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特別な道具は不要!掃除のカリスマが教える基本とすぐ真似したいテク【新津春子のラクするお掃除術】

日常的にする掃除。しなければならないのはわかっているけれど、正直面倒だったり、汚れによってはどうやって落とせばいいかわからなかったりして、億劫になってしまうことが多い…。

掃除用具
Ph/Photo AC
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けれど、簡単なテクニックを知るだけで、毎日の掃除がほんの少しラクに! 「世界一清潔な空港」に何度も選ばれている羽田空港の実技指導者で、最年少で全国ビルクリーニング技能競技会1位を獲得した経験もあり、ハウスクリーニング技能士の国家資格も取得した掃除のプロ・新津春子さんが、日常の掃除に取り掛かりやすくなるコツを教えてくれました。

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家庭の掃除の基本はタオルでOK

さまざまな掃除道具や洗剤を用意する前に、まずは掃除の基本からお話ししていきます。家庭での掃除に特別な道具は不要です。

そこで使うのがタオルです。拭き掃除ならば使い古した布製のフェイスタオルで十分!テーブルやフロア、部屋の隅や細かい溝まで、1枚あれば拭き上げることができますよ。

畳まれた4色のタオル
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フェイスタオルは雑巾として縫う人もいますが、畳んで8つ折りにすれば裏返して両面で16面も使えます。力を入れて、清潔に掃除もできるのでおすすめです。リビング、キッチン、トイレなど、エリアによってタオルを色分けすれば、それぞれの場所で使いやすくなますよ。タオル一枚あれば、お店に行って道具を揃える必要はありません!

汚れの種類を知って、掃除をラクに

タオルさえ用意すれば掃除の準備はOK。けれど、「いくらこすっても、この水垢落ちないな…」なんて経験がある人もいますよね? 汚れの種類を知らないと、せっかくの掃除がムダになってしまうこともあります。「固形」「酸性」「アルカリ性」の3種類の汚れを知って、効率よくラクに掃除しましょう。

◆固形の汚れ

ほこりや髪の毛、砂や泥、食べかすなどの固形の汚れは、乾いたタオルの他、掃除機やハンディモップで掃除を。水拭きが逆効果になることもあるので、まずは取り除くことから行うのがポイントです。

◆酸性の汚れ

キッチンの油汚れや、手垢や皮脂の汚れを指します。アルカリ成分で中和して落とすことが大切なので、重曹水を使えばOK。コンロ周辺の油汚れや湯垢がひどい場所などは、スポンジを使って、こまめにこすり落としましょう。

◆アルカリ性の汚れ

水垢、カルキ、尿石などのアルカリ性の汚れは、酸性成分で中和して落とす。キッチンのシンクの水垢やトイレの尿汚れ、石鹸カスやキッチンの黒ずみ、タバコのヤニなどは、酸やクエン酸を使って浮かせて、タオルや竹べらで傷をつけないようにこすり落としましょう。

掃除が苦手なズボラさん向けQ&A

さらに新津さんは、掃除嫌いのズボラさんのお悩みにも回答。面倒くさがりや基本がわからないという人も、まずははじめの一歩から!

◆掃除がとにかく苦手…最低でもこれだけは!ということは?

掃除の第一歩は、「ほこりを取る」こと。基本はタオルさえあれば、特別な道具を用意しなくてもいいんです。高所用のほこり取りなどがなくても、柄付きのデッキブラシなど、高いところに届くものに湿らせたタオルを巻いて、拭くだけでOK。床も湿らせたタオルで水拭きするだけでいいんです。

タオルを巻いた、フローリングワイパー
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便利な掃除道具もたくさんあるけれど、基本はほこりを取って、部屋の中で飛ばさないようにすることです。

ほこりを取らないと、日常的に菌やウイルスを吸い込むことになるので、風邪を引きやすくなったり、健康を害しやすくなったりしてしまう。いくら掃除が嫌いでも、体に優しくするために、ほこりを日々無くすことが大切です。人間はまず健康。健康じゃないと、掃除もできないですから。

◆洗剤の選び方がわかりません…。

汚れは、まず水で取る。水で取れなかったら、お湯で取る。お湯でも落ちない汚れには中性洗剤を使いましょう。洗剤を使うと、ものによって色落ちします。家具を長持ちさせたかったら、洗剤の前に、水→お湯の順番で、汚れが落ちるかどうか試してみてください。中性洗剤でこまめに掃除をすれば、アルカリ性や酸性の強い洗剤を使う必要はありません。

皮をむいたみかん
Ph/Photo AC
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中性洗剤は、体に優しいもの、自然のものを選びましょう。重曹だったり、レモンやオレンジ、ゆずの皮なども掃除に役立ちます。油がついてしまったり、においが気になったりするものは、フルーツの皮がおすすめですよ。

特におうちに小さいお子さんやペットがいると、洗剤をつけた部分を舐めてしまう可能性もあります。だからなるべく、強い洗剤は使わない。自然のものがいいんです。

気をつけてほしいことは、泡がたくさん出るものはあまりよくない。泡が出た分、水できちんと流さなければならないですから。泡の量=洗剤の効果に比例しているわけではないんです。

泡立ちよりも、体に優しい、自然に優しい成分の洗剤を選びましょう。それと、洗剤を使うときは、汚れを落とすことだけでなく、洗剤まできちんと流しきっているか確認すること。掃除した箇所が、手で触って、つるつるしていればOKです。汚れが落ちきっているか、確認するまでが掃除。そうすれば、家具や食器なども長持ちしますよ。

教えてくれたのは:新津春子さん

新津春子さん
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にいつ・はるこ。1995年、日本空港技術サービス(現:日本空港テクノ)に入社。1997年に(当時)最年少で全国ビルクリーニング技能競技会1位に輝く。以降、指導者としても活躍し、同社ただ1人の「環境マイスター」として、羽田空港全体の環境整備に貢献し、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)で5回にわたって取り上げられた。著書に『子どもと一緒に身につける!ラクして時短の「そうじワザ」76』(小学館)など計12冊+DVD1部。http://www.jatec.co.jp/house-cleaning/

撮影/生熊友博 構成/イワイユウ

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