何を食べるか、いつ口にするか、どっちを食べるか…一食一食の選択の積み重ねが、いまの体をつくり上げている。
生活習慣の中にも、ダイエットを効率よく成功させるポイントがある。ダイエットのためにはどちらを選択すればいいのか? 残念な行動になっていないか、確認してみよう。
Q.夕食まで時間があるのにお腹がすいたら、どうする?
【1】ナッツを食べる 【2】水を飲む
【1】ナッツを食べる。
3食しっかり食べていてもお腹がすいてしまったら、水でごまかすのはNG。
「昼と夜の食事の間隔が空いてお腹がすく場合、間食をした方が太りにくくなります。おすすめはナッツ類。食物繊維や代謝をアップさせる不飽和脂肪酸、アンチエイジング効果のあるビタミンEが豊富で、噛み応えもあるため少量でお腹がいっぱいになります。飲み会の前にもナッツ類を食べれば、アルコールによる食欲増進が抑えられます。ただし、アーモンドなら約20粒までにし、食べた分だけ夕食の量を抑えましょう」(ダイエット専門医の工藤孝文さん・以下同)。
Q. 安眠のために牛乳を飲むなら、いつ飲む?
【1】朝 【2】夜寝る前
【1】朝。
牛乳にはアミノ酸の一種であるトリプトファンが含まれており、体内に入ると睡眠ホルモンのメラトニンに変化する。「朝の7時に牛乳を飲めば、夜の11時にメラトニンが作用して眠くなるため、睡眠リズムを整えるには朝1杯の牛乳がおすすめです。睡眠時間が4時間以下の人は、7~8時間の人より73%も肥満になりやすいというデータがあるため、やせるためには睡眠も大切です」。
ただ、寝つきが悪い日には、ホットミルクをフーフーと冷ましながら飲むと、入眠効果が期待できるので、困ったときに飲むのは〇。
Q. エクササイズをするなら、いつする?
【1】食事の前 【2】食事の後
【2】食事の後。
空腹で運動すると体脂肪が燃えやすいといわれていたが、これは間違い。
「食後に血糖値が上がるとインスリンの働きが活発になり、エネルギーとして使われない糖が脂肪細胞に蓄えられやすくなります。食後20~30分後に運動すれば、全身でエネルギーが必要となるため、胃腸の働きが抑えられて血糖値の上昇が緩やかになり、血液中の糖がエネルギーとして消費できます。また、インスリンの働きで糖が体脂肪に変わる前に、エネルギーとして消費できるため、運動効果が出やすくなります」
Q.お腹を凹ませたいなら、どちらが効果的?
【1】腹筋 【2】スクワット
【2】スクワット。
全身がやせればお腹を凹ますことが可能なので、即効性を求めるなら、スクワットの方がおすすめ。
「腹筋運動では、お腹の筋肉は鍛えられますが、腹筋の上にある脂肪を減らすことはできません。人の脂肪は、最初に内臓脂肪が、その後、全身の脂肪が燃焼して減っていく仕組みになっています。だから、一度にたくさんの筋肉を刺激して鍛えることができるスクワットの方が、ぽっこりお腹を凹ます効果は高いのです。1回7秒かけて、ゆっくり腰を落とすスクワットを1日3分行うだけでも、お腹は凹んでいきますよ」。
教えてくれたのは:医師・工藤孝文さん
減量外来・糖尿病内科医。福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへの留学を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。日本内科学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本抗加齢医学会、日本女性医学会、小児慢性特定疾病指定医。『ガッテン!』(NHK総合)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)など、テレビ出演も多数。YouTubeチャンネル『シックスパックのイケメン医師工藤孝文先生のダイエット外来』も配信中。工藤孝文先生の公式HP
イラスト/うえだのぶ
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