マスクの着用が当たり前になってきた昨今。だからこそ、マスクでは隠せない眉をしっかり整えて、目元をよりいっそう美しく見せたいもの。
けれど自分に似合う眉ってなかなかわからないし、ケアの方法もなんとなく“自分流”でやっている人、多いのでは?メディカルメイク暦28年、施術件数約1万件の豊富な知識と経験を持つ「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」メディカルアートメイクアーティストの北村久美さんによれば、誰でも眉メイクの基礎を知れば、マスクをしていても女性らしい柔らかな印象を与える眉になれるという。そのお手入れ方法とは?
マスク映えする眉のポイントは顔の中でのバランス
マスクをしていても、眉や目元は隠せない部分。特に眉は顔の印象を決める重要な要素となるという。
「マスクをしても見える部分である眉は、会う人の視線が自然といってしまうところ。マスク生活では、眉が顔の印象を決めるといってもいいです。眉が薄かったり細かったりすると、顔の印象がぼやっとした雰囲気になってしまいますし、逆に眉が濃かったり太かったりすると顔の印象が“強め”になりすぎて、会う人に威圧感を与えかねません。ただ、そうした濃さや太さももちろん大事ですが、まずポイントなるのは顔全体の中におけるバランスです」(北村さん・以下同)
眉を描く際に気をつけるべき点は、「おでこ~眉」「眉~鼻」「鼻~あご」の部分が三等分になるように眉の位置を持ってくることだという。
これが基本だ。土台をしっかり整えることが、マスクをしても目元がきれいに見えるためのカギとなる!
美人に見える眉とは?30代以降のおすすめは「ナチュラル」
時代によって、眉の形には流行りがあるけれど、北村さんによれば、今のトレンドを踏まえて考えると、30代以降の人には ナチュラルな眉が誰にでも合いやすく、やさしい印象になるのだとか。
「30代以降になると、20代のときと同じメイクをすると老けて見えることもあると思います。眉も同じで、年齢に合ったものにすることが女性らしい柔らかな印象にするための大前提です。やわらかいカーブでナチュラルな印象の眉を描けば、顔が優しく、女性らしく見えます」
ナチュラルな眉であれば、マスクをしていても眉だけ目立つということはなく、顔全体の中で“おさまりがいい”という。
マスクに合う眉を作る正しい整え方
では、そのナチュラル眉になるためにはどんなお手入れをしたらいいのか?
北村さんいわく、ポイントを押さえれば、誰でもマスク映えする“女性らしいきれいな眉”を手に入れられるとのこと。お手入れ方法の“キホンのキ”について解説しよう。
【1】眉頭、眉山、眉尻の位置を決め、眉を描く。
<ポイント>眉頭は目頭の延長上に、眉山はだいたい黒目の外側あたり、眉尻の長さは小鼻から目尻を通って結ぶ延長線上までにすると自然な位置になる。眉頭と眉山にいったんマークをして、やわらかいカーブを作りながら線を描くとよい。
【2】眉を描いて、左右の形を確認。スクリューブラシを横にスライドさせる感じで2~3回眉をなぞってアイブロウをぼかして眉毛や肌になじませる。
<ポイント>スクリューブラシは、ペンシルについているものなどでOK。
【3】仕上げに、カミソリで眉上の不要な毛を剃る。眉用のカミソリを使い、うぶ毛ごと上から下に流すように剃っていく。眉からはみ出た毛があったら、カミソリ(眉ばさみでもOK)で丁寧にカットする。
<ポイント>眉上をしっかりと剃るだけで、顔の明るさが段違い!
【4】眉上と同様に、カミソリで眉下の不要なうぶ毛を剃る。
<ポイント>眉下を剃る際は、はみ出た毛を引っ張って剃ってしまう恐れがあるので、眉より1mm外側から剃るのが◎。目と眉の間をきちんと剃ると、表情が豊かにみえる。
◆眉毛をカットするときは必ず眉を描いてから
眉毛カットはすっぴんのときにやりがちだけど、それはNG! 北村さんによると、眉毛を整える際は、一度眉を描いてから行うのがポイント。なぜなら、眉を描いてない状態で行うと、剃らなくていいうぶ毛を剃ってしまうなど、やらなくていいお手入れまでしてしまうことがあるからだという。
また、毛を抜くのは、眉間などはOKだが、眉そのものを抜いてしまうと生えてこなくなる可能性もあるので、ナチュラルな眉毛を作りたいのならそのままに。毛を抜かなくても、眉上と眉下を形に沿ってきちんと剃って整えさえすれば、映える眉毛が手に入れられる。
眉を描くおすすめアイテムはコンビニコスメ
メイク時、眉を描く際に使うアイブロウも結構迷いがち。どんなものを使えばいいのか、北村さんに聞いてみた。
「ずばり、ペンシル一択です。描きやすいのと、色がべったりつきにくいからです。日本人の顔だと、リキッドなどで濃い目にべったり眉を描くのは、あまり合わない人が多いんです」
北村さんおすすめのアイブロウペンシルは、ペンシルとブラシが1本になっているタイプのもの。コンビニなどで売られてるプチプラ商品で大丈夫とのこと。
「ペンシルとブラシが1本になっている、オーソドックスなタイプがおすすめ。これさえあれば、パウダーもリキッドも必要ないです。眉を描くときは、眉山→眉頭→眉尻の順で濃くしたいので、ペンシルで描いたあとに、ブラシを使って眉頭の色をぼかして、最後に2~3回ならして毛を整えればOK。自分で見たときに少し薄いくらいにすると、人から見たときに自然で、全体的に若々しい印象を与えられますよ」
パウダーやマスカラ使いがトレンドだけど、うまくできない人も多いはず。1万人の眉を見てきたプロがおすすめするペンシルも活用しつつ、マスク顔に映える美眉を手に入れて!
この人に聞きました:北村久美さん
「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」メディカルアートメイクアーティスト(看護師)、 日本メディカルアートメイク協会理事兼事務局長。メディカルアートメイク暦28年、施術件数約1万件の豊富な知識と経験を持つ。患者の立場に立ったカウンセリングを行い信頼を得ている。著書に『だれでも美しい眉が手に入るメディカルアートメイク』(セルバ出版)など。
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