何だか最近、不調…そんな人は、メイクや小物など身の回りの「色」に着目すると変化があるかもしれない。著書『16色の色彩力があなたを変える!』(辰巳出版)が話題の元テレビ東京アナウンサーで色彩心理研究家の大平雅美さんは、色彩の持つ力をこう話す。
「色には、不思議な力があります。私自身、体調不良で歩くのもつらいとき、鮮やかな赤い口紅をつけ、その顔を鏡で見ただけで元気が湧いてきた経験があります。メイクや洋服、選ぶ小物ひとつひとつ、効果的な色を選ぶことで、自分を助けてくれたり、なりたい自分へと導いてくれたりします」(大平さん・以下同)
ダイエットに行きづまっている人や体調が優れない人も、色彩の力を借りてみるのも一案だ。早速、大平さんにおすすめの色を教えてもらおう。
ダイエット中は青、元気がないときは赤やオレンジ
「ダイエット中に視界に入れたい色は、青です」と、大平さん。青は、自律神経の副交感神経を刺激し、食欲を抑える効果が期待できるという。
「自律神経には、血圧や心拍数を上げて体をアクティブにする交感神経と、体をリラックスさせる働きのある副交感神経が切り替わりながら働いています。その副交感神経を刺激するのが、青色。青色を見ているうちに興奮がしずまって気持ちが落ち着くと言われていますが、体内においても、消化吸収の働きが鈍くなり、唾液や消化液も出にくくなります。その結果、食欲低下につながるのです」
食卓に、青いテーブルクロスやランチョンマット、青い食器、青い箸など青いものを積極的に取り入れると、食べすぎを抑えられるという。
一方、ダイエット中に避けたい色が赤やオレンジだ。
「赤やオレンジは、自律神経の交感神経を刺激し、胃腸の働きを活発にして食欲を増進させます。ダイエット中は、赤やオレンジの色が多い飲食店には行かないほうが無難でしょう。ただし、ダイエットに関係なく、気分が滅入って食欲がないとき、赤を取り入れると心身の健康に好影響です」
子供や夫にお弁当を残さず食べてもらいたいときも、トマトやにんんじん、唐辛子などの赤、オレンジを取り入れたい。
トマトやいちごの赤は抗酸化作用や動脈硬化予防に
心理効果とは別に、食べ物では食材の色ごとに栄養を期待する考え方もある。
「かぼちゃやバナナ、グレープフルーツなど、黄色い野菜や果物には、黄色の元になるルティンやフラボノイドが含まれていることが多く、抗酸化作用など多くの働きが期待されます。また、バナナ、かぼちゃは消化を助け、胃腸の働きをよくします。トマトやいちごなどの赤色は、抗酸化作用や動脈硬化予防が期待されるリコピンとカプサチンが多く含まれています」
緑の野菜には鉄分やカルシウムがたっぷり
緑色の葉物野菜も積極的に摂取したい。
「ほうれんそうなどの葉物野菜やブロッコリー、アスパラガスなど緑色の野菜の多くには、緑色の元となるクロロフィルが含まれています。このクロロフィルにも、抗酸化作用がありますし、緑野菜の多くに鉄分やカルシウムが含まれていますので、貧血予防やアンチエイジングも期待できます」
その際、同じ緑でもより色の濃い食材を選ぶと健康的だという。
「緑色の食べ物は、緑の色が濃いほどキャベツやミネラルをたくさん含みます。例えばアスパラガスも白より緑の方が栄養価が高いでしょう。また、日本茶の緑はストレスを和らげ、リラックスさせる効果も」
黄色、赤色、緑色に限らず、さつまいもに代表される紫色野菜やごまなどの黒色の食材にもそれぞれ重要な栄養がある。言うまでもないが、食材はいろいろな色をバランスよく食べるに越したことはないという点も付け加えておこう。
この人に聞きました:大平雅美さん
色彩心理研究家、元テレビ東京アナウンサー。アナウンサー歴30年超を活かし就職指導や社員研修、話し方トレーニング等を行う。東京商工会議所1級カラーコーディネーター(商品色彩)やカラーセラピスト資格を持ち、カラーアドバイスは政治家や文化人など約3000人の診断実績。大正大学客員准教授として「色彩と映像」などを講義。香川県出身。立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻修了。著書多数。
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