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【64歳オバ記者のリアル】怪しい”自称有名人”の私にNHKから届いたあるオファー

バツイチ独身のライター・オバ記者(64歳)が、趣味から仕事、食べ物、健康、美容のことまで“アラ還”で感じたリアルな日常を綴る人気連載。247回目となる今回は、「私って有名人?」と感じた出来事について。

* * *

「いつも読んでいます」

「えっ、うそ! オバ、オバ記者さん? キャーッ、ダイエットポストセブンの記事、いつも読んでます。わあ、まさかお会いできると思いませんでした!」

つい先日のこと。若くてかわいいお嬢さんが、私の顔を見るなりぴょんぴょん跳ねている。年のころは40代? いや30代後半かしら?

バイト先の衆議院議員会館の廊下で、見知らぬ人から突然、声をかけられた私。で、「わあ、うれしい~。記念に写真お願いします」と言ったのも私。

オバ記者
写真4枚

思えばバイトを始めた3年前にもこんなことがあったっけ。同じフロアにある事務所の秘書、 Kさんから廊下で「もしかして、オバ記者さんですか?  エレベーターの中で見かけた時、こんなとこになんでいるの?と思ったけど、まさか聞くわけにもいかないし。ああ、ビックリした!!」と声をかけられたの。

ふたりともこの連載の読者で「オバ記者さんの記事を読んで月曜断食をしたけど、つらくて一回で断念しました」とか、「ゆで卵ダイエット、まだやっていますか? 」とか、読者ならではのことを言ってくれるのよ。

札幌の居酒屋で「ああ、やっぱり!」

北海道の風景
写真4枚

春先に、北海道に所用があって、食事の立ち寄った札幌の居酒屋さんでもそう。すすめられるがまま食べた海鮮類は、どれもこれもひっくり返るほどの旨さで、同行のYちゃんに、「さすが私。鼻が効くわ~」「え~っ、ガイドブックを見て、ここはどうかって最初に言ったのは私じゃん」と、手柄の取り合いをしていたら、忙しく働く店の女性がチラチラとこっちを見るんだわ。で、お勘定で私がカードを出したら、「ああ、やっぱり野原広子さん! 私、野原さんの文章が好きで週刊誌を買っていたんです」だって! 早速「写真お願いします」と私。

Yちゃんもこの時ばかりは、「ふ~ん、広子さんって有名人なんだぁ~」とマジマジと顔を見るから「そうそう。私が有名なの、知らなかったの?」と返したけど、思えばこんなこと、滅多にないし、第一、「私は有名人」と自分からいう有名人なんかいるもんかね。

オバ記者
写真4枚

本当の有名人は、「◯◯さんですか」と声をかけられたら否定するもんでしょうが。少なくとも、追っかけるようにしてこちらから写真撮影をお願いしたりしないって。

NHKのドラマ班からオファー

こうして怪しい“自称有名人”だった私だけど、人生って何があるかわからないね。思い起こせば昨年の秋のこと。週刊誌のライター仲間から「NHKのドラマ班の人が女性週刊誌のベテランライター・オバ記者の話を聞きたいと言っているんだけど」とメールがきたの。カンレキ過ぎたら誰かの役に立てるだけで嬉しいもの。大喜びで聞かれるがまま、しゃべりにしゃべったわよ。

それから数か月。そんなことがあったことすら忘れていたら、「すごいです。NHKドラマ『半径5メートル』で永作博美さんが野原さんを演じるらしいじゃないですか!」と知り合いが言うのよ。

「まさかぁ~」とヘラヘラ笑いをしているうちに、あれよあれよという間に4月30日から10回連続のドラマが始まっちゃった。

直後からライター仲間は「永作さんがオバ記者に見えたよ」だの、「リアルすぎる」だの大好評。霞ヶ関のお役人の仲良しは、「ドラマとして面白い」とすぐにメールをくれたよ。まあ、しかし、永作さん演じるベテランライターのモデルが私かというと微妙。

NHKは他誌も含めて、多くのライターを取材しているらしいもの。とはいえ、”私含有率”どのくらい? と勝手に想像しながら、見続けちゃうと思う。

これでいよいよ有名人の仲間入り? なぁ~んちゃって(笑)。

オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
写真4枚

1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。一昨年、7か月で11kgの減量を達成。

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