ガス代は必要経費だと思って、節約をあきらめている人も多いと思います。でも効率よくガスを使えば、ガス代もスマートになるんです。
そう教えてくれたのは、お金のプロフェッショナルである節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん。
では、どんなことに気をつければいいの…?そんな疑問にお答えします。
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お風呂の設定を見直すだけでガス代がお得に!
家庭のガス代の全体を占める割合が高いのは何だと思いますか? 正解はお風呂です。なので、お風呂にはいるときにガスをどう使うかが節約のカギとなってきます。また、これは水道代の節約にもつながるので、覚えておくとどちらもお得になりますよ。
お風呂の湯量の設定は最低に、温度は40度
まずは、お湯を沸かす量=湯量をなるべく低い位置にしましょう。大人1人がはいることを考えれば、お湯をなみなみと入れる必要はありません。湯量は最低か真ん中くらいに設定し、沸かす設定温度も冬は40度、夏は38度くらいにしておきましょう。設定温度も低いほどガスは節約できますが、あまり低くても風邪をひいてしまうので、季節や体に無理のない温度に設定を。
さらに、お風呂が沸いたらすぐにはいるようにして下さい。家族も間隔をおかず、すぐにはいることがポイントです。
保温ボタンはなるべく使わない
さらに時間を置いて家族の別の人が入る場合は、できるだけ保温ボタンは使わないようにしましょう。
自動運転の保温ボタンを押したままだと、つねにお湯の温度を一定に保つためのガス代がかかってしまっています。ふたをしめるだけでも、保温効果はだいぶ変わりますが、入浴間隔が空く場合は保温ボタンは切り、再度入浴する際に温め直すようにしましょう
シャワーは1分でも短くしましょう
シャワーも使い方によってガス代の節約につながります。
シャワー15分と、お風呂一杯分の水道代&ガス代はほぼ同じ
お風呂のお湯を張って、かけ湯をし、湯船に浸かって体を温めてから、体を洗うようにしてください。湯船で温まる前に体を洗うと、寒い時期はシャワーを長い時間体に当てることになりますよね。なんと、15分のシャワーに使う水とガスは、湯船1杯分くらいになります。シャワー時間を1分でも短くするのは、節約においてはとても大切なことなのです。
節水シャワーヘッドへの交換で節水&ガス代節約の効果大
シャワーヘッドを交換するのも、節約にすごく大事なことです。
節水シャワーヘッドは水圧を高くすることで、少ない水量でも快適に使うことができます。節水にもなりますし、もちろんガス代の節約にもつながるので、ぜひ試してみてください。また節水シャワーヘッドは、節水率が高いものを買うようにしましょう。
つねに“中火”がいちばんお得!
ガスコンロも使い方に気をつけましょう。
鍋底についている水滴を拭くだけで節約に
ガスコンロで料理をする際にも、ちょっとした注意をするだけで、ガス代を節約することができます。例えば、鍋の底についている水滴はかならず拭いてから料理を始めてください。その水が蒸発するまでのエネルギーが、実はバカにならないんです。
底が広い鍋を使って熱伝導率をアップさせよう
小さな鍋よりも、底が広い鍋やフライパンの方が熱伝導率が高くなるので、できるだけ底が広い鍋やフライパンを使うようにしましょう。
またポイントとなるのは、お湯を沸かすときは中火にするということ。調理時は料理に合わせて火加減を調整しますが、やかんでお湯を沸かしたり、下茹でのお湯を沸かすときは、中火にすることを心掛けてください。強火も、中火も沸くまでの時間はそれほど変わりません。
ちなみに、鍋底から火が溢れているのが強火で、鍋底に火の先が少し触れる程度の状態が中火。無駄に強火にすると、鍋が傷みますし、持ち手が溶けてしまうことも。はみ出した火は余分な火なので、それだけガス代も無駄に使っていることになります。
圧力鍋を使って電気とガスの節約を
節約に◎な調理器具は圧力鍋。火を使う時間が少なくて済むので、とてもオススメです。
圧力鍋はご飯もすぐに炊けますし、ガスを使う時間が5~10分くらいなので電気炊飯器の電気代に比べて、短時間かつ安くあがるのです。そのうえおいしい炊き立てを食べることができるので、我が家は圧力鍋でごはんを炊くので炊飯器はありません。
野菜調理は電気とガスをうまく使ってお得においしく
お米と違って、野菜はガスコンロよりも電子レンジで調理した方が節約になるものもあります。素材に合わせて、電子レンジとコンロを使い分けて調理しましょう。
例えば、かぼちゃの煮物などは鍋でホクホクに仕上げるのは大変ですが、電子レンジで熱を通してからなら調理時間が短く、ホクホクの仕上がりになります。うまく電気とガスを使い分けて、ガス代を節約していきましょう!
教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。丸山さんのオフィシャルサイト「らくらく節約生活」
構成/吉田可奈
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