歳を重ねていくと気になり始める顔のしわ。原因は肌の潤い成分が減ってしまうから。どうしたら若さを取り戻せるのか?
管理栄養士の菊池真由子さんは「腸内環境を整えれば肌に潤いとハリが出てしわが改善する」と言う。そのために有効な食材、ごぼうについて菊池さんに聞いた。
美肌のために腸内環境が大事な理由
「腸内環境を整えておくべき理由は、腸内で一部のビタミン類が合成されているためです。中でも、ビタミンB6は、潤い成分を増やしてくれる女性ホルモンの合成に欠かせないビタミンです。腸内環境が整っている人ほどビタミンB6が作られ、女性ホルモンの合成が活発になります。豊富な女性ホルモンがスムーズに作用して潤い成分が増えれば、若々しい肌が戻ってくるわけです」(菊池さん・以下同)
腸内環境が悪いとビタミンB6の合成がうまく行われず、女性ホルモンの合成も停滞する。そうなると潤い成分は減り、肌が乾燥してしわが増えたり、肌荒れが起きるなど“老け肌”が加速する。つまり、腸内環境を整えることが美肌のカギというわけだ。
不溶性食物繊維たっぷりのごぼうがベスト
腸内環境を整えるためには、食物繊維をたっぷり摂ることが大事だという。
「食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は胃腸内をゆっくり移動し、糖質の吸収を緩やかにするので食後血糖値の急上昇を抑える。一方、不溶性食物繊維は、腸内のビフィズス菌などの善玉菌を増やして腸内環境を改善し、腸内の不要な老廃物をからめとりながら便として体外に排泄するため便通もスムーズになります。
◆不溶性食物繊維が便秘解消に活躍
ごぼうには両方の食物繊維がはいっていますが、豊富に含まれているのは不溶性食物繊維。食材の中でもトップクラスですから腸内環境の改善に効果大です。さらに、不溶性食物繊維は水分を吸収すると数倍から数10倍に膨らむので、ごぼうを食べて水やお茶などの水分をとれば、便のかさ増し効果で腸が刺激されて活発に動き老廃物が排出される。すると、腸内がきれいになり環境が整います」
便秘で下腹ぽっこりの人は、太っているのではなく腸内に溜まった便の可能性も。
「腸内の老廃物が排出されれば下腹のぽっこりも解消されるはず。腸内がスッキリすれば、見た目のスタイルもかなり変わりますよ」
ごぼう料理は夕食に食べるのがベター!ダイエットにも
ごぼうの食物繊維を丸ごと摂れる料理とは?
「ごぼうサラダがおすすめです。マヨネーズで和えてあることが多いので脂肪が気になりますが、マヨネーズの脂肪よりもごぼうの食物繊維を摂る方が大事。きんぴらごぼうもいいのですが、濃いめの味つけについついご飯が進んでしまうので、食べすぎないようご注意を。わざわざ作らなくてもコンビニやスーパーのお総菜で十分です」
◆食べすぎ予防の効果も
食べるタイミングは夕食がベター。夜食べて朝しっかり排泄することにつながる。さらに、食べすぎ予防の効果も期待できる。
「食物繊維が多い食材は噛みごたえのあるものも多いので自然に噛む回数が増えます。噛む回数が多ければ多いほど満足感を得やすくなるので、少ない食事量でも満たされて食べすぎを防げます。つまり、食物繊維をたくさん食べることはダイエットにも有効なんです」
しわが増えてきたと思ったら、ごぼうを食べて腸内のお掃除を。美肌に加えてポッコリお腹解消といううれしいオマケもついてくるかもしれない。
教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。『食べても食べても太らない法』(三笠書房・以下同)が10万部超えのヒット。『図解 食べても食べても太らない法』、『食べれば食べるほど若くなる法』、『図解 食べれば食べるほど若くなる法』もベストセラー。
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