便利なシートや、口コミで評判のものも解説
顔を洗うのが面倒なとき、ついつい使いがちなクレンジングシート。さらに、口コミで評判のよい水の成分でできたクレンジング、ミルククレンジングについてもお話しします。
◆クレンジングシート
クレンジングシートは確かにラクですが、緊急時だけにしておくのがベターです。乳化剤の力というより、ついつい肌をこする力でメイクを落としてしまいがちなので、角層にひどいダメージを与えてしまいます。
使うのならば、肌にシートやコットンを置いておいて、じわっと乳化させて、さっと動かすようにメイクオフすれば、比較的、肌への刺激は少ないです。
できれば、シートやコットンで顔を拭いたあとに水で洗い流して、保湿クリームを塗っていただきたいですね。そうすれば、洗浄剤が顔に残らずに済んで、保湿もできます。けれど、きっとそういうものを使うときって、かなり疲れていたり、酔っ払っていたりするときだと思うので、かなり難題ではありますよね…(笑い)。
◆水の成分でできたクレンジング
水の成分ででき拭き取りタイプのクレンジングは、確かに“拭くだけ”の中では比較的肌にやさしく、洗浄剤ができるだけ肌に残らないように作ってあるものです。
そのため、肌の弱いかたでも刺激になりにくいですが、これもやはりこすることでメイクを落とすものなので、肌への負担は大きくなりがちです。こちらもあくまで毎日ではなく、緊急用にしておきましょう。
◆ミルククレンジング
ミルククレンジングはマイルドで肌にやさしいと言われていますが、それはほぼ毛穴が見えないような、キメの細かく、毛穴落ち(ファンデーションと皮脂が混ざったものが毛穴に詰まること)しない人向けです。
そういった人はミルククレンジングのような洗浄力の弱いものでも、メイクがさっと流れ落ちるので問題がありません。けれど、肌に凹凸感があったり毛穴が開いていたりすると、ミルククレンジングだけでは毛穴落ちしたメイクが洗い流せず、逆に毛穴を目立たせてしまったり、肌に悪影響を与えたりすることがあります。
クレンジングによる肌への負担を心配するよりも、しっかりと化粧を落としきれないほうがダメージは大きいもの。まずは洗浄力を重視、なおかつ肌が乾燥しづらいものを選びましょう。
教えてくれたのは:皮膚科医・慶田朋子さん
銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で医学博士。東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。食と美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)などがある。銀座ケイスキンクリニック
構成/イワイユウ