毎日の家事のなかでも大変な洗濯。実は家事にかかるお金も洗濯はトップクラスなんだそうです。
パナソニックの公式サイトに掲載されている一例によると、洗濯でかかる費用はドラム式で23円、タテ型式で42円ほど。その内訳は電気代が約2〜3円で、水道代が21〜39円と、毎日洗濯するとなかなかの金額になってしまいます。
そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーでお金のプロの丸山晴美さんに洗濯の節約術を教えてもらいました。
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入浴直後の残り湯は洗濯に最適!
◆40度前後のお湯が汚れを落とす
洗濯の回数を減らせば、わかりやすく節約につながりますが、とはいえ、家族が多く毎日洗濯をしないといけないという人もいると思います。その場合は、お風呂の残り湯を使うのがおすすめです。
お風呂にはいり終わった直後に洗濯を始めれば、水温が40度前後で温かいので、洗濯物の汚れが落ちやすくなります。さらに粉の洗剤も溶けやすくなるので、オススメですよ。
◆入浴後から時間が経ったら雑菌消剤を併用して
ただし、翌朝に残り湯で洗濯をしようとすると、雑菌が増殖している場合もあります。そんなときは、『ふろ水ワンダー』などの風呂水の消毒剤を使ってみてください。20錠で350円ほどなので、単純計算をして一錠17円。洗濯1回の水道代28円に比べると、11円のお得となります。さらに、お風呂の水200リットル溜めるのに50円ほどかかるので、このお湯は活かしたいところですよね。
◆洗剤は入れすぎても意味なし!
洗剤はある一定量を超えたら、洗浄力は変わりません。むしろ、粉の洗剤の場合は、洗剤のカスが洗濯機内に残り、汚くなってしまうので、決められた量を守ることが大事です。少し少ないくらいがちょうどいいとも言われているので、洗剤の洗浄力を信じて、適量を入れるようにしましょう。
洗濯で一番電気代がかかるのは脱水
さらに洗濯は、少しのテクニックでさらに節約ができます。まずは、中心に重いものを入れて、周りを軽いものを入れると、脱水するときに動きが安定します。
最近の洗濯機はすごく機能的に作られているので、バランスが悪くなり脱水時にガタガタ激しく揺れたときには停止し、また給水してバランスを整える機能が付いています。すると、さらに電気代と水道代がってしまうんです。乾燥を除くと洗濯は脱水のときに一番電気を使うため、脱水の時間を3分までなど短くすると、節電になりますよ。
さらに、お急ぎコースは全体的に洗う時間を短くしているので、結果的に水道代も電気代も節約になります。洗濯ものの汚れ具合によって使い分けるとよいでしょう。
◆乾燥機能はできるだけ使わないで!
乾燥機能はとても便利ですが、ヒート式の場合1回あたりの電気代が65円(パナソニック公式サイトより)もかかってしまいます。洗濯機で使う電気代が2円だと考えると、ものすごくお金がかかることがわかると思います。
◆どうしても必要ならヒートポンプ式を選ぼう
とはいえ、どうしても必要な家であれば、ランニングコストが安いヒートポンプ式がおススメです。ヒーター式の場合は先ほどの金額がかかりますが、ヒートポンプ式なら20円(パナソニック公式サイトより)ほどで済むんです。洗濯ものを干すにも体力がいりますよね。それがカットできる費用だと思えば、安いと感じるかもしれません。
◆乾燥したバスタオルを入れて時間と電気代を節約
また、乾燥機を使うときは、乾燥したバスタオルを一緒に入れると、洗濯機内で蒸発した水分を吸収してくれるため、乾燥時間が早くなります。
ちなみに、10枚の濡れたTシャツに1枚のバスタオルを入れたところ、通常1時間25分かかった乾燥が、52分に短縮できました。それだけで電気代の節約になるので、ぜひ試してみてくださいね。
教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。丸山さんのオフィシャルサイト「らくらく節約生活」
構成/吉田可奈
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