屈を味わう。そのままの姿勢で深く3回、呼吸をする
【9】反対側でも同様に【2】~【8】を行う
【POINT】肩は力まずリラックス
腕を上げるとき、首の長さを保ちつつ、鎖骨を開くように意識を(写真左)。肩も一緒に持ち上げると、肩こりにつながってしまうのでNG(写真右)。
ヨガポーズ「スパイラルバランス」風の「桃尻ヒップアップ」のやり方
「大臀筋」と「中臀筋」を鍛えるなら、ヨガのポーズ「スパイラルバランス」に似た姿勢で簡単に行うことができる「桃尻ヒップアップ」も◎。「骨盤美容家」の柳沢とも子さんが提案するストレッチの「桃尻ヒップアップ」は、「大臀筋」と「中臀筋」を効率よく鍛え、ヒップと太ももの境目に水平に走る「臀溝(でんこう)」と呼ばれる溝を復活させてくれるとか。
【1】マットの上に四つん這いになる。手と脚はマットに垂直に、背中はまっすぐに伸ばす
【2】ヒップの筋肉を使っていることを意識しながら、右足を膝から直角に曲げ、足の裏を天井に向かって垂直に伸ばす
【3】ももから脚先を真上に向かってゆっくりと上げ、膝を直角の位置に戻す
【4】【1】から【3】を左右ともに5回ずつ繰り返す
【5】手をマットについたまま、腰をゆっくりとかかとに落として深呼吸をする
【アレンジ】
【1】の姿勢がつらいときは、腕をマットにつけてもOK。ただし、肘を90度保つよう、意識して。
【NG姿勢】腕が伸びたり、膝が折り曲がったりする
腕が伸びてしまったり、膝が折り曲がったりしているとNG。また間違った体勢は、腰や肩を痛める危険性もあるので注意を。