健康・医療

『内臓脂肪が落ちる!糖質オフスープ 』著者の医師が教える痩せる食べ方3つのルール

見た目は太っているように見えないけれど、実はぽっこりお腹…。それは、内臓脂肪がついているせいかも。

ぽっこりおなか
写真/Getty Images
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食生活で減らすことができる内臓脂肪にアプローチして美痩せを目指すのなら、自身も10か月で92kgから67kgと、-25kgのダイエットに成功したダイエット外来・医師の工藤孝文さんが提案する“糖質オフスープ”に注目を。

内臓脂肪のメカニズム

日々のストレスから、ごほうびのお菓子やお酒がやめられない、飲み会のあとのシメのラーメンは欠かせない!なんて人につきやすいのが内臓脂肪。

下半身周りにつきやすい皮下脂肪と違って、お腹がぽっこりしているのにつまめないというのが特徴で、特に閉経後の女性の悩みとして多いもの。そんな内臓脂肪がつく原因は、主に糖質なのだとか。

「糖質の多い食事を摂ると、血液の中にブドウ糖が急増するんです。ブドウ糖はグリコーゲンとして筋肉などに貯蔵されるものの、あまると脂肪細胞に取り込まれ、肥満体型にどんどん近づいてしまいます」(工藤さん・以下同)

内臓脂肪を減らす方法とは?

「幸いにも内臓脂肪は落としやすいので、糖質を控えればすぐに落とすことができるんです」と工藤先生。

とはいえ、極端な糖質抜きがストレスとなって暴飲暴食に走ってしまうことも…。そこで工藤さんがおすすめするのが、「(1食の糖質摂取量を30g×3食)+おやつの糖質摂取量を10g=1日の糖質摂取量100g」に抑える“ゆる糖質制限”。一般的な日本人の1日の糖質摂取量は約300gとのことで、200g程度の糖質オフをゲーム感覚で行うことができて患者にも好評なのだとか。

糖質制限で気をつけるのは糖質のみ。たんぱく質や脂質、カロリーは気にしなくてOKなので、ステーキなどをお腹いっぱい食べても大丈夫。そのかわりに砂糖たっぷりの甘いお菓子や、ごはん、パン、麺類などの主食、バナナなどの糖質が高い食べものはなるべく控えること。代替品として葉物の野菜やきのこ類などの糖質が低めの食品を摂るように心がける。こんにゃくやおからなど、糖質が低く食物繊維が多いものも積極的に摂取してOK!

…と聞いても、我慢できるかな?と思う人にこそ、糖質オフスープがお役立ち。

内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ (TJMOOK)

『内臓脂肪が落ちる!糖質オフスープ 』(宝島社)に載っているスープの数々は、低糖質なのに栄養バランスがよいので、ダイエット中に陥りがちな栄養バランスの偏りや、肌や体の調子が崩れる心配とも無縁かつ、満腹感もばっちり! 1日1食の糖質オフスープに加えて、3つのルールを守れば簡単に内臓脂肪を落とすことができるという。

糖質オフスープのルール3つ

【1】1日の糖質制限量は100g
→パンなら8枚切り1枚で糖質20g、ごはんなら茶碗1/3膳で糖質20g

【2】食べる順番は肉や魚、野菜などのおかずファースト
→空腹のときに糖質の高いものから食べると血糖値が上がりやすく、同じ量でも太りやすくなるため。また、ドカ食いも防げる

【3】糖質10gまでなら間食もOK
→ナッツ類やチーズ、ヨーグルト、するめなどがおすすめ。低糖質アイスも食べることができる

これさえ守れば、しっかり食べて栄養も摂りながら痩せることが可能。さらに便秘が解消されて、美肌やむくみ解消効果と、女性にはうれしいことだらけ!

「基本のキノコ汁」レシピ&糖質オフスープのポイント

「基本のキノコ汁」
『内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ』(宝島社)より
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食物繊維たっぷりで満足度が高く、アレンジ自在な糖質オフスープとして「基本のキノコ汁」のレシピを紹介する。

《材料》(6人分)

きのこの盛り合わせ
『内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ』(宝島社)より
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玉ねぎ…2個、しめじ…200g、えのきたけ…200g、エリンギ…2本、昆布…5cm、水…適量

《作り方》

しめじの石づきをカットしている
『内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ』(宝島社)より
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【1】しめじ、えのきたけ、エリンギ、玉ねぎを切る
しめじは石づきを除いてほぐし、えのきたけは石づきを除き、長さを半分に。エリンギは縦半分に切った後、長さを半分にして、縦5mm幅に切る。玉ねぎは5mm幅のくし型に。

「基本のキノコ汁」の作り方
『内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ』(宝島社)より
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【2】鍋に具材と水を入れる
先ほど切った具材と昆布を鍋に入れ、具材がひたひたになるまで水を入れる。

「基本のキノコ汁」の完成写真
『内臓脂肪が落ちる! 糖質オフスープ』(宝島社)より
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【3】中火にかけて沸騰後、5分煮る
ただ切って煮るだけの簡単レシピ。きのこは数種類入れることでさまざまな旨み成分が混ざり合っておいしくなるのがポイント。お好みでしいたけやマッシュルームなどを入れても◎。あまり火を通しすぎず、食感を残すと満腹感につながる。

他の具材を使ってスープを作りたい人は、以下のポイントを押さえればOK。

【1】スープ1食の糖質量は20gまで
おかずや主食をプラスした糖質量が30gになれば◎。

【2】具材はたっぷりと、大きめに切る
大きく切れば咀嚼量が増えて満腹感もアップ。見た目のボリュームもあって豪華な仕上がりになるので、視覚による満足感にもつながる。

【3】たんぱく質をたっぷり摂る
肉や魚、大豆、卵などを豊富に入れるのがおすすめ。最低でも1品は入れるように。

【4】野菜は葉物やきのこを中心に
根菜類や芋類は糖質が高めなので注意。葉物野菜は低糖質かつカサ増しができるので、糖質オフスープにぴったり!

これらのルールさえ守れば、過剰な食事制限をしなくても大丈夫。おいしく食べながら痩せられて、美肌やむくみ改善効果も期待できる、糖質オフスープを試してみて。

著者:工藤孝文さん

工藤孝文
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減量外来・糖尿病内科医。福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへの留学を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。日本内科学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本抗加齢医学会、日本女性医学会、小児慢性特定疾病指定医。『ガッテン!』(NHK総合)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)など、テレビ出演も多数。YouTubeチャンネル『シックスパックのイケメン医師工藤孝文先生のダイエット外来』も配信中。最新の著書は『内臓脂肪が落ちる!糖質オフスープ 』(宝島社)。

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文/イワイユウ

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