元々無趣味だったという、幸せ住空間セラピストの古堅純子(ふるかた・じゅんこ)さん(50歳)。子供に手がかからなくなり、気づけば家に1人だったそうです。
そこで夫婦共に大病を患ったことがきっかけで、共通の趣味を楽しむようになり、夫婦の距離が一気に縮まったエピソードを語ってくれました。
40代後半、気づけば家に1人だった
「40代、50代というのは働き盛りで、周囲から期待される年齢です。私たち夫婦は共働きでバリバリ仕事をしていたのですが、2年前に無理がたたって、私は48歳で上皮内がんになりました。時間の使い方や働き方を見直さなければいけないと考えました」(古堅さん・以下同)
当時の古堅さんは仕事と家事に精一杯で、自分の時間がまったくなかったと言います。
「手術をしてから健康のため、そして自分を見つめ直すためにヨガを始めたのですが、ヨガから帰ると家には誰もいない、私1人だと気付いたんです。子供はほとんど家にいませんし、多趣味の夫も出かけています。
子供は巣立つとしても、これからも長く連れ添う夫には積極的に歩み寄りたいと思いました」
夫のドライブに同行して経験したこと
ご主人は大の車好きで、趣味はドライブ。古堅さんはご主人のドライブに同行するようになりました。
長時間2人きりなのでいろんなことを話せる
「ドライブをするようになると、たくさんのいいことに気づけました。このコロナ禍ですから、公共の交通機関を使わずに安心して遠出ができる。それに長時間2人きりですから、子供たちの将来からくだらないことまで、なんでも話せます。
思い返せば、夫婦でこんなに話したことはありませんでした。夫は元ミュージシャンなので、夫セレクトの音楽を聴くのも心地いいんです」
同じ年に夫婦ともに大病を患って意識が変化
古堅さんががんで入院した年、ご主人も脳梗塞に見舞われました。
「夫が倒れた時には、もしも夫が死んだら私も死ぬだろうと思いました。同じ年に倒れて、奇跡的にお互い事なきを得たのですが、お互いを必要としているんだなと再確認できましたし、神様に“働きすぎだ、いい加減に生き方を考え直せ”と言われた気がしました。
元々夫婦関係はよかったのですが、ますますお互いに優しくなりました」