「なんでもない話」を交わせるためにもふたりでできる習慣を持とう
「なんでもない話」を交わせるようになるには、ふたりで、何かを一緒にすることも、大きなポイントです。
一緒に洗濯をすれば、「今日は晴れてたから、シーツがパリッと乾いたね」が言えるし、一緒に料理をすれば「肉屋のコロッケって、おいしいよね」が言えるようになる。
なんでもない話ができない夫には、「2人の共通体験」も不可欠です。
休日の料理は一緒にする、洗濯物を一緒に干す、なんてところから始めてもいいですね。家事を少しは手伝ってよ、などと義務感に訴えるのではなく、「あなたと一緒の時間を増やしたいから、一緒に干して」と誘ってみる。
家事には誘いにくいというのなら、同じ趣味を始めてみては? 趣味というほどじゃなくても、「金曜日の夜の散歩」を日課にしてもいい。「人生は、振り返ってみると案外短いから、あなたと過ごす時間を大切にすることにした」と宣言して。週1の散歩が習慣になれば、仕事帰りに見かけた桜の花を妻に見せようとして、「今日は、あそこの公園に行こう。桜が満開なんだ」なんて言い出すかも。
そのためには、妻のほうが、散歩の途中で見つけた花に感動して見せなきゃね。足元のタンポポに感動する妻を見て、次は満開の桜を見せたくなる。それが人情だから。
そう、なににせよ、先に「入力」。反応の鈍い夫に、最初は心が折れそうになるかもしれないけれど、「入力」の積み重ねは必ず返ってきます。
51歳、まだまだ人生半分残っているんですもの。頑張りましょう。
◆教えてくれたのは:脳科学・人工知能(AI)研究者・黒川伊保子さん