健康・医療

ダイエット的にNGな加工肉はベーコン、コンビーフ、OKはハム!

使い勝手がよくうま味たっぷりのハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉は何かと重宝する常備食材だ。ベーコンエッグ、サンドイッチ、炒め物、ポトフ、麺などさまざまな料理に活用することができる。主な主成分は豚肉や鶏肉で、たんぱく質豊富なダイエット食材と言えそうだが、ホントのところはどうなのか?

脂肪の多いベーコンやコンビーフはアウト

厚切りにベーコンをカットしている
写真/ゲッティイメージズ
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「加工肉の中でもダントツで脂肪オーバーになってしまうのがベーコン。ダイエット中の人には積極的にとってほしくない食材です」とは管理栄養士の菊池真由子さん。

「特に、厚切りにしたベーコンステーキは脂を食べているようなもの。BLTサンドの中にちょこっと、スープや炒め物の風味づけに1~2枚、サラダに少量のカリカリベーコン、その程度なら許される範囲です。ただし、炒め油は少なめにしましょう。

同様に、サラミやコンビーフも脂肪オーバーになりがちです。いずれの加工肉も赤身と白身がサンドされた状態ですから、脂肪だけをよけて食べるのはムリ。例えば、ベーコンを焼いたとき、脂がフライパンに溶け出しますが、実際はそれほど落ちているわけではなく、身にはしっかり脂が残っています」(菊池さん・以下同)

溶け出した脂でほかの食材を調理すれば、脂をすべて摂ってしまうことになる。ベーコンやコンビーフをたっぷり食べてしまったら、その後の食事は脂肪を抑えたあっさり系に切り替えるのが鉄則だ。

ダイエット中ならおすすめNo.1はハム

2枚のハム
写真/ゲッティイメージズ
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では、同じく加工肉のハムやソーセージはどうなのだろう?

「ベーコンに比べたら脂肪よりたんぱく質の多いハム、ソーセージ、スパムを食べる方がいいですね。中でも、ハムは別格です。ハムには脂肪を燃焼するビタミンB1が豊富ですし、ロースでも気にするほどの脂肪はありません。それよりもたんぱく質が豊富なことがメリット。ひき肉を使ったソーセージやスパムは、ハムよりも脂肪は多いのですが、ベーコンやコンビーフに比べれば食べても支障のない程度です。ただし、食べすぎには注意」

加工肉と相性のいい食材にじゃがいもがあるが、この組み合わせには注意が必要。

「いも類は糖質です。糖質と脂肪を一緒に食べると間違いなく太ります。ソーセージとポテトフライやポテトサラダはベストマッチですが、できれば糖質のじゃがいもは少なめに。もちろん、ご飯、パン、麺類も糖質ですから、加工肉のおかずのときは糖質をいつもの半量程度に抑えましょう」

加工肉は“調味料”として使うのがベター

ソーセージやサラミ、ベーコンなどの加工肉が並んでいる
写真/ゲッティイメージズ
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脂肪の多い加工肉を料理にたっぷり使うのはおすすめできないが、少量を使う場合でも、いずれの加工肉においても気をつけたいのが塩分だ。

「加工肉には塩分が多く含まれているので食べすぎは体にあまりよくありません。塩分の摂りすぎによる高血圧は動脈硬化や心疾患の原因です。また、塩分の過剰摂取はむくみも引き起こします。

ですから、塩分が含まれていることを認識したうえで、調理の際は加工肉を調味料代わりにする使い方がおすすめ。加工肉にはうま味もたっぷりはいってますから、味つけをしなくてもおいしく食べられます。例えば、野菜炒めに加工肉を入れれば調味料がなくても物足りなさを感じません。野菜のビタミンや食物繊維も一緒に摂ることができ栄養バランスも整います」

加工肉のうま味を利用すれば調味料の塩分も抑えられるというわけだ。

ベーコンとかぶのスープが器に入っている
写真/アフロ
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「口が濃い味に慣れてしまうと、どんどん味の濃い料理を欲するようになります。さらに、濃い味は食欲を増進させるので過食に陥りやすい。料理を作るときは必ず味見をして“ちょっと味が薄いな”程度に」

薄味に変えれば適量で満足でき、さらに、余分な水分や老廃物が排出されてむくみの解消につながるかもしれない。

教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん

菊池先生の笑顔の顔写真
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管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。その活動の集大成として刊行した、『食べても食べても太らない法』(三笠書房)が10万部超え、『図解食べても食べても太らない法』(三笠書房)が17万部超えのベストセラーに。最新作は、『食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)は7万部超え。

取材・文/佐々木めぐみ

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