いよいよ梅雨入りし、外出が億劫になる天気が増える季節。その分運動量が減り、ダイエット中の人は停滞期に陥らないよう食べ物でダイエット効果を狙いたいところ。そこで、ダイエットやアンチエイジングに適したコンビニフードについて、名医に聞いてみた。
週に3~4回、昼食にコンビニを利用するという皮膚科医の赤須玲子さん。コンビニは上手に利用すれば、必要な栄養素を簡単に補充することができるという。赤須さん自身、女性に不足しがちな食物繊維とたんぱく質を中心に、肌にもいいビタミンB群などを豊富に含んだ食品を選ぶことが多いそうだ。
「甘いものが欲しくなったらスイーツ系ではなくヨーグルトやゼリー、食物繊維が豊富なくるみやアーモンドも最適です。50歳を過ぎたので、消化に時間がかかる炭水化物は控え、食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含んだ商品を選ぶようにしています。とは言っても、立ち仕事が多いので、むくみや筋力低下解消のため良質なたんぱく質は欠かせません。卵や乳製品、大豆製品は積極的に、大事なエネルギー源である脂質も1食あたり20gを目安に摂るようにしています」(赤須さん・以下同)
『オクラと沖縄県産もずくのネバネバサラダ』(ローソン)
●たった54kcalで腸内環境改善にお役立ち!
旬の沖縄県産もずくやオクラなどネバネバ食材が主役のサラダ。より糖質を低く抑えるために、ベースの春雨部分の50%を”新こんにゃく麺”に。しかも、1食あたりの糖質は9.4g、54kcalというヘルシー中のヘルシー仕様。
「オクラや春雨、こんにゃく麺、ひじき、にんじん、もずく、山いも、茎わかめが、ほどよい量でミックスされています。かつおだし風味の和風調味料でしっかり味付けされているので、味気ない感じはなく、食欲がないときにもおすすめ。各食材の味と食感を楽しめて、春雨とこんにゃく麺は腹持ちが抜群。ちゃんと満腹感が得られます。ネバネバ食品には食物繊維が多く含まれ、整腸作用を促して便秘を防ぐ作用があり、コレステロールの吸収を抑えたり疲労回復にも効果的です」
『ブランのミルクスコーン 2個入』(ローソン)
●パン好きもうなる糖質制限スコーン
ミルクの味わいを感じられるホワイトチョコチップ入りのブランのスコーン。1個あたり101calで、糖質9.8g、食物繊維6.2gと通常のスコーンと比べるとかなり健康志向なスペックだ。
「小さめながらしっとりもちもちして朝食のパンの代用になるスコーン。よくあるスコーンとは食感が違いパサパサしていないので、食べやすいです。小麦の風味とホワイトチョコのミルク風味が絶妙なバランス。甘さも控えめでとてもおいしいです。ブランとは小麦をひいて粉にしたあと残る皮のことで、糖質を極力抑えたダイエット食。パン好きの私がはまり、小麦のパンからブランのパンに代えたら2週間で2kg体重が落ちました!」
『素焼きくるみ』(ローソン)
●細胞を活性化してさびない体に!
カリフォルニア産のくるみを、塩や油を使用せず香ばしくロースト。1袋32gはいって240cal。くるみにはさびにくい若々しい体を保つ働きがある抗酸化物質がたくさん含まれている。さらに、たんぱく質や食物繊維も豊富に含み、糖質や脂質、コレステロールの吸収を緩やかにする作用も期待ができる。
「ちょっと小腹がすいたときやお酒のつまみにおすすめのお菓子です。1袋32gは食べすぎ防止にはちょうどいい量です。くるみには細胞を活性化して血管をしなやかにするαリノレン酸やポリフェノールが豊富に含まれているので、単品で摂ったりサラダに加えたりします。できるだけ、1食20g前後を目安に摂るのがおすすめです」
『味付たまご 2個入り』(まるかね)
●ダイエット向きな卵の栄養を丸ごと摂取!
にがりを含んだ赤穂の天塩を使用した半熟のゆでたまご。卵は栄養豊富だが、中でもダイエットに深くつながっているのがビタミンB2。ビタミンB2は、摂取した糖質や脂質が体内に溜め込まれる前に代謝されるよう促す働きがあり、ダイエットのサポート役にもってこいの食材だ。
「塩加減がちょうどよく、しっとりしていて口の中でパサつきません。黄身が大きく鮮やかなオレンジ色をしているのが特徴。卵は女性に不足しがちなミネラルが豊富に含まれていながら低カロリーなので毎日2~3個摂ってもOKです。そのまま食べても、サンドイッチやサラダに加えてもおいしいです」
『もち麦入りおにぎり 枝豆と塩昆布』(ローソン)
●食物繊維たっぷりのおにぎりで便秘予防
もともとは、ナチュラルローソンで売られていたが、人気を呼び全国展開となったおにぎり。カロリー抑えめで、もち麦が配合されているので食物繊維を豊富に摂取できる。栄養価が高く食感のいい枝豆と、うま味のある塩昆布がたっぷりと混ぜ込まれ、彩りと風味のよさも人気の理由だ。1つ188cal。
「もち麦のもちもちした食感と枝豆の歯ごたえが相性抜群。もち麦は白米と比べると低カロリーで、食物繊維が豊富なので腸内環境が整いやすく、便秘の予防にも最適です。水溶性食物繊維のβグルカンは血糖値を急激に上げないので、インスリン分泌を抑えることから健康効果も期待できます。また、枝豆にはカリウムが多く含まれているので血圧のコントロールやむくみ解消にも有効です」
皮膚科医:赤須玲子さん
赤須医院(六本木)院長、皮膚科専門医、医学博士、美容皮膚科学会会員、米国皮膚病理認定医。山梨大学皮膚科教室に11年在職中、1989年より2年間トロント大学(カナダ)病理学教室にリサーチフェローとして勤務。1998年に女性のための美容皮膚科を六本木に開設し現在に至る。日本で最初にレーザー脱毛治療を施術した医師で、確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療に定評があり、テレビ出演や講演なども多数。著書に『2週間でつるつる美肌になる本』、『赤ちゃん肌に変わる顔そりスキンケア』(ともにマキノ出版)がある。
撮影/黒石あみ 取材・文/竹腰奈生
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